海外リートインデックスファンドは主に海外(先進国や新興国)に上場する不動産投資信託証券に分散投資ができる投資信託です。
海外リートは比較的利回りが高く、インフレ対策にもなるため分散投資先の一つとして考えられる資産クラスです。
そんな海外リートインデックスファンドで低コストなファンドを一覧としてまとめてみました。
目次
海外リートインデックスファンド一覧
モーニングスター社でカテゴリが国際REIT型のファンドの中で低コストなインデックスファンドを抽出したのが下記となります。
名称 | 信託報酬 (税込) | ベンチマーク | 純資産総額 (百万円) |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim 先進国リート インデックス | 0.22% | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込) | 332 |
Smart-i 先進国リートインデックス | 0.22% | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込) | 865 |
ニッセイ グローバルリート インデックス | 0.297% | S&PグローバルREIT指数 (除く日本、配当込) | 7,029 |
たわらノーロード 先進国リート | 0.297% | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込) | 6,607 |
三井住友・DC外国リート インデックスファンド | 0.297% | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込) | 5,975 |
iFree外国REITインデックス | 0.341% | S&P先進国REIT指数 (除く日本) | 255 |
たわらノーロード先進国リート <為替ヘッジあり> | 0.385% | S&P先進国REIT指数 (除く日本、配当込、為替ヘッジあり) | 297 |
採用されているインデックスについて
S&PグローバルREIT指数
S&PグローバルREIT指数は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表している先進国及び新興国に上場しているREIT(不動産投資信託)の動向を表すインデックスです。
S&PグローバルREIT指数は下記のような下記のような関係となっていて、23ヵ国400銘柄で構成されています。
構成上位10ヵ国
構成国 | 比率 |
米国 | 64.0% |
日本 | 8.9% |
オーストラリア | 6.0% |
イギリス | 4.9% |
フランス | 3.7% |
シンガポール | 3.2% |
香港 | 2.2% |
カナダ | 1.7% |
南アフリカ | 1.5% |
ベルギー | 0.8% |
その他の国は下記となっています。
メキシコ、スペイン、ニュージーランド、オランダ、タイ、ドイツ、アイルランド、マレーシア、イスラエル、トルコ、ギリシャ、イタリア、韓国
セクター別構成比
S&P先進国REIT指数
S&P先進国REIT指数もS&PグローバルREIT指数同様に、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表している先進国に上場しているREIT(不動産投資信託)の動向を表すインデックスです。
17ヵ国364銘柄で構成されていますが、多くの投資信託のベンチマークで利用されているS&P先進国REIT指数(除く日本)では16ヵ国305銘柄で構成されています。
※下記はS&P先進国REIT指数(除く日本)について記載します
構成上位10ヵ国
構成国 | 比率 |
米国 | 72.4% |
オーストラリア | 6.8% |
イギリス | 5.5% |
フランス | 4.2% |
シンガポール | 3.7% |
香港 | 2.5% |
カナダ | 1.9% |
ベルギー | 0.9% |
スペイン | 0.7% |
ニュージーランド | 0.4% |
その他の国は下記となっています。
オランダ、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、韓国
セクター別構成比
過去の成績の比較
S&PグローバルREIT指数とS&P先進国REIT指数(除く日本)の過去の成績は下記の様になっています。
グローバルREIT | 先進国REIT(除く日本) | 先進国REIT | |
1年 | +14.98% | +16.58% | +15.87% |
3年 | +7.87% | +8.38% | +8.01% |
5年 | +7.21% | +7.53% | +7.43% |
10年 | +16.34% | +16.87% | +16.55% |
※トータルリターンの年換算(2019年3月時点)
参考までに日本を含むS&P先進国REIT指数とも比較しましたが、過去10年間ではS&P先進国REIT指数(除く日本)が一番成績が良かったようです。
海外リートインデックスファンドの実質コストなどを比較
海外リートインデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドで、実質コストやマザーファンドの規模などを比較したのが下記となります。
S&PグローバルREIT指数
名称 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
ニッセイ グローバルリート インデックス | 0.297% | 0.481% | 7,135 | 1,904 | 11.39% |
「ニッセイ グローバルリートインデックス」は、S&PグローバルREIT指数(除く日本)となっていて日本は投資対象とはなっていませんが、数少ないS&PグローバルREIT指数に連動するインデックスファンドとなっています。
参考 ニッセイグローバルリートインデックスファンドの評価ってどう?利回りは?
S&P先進国REIT指数
名称 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim 先進国リート インデックス | 0.22% | ー | 19,712 | ー | ー |
Smart-i 先進国リートインデックス | 0.22% | 0.531% | 11,593 | 426 | 11.47% |
たわらノーロード 先進国リート | 0.297% | 0.447% | 47,410 | 3,152 | 11.72% |
三井住友・DC外国リート インデックスファンド | 0.297% | 0.771% | 4,927 | 3,820 | 11.53% |
iFree外国REITインデックス | 0.341% | 0.519% | 19,918 | 93 | 12.02% |
「Smart-i 先進国リートインデックス」が信託報酬が最安となっていますが、実質コストは高く、単純に信託報酬が安いだけで飛びつかない方がいいファンドとなっていそうです。
実質コストやマザーファンドの規模、過去1年のリターン、純資産残高の増加額では「たわらノーロード 先進国リート」が一歩抜けていて、先進国リート型インデックスファンドでは最もベストと言えるインデックスファンドと言えそうです。
参考 たわらノーロード 先進国リートの評価ってどう?為替ヘッジありとどっちを選ぶ?
ただ、より低コストな「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」が設定され、マザーファンドはすでに運用され、ある程度の規模もあるので実質コストも低コストとなる期待が持てます。
つみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況
海外リート型インデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドのつみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況は下記となっています。
つみたてNISAに対応しているファンドはありませんが、iDeCoはファンドによってネット証券での取り扱いがあるのでうまく利用してください。
名称 | つみたてNISA | iDeCo |
---|---|---|
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス | × | × |
Smart-i 先進国リートインデックス | × | × |
ニッセイ グローバルリートインデックス | × | × |
たわらノーロード 先進国リート | × | 松井証券のiDeCo |
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | × | SBI証券楽天証券 マネックス証券 |
iFree外国REITインデックス | × | × |
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?まとめ
海外リートインデックスファンドは、主に海外(先進国や新興国)に上場する不動産投資信託証券に分散投資ができる投資信託です。
過去10年では、新興国も含んだS&PグローバルREIT指数よりS&P先進国REIT指数(除く日本)の方が成績が上回っていて、その中でも実質コストやマザーファンドの規模、過去1年のリターン、純資産残高の増加額では「たわらノーロード 先進国リート」が一歩抜け出てるようです。
上記の一覧には信託報酬が高いので入れてませんが、比較的運用期間が長くS&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)をベンチマークとする「SMTグローバルREITインデックス」と、同じSMTインデックスシリーズで先進国株式に投資する「SMT グローバル株式インデックス・オープン」、国内リートに投資する「SMT J-REITインデックス・オープン」を比較したチャートが下記となります。
(引用元:Yahooファイナンス)
青がSMTグローバルREITインデックス、赤がSMT J-REITインデックス・オープン、緑がSMT グローバル株式インデックス・オープンの過去約10年間のチャートです。
先進国リート、先進国株式ともに上昇や下落幅はそれほど変わらないので、株式と同じようなリスクがあることは認識しておく必要があります。
それでも海外リートは比較的利回りが高く、インフレ(物価上昇)に強いとされる不動産にSBI証券や楽天証券などでは100円から投資することも可能ですので、分散投資先のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
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参考 投資信託の積立は楽天証券と楽天カードの組み合わせが最強?デメリットはない?
その他下記の証券会社でも低コストインデックスファンドの取り扱いがあります。
>> マネックス証券(詳細解説)
>> auカブコム証券(詳細解説)
>> 松井証券(詳細解説)
>> GMOクリック証券
>> 岡三オンライン証券(詳細解説)
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託で失敗しない証券会社選び!
これから投資信託で資産運用を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 おすすめネット証券比較(投資信託編)!お得に取引できるのは?個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!
参考 【最新】投資信託ランキング!個人投資家が選ぶ人気のファンドは?
その他の各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
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