iFree 日経225インデックスは、低コストインデックスファンドシリーズiFreeシリーズで国内の株式市場に分散投資ができるインデックスファンドです。
日経平均に連動する投資成果を目指した運用を行うとのことですが、どんな内容のファンドなのか確認してみました。
iFree 日経225インデックスの特徴
投資対象
iFree 日経225インデックスは、日経平均株価(日経225)の動きに連動させることを目指すインデックスファンドです。
日経平均は東京証券取引所プライム市場に上場する銘柄から、日本経済新聞社が選んだ日本の株式市場を代表する225銘柄の単純な株価平均とほぼ同じような動きとなる株価指数で、株価の高い銘柄(値がさ株)に影響を受けやすいといったが特徴があります。
もう一つの代表的な株価指数であるTOPIXは東証一部上場の全銘柄(東証の市場区分の見直しにより移行期間を経て新たなTOPIX構成銘柄が決定される予定)の時価総額(株価×発行済み株式数)の変化を指数化したものとなるので、時価総額の高い銘柄の影響を受けやすいという特徴がありますが、分散性という観点では日経平均より優れています。
参考 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はiFree 日経225インデックス「月報(2022年3月)」からの情報です。
資産別構成、株式市場・上場別構成
業種別構成
組入上位10銘柄
ファンドの仕組み
iFree 日経225インデックスはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はストック インデックス225・マザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.154% |
実質コスト(税込) | 0.160% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
iFree 日経225インデックスはつみたてNISAの対象商品ですが、iDeCoでは取り扱っているネット証券はありません。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | -3.05%(114位) | 11.45%(80位) | 10.00%(58位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 13.76(111位) | 17.80(156位) | 16.44(113位) | –(–) |
シャープレシオ | -0.22(115位) | 0.64(88位) | 0.61(52位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 228本 | 214本 | 197本 | — |
※:「国内大型グロース」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +5.8% | +4.9% |
3ヶ月 | ー2.5% | ー3.4% |
6ヶ月 | ー4.6% | ー5.5% |
1年 | ー3.1% | ー4.7% |
3年 | +38.4% | +31.2% |
5年 | +61.0% | +47.1% |
設定来 | +81.7% | +63.5% |
※iFree 日経225インデックス「月報(2022年3月)」より
※ファンド設定日は2016年9月8日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約5年半が経過しましたが、ベンチマークよりパフォーマンスが良くなっています。
ベンチマークとの差異については運用報告書に記載がありますが、マザーファンドに組入銘柄の配当金が計上されたのに対し、ベンチマークである日経平均株価には配当金の影響が考慮されていないために当ファンドの方が成績が良くなっていて、本来は日経平均(配当込み)をベンチマークとするべきファンドなので、特段当ファンドの成績がいいわけではありません。
類似ファンドとの比較
「日経平均」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
PayPay投信 日経225インデックス | 0.143% | 0.426% | 2,819 | +448 | -3.33% |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.154% | 0.161% | 228,054 | +10,249 | -3.04% |
ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.154% | 0.157% | 245,256 | +12,448 | -3.06% |
iFree 日経225インデックス | 0.154% | 0.160% | 207,249 | +12,969 | -3.05% |
NZAM・ベータ 日経225 | 0.176% | 0.185% | 6,492 | +50 | -2.99% |
たわらノーロード 日経225 | 0.187% | 0.195% | 89,076 | +20,531 | -3.08% |
Smart-i 日経225インデックス | 0.187% | 0.207% | 2,757 | +1,170 | -3.18% |
i-SMT 日経225インデックス(ノーロード) | 0.187% | 0.196% | 70,774 | +202 | -3.13% |
野村つみたて日本株投信 | 0.187% | 0.194% | 73,512 | +1,832 | -3.19% |
つみたて日本株式(日経平均) | 0.198% | 0.205% | 271,039 | +12,436 | -3.08% |
参考 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は「PayPay投信 日経225インデックス」が最安値ですが、実質コストが高くあまりおすすめではありません。も調査時点では低コストとなっていそうです。(ただし、実質コストは毎年変わります)
実質コストは調査時点では「ニッセイ日経平均インデックスファンド」が最安となっていて、次いで「iFree 日経225インデックス」「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」が低コストとなっています。(ただし、実質コストは毎年変わります)
純資産残高年間増加額は「たわらノーロード 日経225」が一番多く人気となっていますが、実質コストが低コストで、参考値ではありますが1年間のリターンも良かった「eMAXIS Slim国内株式(日経平均)」が最もベストといえそうです。
参考 eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)の評価ってどう?過去の成績は?
直近1年のリターンだけを見れば「NZAM・ベータ 日経225」が最もパフォーマンスが良かったのですが、実質コストがやや高くマザーファンドの規模も小さく人気もないので、長期では「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」「ニッセイ日経平均インデックスファンド」「iFree 日経225インデックス」あたりを選んだほうが良さそうです。
iFree 日経225インデックスも実質コストは最低水準レベルで1年間のリターンも良く、類似ファンドと比較してもベンチマークが配当込み指数でない点を除けば十分投資するに値するファンドです。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:日経平均株価(日経225)
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.154%(実質コスト:0.160%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約324億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(9月19日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2016年9月8日)
- つみたてNISA:対象
- iDeCo:取り扱いネット証券なし
評価・まとめ
iFree 日経225インデックスは、日経平均株価(日経225)の動きに連動させることを目指すファンドなので、東証プライム市場に上場する代表的な225銘柄に分散投資するのと同じ効果が期待できるインデックスファンドです。
信託報酬や実質コストは類似ファンドと比較しても最低水準レベルと低コストで、過去1年間のリターンも良かったファンドです。
ただ、今のままベンチマークを「日経平均株価」とするのであれば、株式の配当も加味した「日経平均株価(配当込み)」とは乖離が発生してもおかしくないので(可能性は低いとは思いますが)、気になる方は「日経平均株価(配当込み)」に連動すると明記している「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」も検討してみてください。
参考 eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)の評価ってどう?過去の成績は?
iFree 日経225インデックスを購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.03%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.005%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでも
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%・プラチナプリファードなら5%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※2022年9月買付分より信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!