たわらノーロード 先進国リートは、低コストインデックスファンドシリーズのたわらノーロードシリーズで、先進国リートへ分散投資ができるインデックスファンドで、為替ヘッジなしと為替ヘッジありのファンドがあります。
S&P先進国REITインデックスに連動する投資成果を目指した運用を行うとのことですが、為替ヘッジなしとありの両ファンドの内容について確認してみました。
たわらノーロード 先進国リートの特徴とは?
投資対象
たわらノーロード 先進国リートは、S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目指して運用を行うインデックスファンドで、為替ヘッジなしと為替ヘッジありの2つのファンドがあります。
為替ヘッジありのインデックスは為替ヘッジありをベンチマークするということになります。
為替ヘッジありは、外貨建ての資産に投資する場合、為替の変動リスクがありますが、この変動リスクを抑えられるメリットがあります。
ただし為替ヘッジを行うにはコストがかかり、例えば米ドル円の場合、米国と日本との金利差が反映されるため、金利の差が広がるとヘッジするコストがかかり、運用成績を下げる要因となります。
S&P先進国REITインデックス(除く日本)は、日本を除く先進国16ヵ国約300銘柄で構成されているインデックスです。
参考 海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はたわらノーロード 先進国リート「月報(2023年9月)」からの情報です。
ポートフォリオ構成
国・地域別構成比
用途別構成比
組入上位10銘柄
ファンドの仕組み
たわらノーロード 先進国リートはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は外国リート・パッシブ・ファンド・マザーファンドにて行われます。
為替ヘッジありの方もファミリーファンド方式で運用され、同じマザーファンドにて運用が行われています。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
為替ヘッジなし | 為替ヘッジあり | |
購入時手数料 | なし | なし |
信託報酬(税込) | 0.297% | 0.385% |
実質コスト(税込) | 0.548% | 0.649% |
信託財産留保額 | なし | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
両ファンドともにつみたてNISAには対応しておらず、iDeCoは為替ヘッジなしが松井証券で取扱いがあります。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
たわらノーロード 先進国リートのパフォーマンスは?
過去の運用成績
【為替ヘッジなし】
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 7.21%(11位) | 15.48%(19位) | 6.08%(17位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 18.27(46位) | 19.36(19位) | 20.72(15位) | –(–) |
シャープレシオ | 0.40(13位) | 0.80(15位) | 0.29(16位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 51本 | 43本 | 35本 | — |
※:「国際REIT・グローバル・除く日本・為替ヘッジなし」カテゴリ
【為替ヘッジあり】
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | -2.28%(4位) | 0.66%(6位) | -1.40%(6位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 16.19(5位) | 19.15(1位) | 19.99(1位) | –(–) |
シャープレシオ | -0.14(5位) | 0.04(6位) | -0.07(6位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 12本 | 7本 | 6本 | — |
※:「国際REIT・グローバル・除く日本・為替ヘッジあり」カテゴリ
ベンチマークとの差
為替ヘッジなし | 為替ヘッジあり | |||
ファンド | ベンチマーク | ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー5.632% | ー5.62% | ー7.98% | ー7.96% |
3ヶ月 | ー3.73% | ー3.60% | ー7.78% | ー7.67% |
6ヶ月 | +7.20% | +7.65% | ー6.48% | ー6.21% |
1年 | +7.21% | +8.23% | ー2.62% | ー1.32% |
2年 | +7.94% | +9.76% | ー23.70% | ー22.14% |
3年 | +53.98% | +58.75% | +2.01% | +5.70% |
※たわらノーロード 先進国リート「月報(2023年9月)」より
※たわらノーロード 先進国リート<為替ヘッジあり>「月報(2023年9月)」より
※ファンド設定日は為替ヘッジなしが2015年12月18日、為替ヘッジありが2017年3月21日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
インデックスファンドなので、ベンチマークから信託報酬(実質コスト)を差し引いたくらいのパフォーマンスとなっていることが理想ですが、両ファンドともにベンチマークより乖離しています。
類似ファンドと比較しても実質コストも高めで、ベンチマークとの乖離も大きく見た目以上にコストがかかっています。
基準価額・純資産の推移
【為替ヘッジなし】
【為替ヘッジあり】
為替ヘッジなしは比較的順調に純資産残高を増やしてきていますが、為替ヘッジありは21年7月あたりをピーク伸び悩んでいます。
毎月の資金流出入額を確認してみても為替ヘッジなしは流出より流入が多く安定して純資産総額を上昇させていますが、為替ヘッジありは流出が多い月も多く、純資産総額が上昇するような動きとはなっていません。
【為替ヘッジなし】
【為替ヘッジあり】
類似ファンドとの比較
「S&P先進国REIT指数」で低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim 先進国リートインデックス | 0.22% | 0.301% | 87,184 | +2,986 | 7.16% |
Smart-i 先進国リートインデックス | 0.22% | 0.396% | 31,294 | +494 | 7.33% |
NZAM・ベータ 先進国REIT | 0.275% | ー | ー | - | -- |
ニッセイ グローバルリートインデックス | 0.297% | 0.357% | 11,596 | +22 | 7.70% |
たわらノーロード 先進国リート | 0.297% | 0.548% | 56,003 | +682 | 7.21% |
三井住友・DC外国リート インデックスファンド | 0.297% | 0.430% | 26,782 | +1,999 | 7.13% |
iFree外国REITインデックス | 0.341% | 0.449% | 28,541 | -128 | 7.03% |
参考 海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」「Smart-i 先進国リートインデックス」が信託報酬が最安となっていますが、「Smart-i 先進国リートインデックス」の方が実質コストは高くなっています。
「Smart-i 先進国リートインデックス」は直近1年のリターンは最も良かったですが、「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」は実質コストが最安水準で、純資産残高年間増加額が最も高く人気となっています。
直近のリターンは「Smart-i 先進国リートインデックス」の方が良いですが、実質コストが低コストな「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」の方が将来はパフォーマンスが良くなる期待は持てます。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)
- 為替ヘッジ:為替ヘッジありのファンドもある
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):
為替ヘッジなし:0.297%(実質コスト:0.548%)
為替ヘッジあり:0.385%(実質コスト:0.649%) - 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:
為替ヘッジなし:約250億円
為替ヘッジあり:約5億円 - 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(10月12日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:
為替ヘッジなし:無期限(設定日:2015年12月18日)
為替ヘッジあり:無期限(設定日:2017年3月21日) - つみたてNISA:対象外
- iDeCo:為替ヘッジなしがネット証券では松井証券で取扱いあり
評価・まとめ
たわらノーロード 先進国リートは、S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目指して運用を行うインデックスファンドで、為替ヘッジなしと為替ヘッジありの2つのファンドがあります。
両ファンドともにベンチマークに対して下方乖離していて、実質コストが高いこともありより実質コストが低コストな「eMAXIS Slim 先進国リートインデックス」などを選んだほうが将来パフォーマンスがいい結果となる期待が持てます。
為替ヘッジありは、為替ヘッジするためのコストもかかるので金利差が開いてる時にはパフォーマンスも悪くなり、特に円安傾向の中では為替ヘッジを掛けないほうがパフォーマンスは良くなります。
たわらノーロード 先進国リートにおすすめのネット証券は?
投資信託はネット証券なら低コストなファンドでも投資信託を保有しているだけでポイントが貯まり、積立するならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貯まるのでお得です。
たわらノーロード 先進国リートを取り扱っていてポイントが貰えるネット証券は下記となっています。
SBI証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | |
クレカ積立 | 三井住友カード | マネックスカード | auPayカード |
クレカ積立 ポイント還元率 | 0.5~5.0% | 1.1% | 1% |
クレカ積立 付与されるポイント | Vポイント | マネックスポイント | Pontaポイント |
投資信託保有時 ポイント還元率 | 0.05% | 0.03% | 0.005% |
投資信託保有時 付与されるポイント | ・Tポイント ・Pontaポイント ・dポイント ・JALのマイル 上記のいずれか | マネックスポイント | Pontaポイント |
※楽天証券は投資信託保有時のポイント付与が条件達成時の一度のみなので対象外
ポイント還元率が高い方がお得ですが、付与されるポイントが各社異なるので、普段利用しているポイントが付与されるネット証券を選ぶことも検討してみてください。
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでもスマホでauを利用していると貯めやすいPontaポイントが貯まるので、普段利用しているのであればauカブコム証券も検討してみてください。
楽天ポイントが貯まる楽天証券
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
また、クレジットカード積立では楽天キャッシュを利用すると0.5%の還元率とはなりますが、還元率は他社と比較すると見劣りするし、楽天キャッシュを利用するのでやや複雑になります。
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
その他下記の証券会社でも購入できます。
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!