海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?

資産別一覧

海外リートインデックスファンドは主に海外(先進国や新興国)に上場する不動産投資信託証券に分散投資ができる投資信託です。

海外リートは比較的利回りが高く、インフレ対策にもなるため分散投資先の一つとして考えられる資産クラスです。

そんな海外リートインデックスファンドで低コストなファンドを一覧としてまとめてみました。

海外リートインデックスファンド一覧

モーニングスター社でカテゴリが国際REIT型のファンドの中で低コストなインデックスファンドを抽出したのが下記となります。

ファンド名信託報酬
(税込)
ベンチマーク純資産総額
(百万円)
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス0.22%S&P先進国REIT指数
(除く日本、配当込)
4,888
Smart-i 先進国リートインデックス0.22%S&P先進国REIT指数
(除く日本、配当込)
1,533
ニッセイ グローバルリートインデックス0.297%S&PグローバルREIT指数
(除く日本、配当込)
7,948
たわらノーロード 先進国リート0.297%S&P先進国REIT指数
(除く日本、配当込)
9,858
三井住友・DC外国リートインデックスファンド0.297%S&P先進国REIT指数
(除く日本、配当込)
8,580
iFree外国REITインデックス0.341%S&P先進国REIT指数
(除く日本)
594
たわらノーロード先進国リート<為替ヘッジあり>0.385%S&P先進国REIT指数
(除く日本、配当込、為替ヘッジあり)
404

採用されているインデックスについて

S&PグローバルREIT指数(除く日本)

S&PグローバルREIT指数(除く日本)は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表している先進国及び新興国に上場しているREIT(不動産投資信託)の動向を表すインデックスです。

 

S&PグローバルREIT指数(除く日本)は下記のような関係となっていて、25ヵ国約370銘柄で構成されています。

S&PグローバルREIT指数 = S&P先進国REIT指数 + S&P新興国REIT指数

構成上位10ヵ国

構成国比率
米国71.1%
オーストラリア7.3%
イギリス5.8%
シンガポール4.2%
フランス2.5%
カナダ1.9%
香港1.7%
ベルギー1.4%
南アフリカ0.7%
メキシコ0.6%

セクター別構成比

S&PグローバルREIT指数(除く日本)-セクター別構成比

セクターの補足説明

Industrial REITs:産業施設型リート
Specialized REITs:特殊施設型リート
Retail REITs:モールやショッピングセンターなどの商業施設型リート
Residential REITs:賃貸住宅型リート
Office REITs:オフィス型リート
Diversified REITs:複合型リート
Health Care REITs:高齢者向け住宅、老人ホーム、病院などのヘルスケア施設型不動産リート
Hotel & Resort REITs:ホテル・リゾート型リート

過去のリターン・リスク

リターン(年率)リスク(1標準偏差)
1年ー12.05%
3年1.51%21.28%
5年2.18%18.77%
10年9.71%17.95%

S&P先進国REIT指数(除く日本)

S&P先進国REIT指数(除く日本)もS&PグローバルREIT指数同様に、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表している先進国に上場しているREIT(不動産投資信託)の動向を表すインデックスです。

 

S&P先進国REIT指数(除く日本)は多くの投資信託のベンチマークで利用されていて、16ヵ国約320銘柄で構成されています。

構成上位10ヵ国

構成国比率
米国72.7%
オーストラリア7.5%
イギリス5.9%
シンガポール4.3%
フランス2.6%
カナダ1.9%
香港1.8%
ベルギー1.5%
ニュージーランド0.5%
スペイン0.5%

セクター別構成比

S&P先進国REIT指数(除く日本)-セクター別構成比

セクターの補足説明

Specialized REITs:特殊施設型リート
Retail REITs:モールやショッピングセンターなどの商業施設型リート
Industrial REITs:産業施設型リート
Residential REITs:賃貸住宅型リート
Office REITs:オフィス型リート
Health Care REITs:高齢者向け住宅、老人ホーム、病院などのヘルスケア施設型不動産リート
Diversified REITs:複合型リート
Hotel & Resort REITs:ホテル・リゾート型リート

過去の成績の比較

S&PグローバルREIT指数(除く日本)とS&P先進国REIT指数(除く日本)の過去の成績は下記の様になっています。

グローバルREIT(除く日本)先進国REIT(除く日本)
1年ー12.05%ー8.5%
3年+1.51%+3.44%
5年+2.18%+5.42%
10年+9.71%+7.31%

※トータルリターンの年換算(2021年1月末時点)

過去10年間ではS&PグローバルREIT指数(除く日本)がパフォーマンスが良かったのですが、直近5年ではS&P先進国REIT指数(除く日本)の方がパフォーマンスが良くなってます。

 

また、リスクの大きさを表す標準偏差を比較するとS&P先進国REIT指数(除く日本)の方が低く、リスクが小さくなっています。

グローバルREIT(除く日本)先進国REIT(除く日本)
3年+21.28%+20.4%
5年+18.77%+17.3%
10年+17.95%+16.13%

低コストインデックスファンドの実質コストなどを比較

海外リートインデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドで、「実質コスト」「マザーファンドの規模」「純資産残高年間増加額」「1年間のリターン」などを比較したのが下記となります。

各項目の補足説明

【実質コスト】

投資信託は、保有時にかかるコストとして信託報酬がありますが、信託報酬以外にもその他費用としてかかるコストがあり、それらを合わせたのが実質コストと呼ばれ、実質コストが小さいほど低コストで保有できるファンドであると言えます。

 

【マザーファンドの規模】

インデックスファンドではマザーファンドを通して実際の株や債券などの売買をしていることが多く(ファミリーファンド方式)、マザーファンドの規模が小さいとインデックスとの連動に必要なすべての株式等を購入できずにインデックスと乖離が発生しやすくなったり、逆にマザーファンドの規模が多ければ株式の売買手数料などが割り引かれコスト削減につながる期待が持てます。

 

【純資産残高の年間増加額】

純資産残高の年間増加額が大きければ、資金流入が多いこととなるので直近で人気が高いファンドといえます。

 

【1年間のリターン】

1年間のリターン(トータルリターン)は、基準価額をベースに間接的なコスト(信託報酬を含む実質コストなど)を控除したリターンとなります。

 

ただ、インデックスファンドでは信託報酬の引き下げなどがあり、単純に1年間のリターンが大きければ良いインデックスファンドとは言えませんのであくまで参考値として記載しています。

S&PグローバルREIT指数

ファンド名信託報酬
(税込)
実質コスト
(税込)
マザーファンド規模
(百万円)
純資産残高
年間増加額
(百万円)
1年間の
リターン
ニッセイ グローバルリートインデックス0.297%0.462%7,006+509-13.20%

「ニッセイ グローバルリートインデックス」は、S&PグローバルREIT指数(除く日本)となっていて日本は投資対象とはなっていませんが、数少ないS&PグローバルREIT指数に連動するインデックスファンドとなっています。

 

日本のリート市場にも投資したいなら同じニッセイから「ニッセイJリートインデックスファンド」もありますし、同じベンチマークでより低コストなファンドもあるので下記も参考してみてください。

参考 国内リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?

S&P先進国REIT指数

ファンド名信託報酬
(税込)
実質コスト
(税込)
マザーファンド規模
(百万円)
純資産残高
年間増加額
(百万円)
1年間の
リターン
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス0.22%0.327% ※130,217+4,312-12.80%
Smart-i 先進国リートインデックス0.22%0.496%24,980+556-13.45%
たわらノーロード 先進国リート0.297%0.524%34,753+2,612-13.39%
三井住友・DC外国リート
インデックスファンド
0.297%0.533%7,673+2,108-13.17%
iFree外国REITインデックス0.341%0.447%28,966+341-12.98%

※1:第1期運用報告書(2019年10月31日~2020年4月27日)から年率換算した参考値

 

「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」「Smart-i 先進国リートインデックス」が信託報酬が最安となっていますが、「Smart-i 先進国リートインデックス」は実質コストは高く、単純に信託報酬が安いだけで飛びつかない方がいいファンドとなっていそうです。

 

「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」は参考値ですが実質コストが最も低コストとなりそうで、直近1年間のリターンも良く、マザーファンドの規模、純資産残高年間増加額を考慮すると最もベストなファンドと言えそうです。

参考 eMAXIS Slim 先進国リートインデックスの評価って?つみたてNISAやiDeCoの対象?

つみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況

海外リート型インデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドのつみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況は下記となっています。

 

つみたてNISAに対応しているファンドはありませんが、iDeCoはファンドによってネット証券での取り扱いがあるのでうまく利用してください。

 

参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。

⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?

まとめ

海外リートインデックスファンドは、主に海外(先進国や新興国)に上場する不動産投資信託証券に分散投資ができる投資信託です。

 

過去10年間ではS&PグローバルREIT指数(除く日本)がパフォーマンスが良かったのですが、直近5年ではS&P先進国REIT指数(除く日本)の方がパフォーマンスが良くなってます。

 

上記の一覧には信託報酬が高いので入れてませんが、比較的運用期間が長くS&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)をベンチマークとする「SMTグローバルREITインデックス」と、同じSMTインデックスシリーズで先進国株式に投資する「SMT グローバル株式インデックス・オープン」、国内リートに投資する「SMT J-REITインデックス・オープン」を比較したチャートが下記となります。

(引用元:Yahooファイナンス)

青がSMTグローバルREITインデックス緑がSMT J-REITインデックス・オープンピンクがSMT グローバル株式インデックス・オープンの過去約10年間のチャートです。

先進国リート、先進国株式ともに上昇や下落幅はそれほど変わらず、株式と同じようなリスクがあることは認識しておく必要があります。

 

海外リートは比較的利回りが高く、インフレ局面(物価上昇)では不動産の価格や賃料が上昇する傾向にあることからインフレに強いとされる不動産に、SBI証券や楽天証券などでは100円から投資することも可能ですので、分散投資先のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

 

低コストのファンドを購入するならSBI証券か楽天証券がおすすめ

ネット証券では低コストなインデックスファンドでも保有しているだけで下記のようなポイントが貰えます。

 貰えるポイント付与率(年率)ポイント
投資
SBI証券Tポイント0.022%~0.5%
楽天証券楽天ポイント0.048%
マネックス証券マネックスポイント0%~0.03%×

参考 SBI証券「投信マイレージサービスポイント付与率一覧

参考 マネックス証券「投信保有ポイント

 

低コストなインデックスファンドはSBI証券やマネックス証券ではファンドによって付与率が変わりますが、楽天証券では、ほぼすべての低コストインデックスファンドで年率0.048%の楽天ポイントが貰え、貰ったポイントは投資信託の購入にも利用できます

どのファンドがどのくらいの付与率か調べるのが面倒なら楽天証券が手間もかからず、どのファンドでも高水準のポイント付与率となっています。

さらに、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。

楽天証券だけでなく、楽天銀行や楽天カードも口座開設・維持費用は無料です。

>> 楽天証券詳細解説

参考 楽天証券ならポイントで投資信託を通常・積立で購入可能!しかも100円から!

参考 楽天証券と楽天銀行の連携で金利をメガバンクの100倍に!ポイントも貯まる!

参考 投資信託の積立は楽天証券と楽天カードの組み合わせが最強?デメリットはない?

 

SBI証券は一部のファンドを除いて低コストなインデックスファンドでも年率0.05%と高水準の付与率ですが、一部のファンドは0.022%~0.0462%と楽天証券の付与率が高いファンドもあります。もちろん口座開設・維持費は無料です。

>>  SBI証券詳細解説

 

マネックス証券は楽天証券やSBI証券の付与率は低くなっていますが、コインチェックを通して暗号資産(ビットコイン、イーサリアム、リップル)に1ポイント1円として交換することが可能です。

>>マネックス証券詳細解説

 

その他下記の証券会社でも低コストインデックスファンドの取り扱いがあります。

>>マネックス証券詳細解説
>> auカブコム証券詳細解説

>> 松井証券詳細解説
>> GMOクリック証券
>> 岡三オンライン詳細解説

参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。

⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?

 

投資信託で失敗しない証券会社選び!

これから投資信託で資産運用を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。

参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?

 

個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!

参考 【最新】投資信託ランキング!個人投資家が選ぶ人気のファンドは?

 

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