SBI・全世界株式インデックス・ファンド「愛称:雪だるま(全世界株式)」(旧名:EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド)は、大型株、中小型株を含む全世界の株式市場に幅広く分散投資ができるインデックスファンドです。
FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)をベンチマークとするファンドですがどんな内容なのか確認してみました。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの特徴とは?
基本概要
ファンド名 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
ベンチマーク | FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース) |
為替ヘッジ | なし |
インデックスファンド | 〇 |
投資形態 | ファミリーファンド |
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.0682%+0.034%(投資対象ファンドの信託報酬等)=0.1022% |
実質コスト(税込) | 0.124% |
信託財産留保額 | なし |
純資産残高 | 約1,900億円 |
分配金利回り | ー |
NISA | つみたて投資枠・成長投資枠対象 |
iDeCo | SBI証券 |
決算 | 年1回(11月12日) |
設定日 | 2017年12月6日 |
償還日 | 無期限 |
投資対象
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))は、「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」は日本を含む先進国と新興国49ヵ国の大型株・中型・小型株約10,000銘柄で構成されるインデックスです。
参考 全世界株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
組入上位国は米国が約6割と多くの比率を占め、中国やインドなどの新興国の株式も比較的上位に来ています。
業種別比率は情報技術の比率が高く、次いで金融、資本財・サービスなどの比率が高くなっています。
※引用:SBI・全世界株式インデックス・ファンド「月報(2024年2月末)」
組入上位銘柄は米国のIT大手企業が並んでいますが、一番比率が高くても約4%と幅広い銘柄に分散されています。
※引用:SBI・全世界株式インデックス・ファンド「月報(2024年2月末)」
投資形態
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))は、ファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はグローバル株式インデックスマザーファンドにて行われます。
マザーファンドは、下記のETFを含む投資信託を主要投資対象としています。
銘柄名 | 連動する指数 | 基本投資比率 |
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF | CRSP米国総合指数 | 60% |
SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド (除く米国)ETF |
S&Pディベロップド(除く米国)・ ブロード・マーケット・インデックス |
30% |
SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF | S&Pエマージング・ブロード・ マーケット・インデックス |
10% |
各ETFの概要は下記となっています。
銘柄名 | 経費率 | 構成銘柄数 |
シュワブ U.S. ブロードマーケット ETF | 0.03% | 約3,700銘柄 |
SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド (除く米国)ETF |
0.03% | 約2,450銘柄 |
SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツ ETF | 0.07% | 約3,500銘柄 |
合計すると約9,650銘柄へ分散投資が行われていて、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」の構成銘柄数と同レベルの銘柄へ分散投資されています。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.0682%+0.034%(投資対象ファンドの信託報酬等)=0.1022% |
実質コスト(税込) | 0.124% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
新NISA及びiDeCoの対応状況
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは新NISA(2024年以降)の「つみたて投資枠」「成長投資枠」の両方の対象となるので好きなほうを選んで投資することができます。
参考 金融庁「新しいNISA」
また、iDeCoで取り扱いがあるネット証券もあり、NISAと合わせると主要ネット証券の対応状況は下記となります。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドのパフォーマンスは?
過去の運用成績(リターン・リスク)
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 33.25%(97位) | 18.54%(75位) | 16.68%(58位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 12.43(108位) | 13.87(71位) | 16.32(67位) | –(–) |
シャープレシオ | 2.68(59位) | 1.34(73位) | 1.02(42位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 355本 | 277本 | 202本 | — |
※:「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
同一カテゴリ内のファンドの中では平均よりは良好なパフォーマンスとなっています。
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +4.89% | +5.01% |
3ヶ月 | +12.20% | +12.49% |
6ヶ月 | +13.68% | +14.08% |
1年 | +33.25% | +34.21% |
3年 | +66.58% | +68.31% |
5年 | +116.22% | +122.41% |
※SBI・全世界株式インデックス・ファンド「月報(2024年2月末)」より
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
インデックスファンドなので、ベンチマークから信託報酬(実質コスト)を差し引いたくらいのパフォーマンスとなっていることが理想ですが、信託報酬(実質コスト)以上の乖離が見られます。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、実際の株式ではなくETFを通して疑似的にインデックスと連動させているのでインデックスとの連動性はあまり高くはなさそうです。
基準価額・純資産残高の推移
※引用:SBI・全世界株式インデックス・ファンド「月報(2024年2月末)」
ファンドの純資産残高は設定来右肩上がりに推移していて、順調に純資産残高を増やしています。
毎月の資金流出入額を確認しても、毎月のように資金流入が増えていて、直近はやや伸び悩んでますが人気がある投資信託です。
類似ファンドとの比較
「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) |
実質コスト (税込) |
マザーファンド規模 (百万円) |
純資産残高 年間増加額 (百万円) |
1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
SBI・全世界株式インデックス・ ファンド |
0.1102% | 0.124% | 79,462 | +76,201 | 29.45% |
SBI・V・全世界株式インデックス・ ファンド |
0.1338% | 0.16304% ※1 | 18,779 | +16,549 | 29.38% |
楽天・全世界株式インデックス・ ファンド |
0.192% | 0.218% | 322,902 | +165,383 | 29.31% |
※1:直近運用報告書から年率換算した参考値
参考 全世界株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」が最安値で、実質コストも「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」が調査時点では低コストとなっていそうです。(ただし、実質コストは固定ではなく運用状況により変動します)
純資産残高年間増加額は「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の方が多く、より人気とはなっていますが、1年間のリターンは「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の方がパフォーマンスが良かったです。
ただ、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」は厳密には「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」への連動性はやや低そうなので、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」への連動を重視するなら「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」の方が良さそうです。
評価・まとめ
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))は、「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すファンドで、日本を含む先進国と新興国49ヵ国の大型株だけでなく中小型株を含む全世界の株式市場に幅広く分散投資するのと同じ効果が期待できるファンドです。
3つのETFの配分比率を調整して「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」との連動を目指すファンドですが、インデックスとの連動性はやや低そうです。
インデックスとの連動性を重視するなら「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」の方が良さそうです。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドを購入するのにおすすめの証券会社は?
投資信託はネット証券なら投資信託を保有しているだけでポイントが貯まり、積立するならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貯まるのでお得です。下記のネット証券なら新NISA口座もポイント還元の対象です。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドのポイント還元率は下記となっています。
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
松井証券 | SBI証券 | マネックス 証券 |
auカブコム 証券 |
|
投資信託保有時 ポイント還元率 |
0.022% | 0.022% | 0.022% | 0.005% |
投資信託保有時 付与されるポイント |
松井証券ポイント | ・Tポイント ・Pontaポイント ・dポイント ・JALのマイル ※1 上記のいずれか |
マネックスポイント | Pontaポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 |
ー | 0.5~5.0% 三井住友カード |
1.1% マネックスカード |
1% auPayカード |
クレカ積立 付与されるポイント |
Vポイント | マネックスポイント | Pontaポイント |
※楽天証券は投資信託保有時のポイント付与が条件達成時の一度のみなので対象外
※1:JALのマイルの場合は記載還元率の半分
松井証券(公式サイト)はクレカ積立に対応していませんが、投資信託保有時のポイント還元率は最高水準となっています。
クレジットカード積立のポイント還元率は、年会費がかかるカードであれば SBI証券 が最高水準ですが、実質年会費がかからない一般カードであればマネックス証券が最高水準です。
投資信託保有時のポイント還元率は最高水準の松井証券
信託報酬が低コストな投資信託も投資信託保有時のポイント還元率は業界最高水準です。他社で買い付けた投資信託を松井証券へ移管する際には実質無料で移管することができます。
還元される松井証券ポイントは、PayPayポイントやdポイントなどに交換することができます。
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
一般カードのクレジットカード積立でポイント還元率が最高水準のマネックス証券
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、初年度の年会費は無料、次年度以降の年会費550円(税込)ですが、年間に1回以上のクレジットカードの利用で無料になり、マネックスカードによる投信つみたてもカード利用の対象となります。
還元されるマネックスポイントは下記のように様々な用途に利用することができます。
- 投資信託の購入
- 株式手数料に充当
- 暗号資産(ビットコイン・イーサリアム・リップル)
- 他のポイントへの交換(dポイント・Tポイント・Pontaポイント・nanaco・waonポイント・ANAのマイル・JALのマイル・Amazonギフトカード)
- 日本赤十字社などへの寄付
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
保有残高によるポイント還元率が高くクレカ積立でもポイント還元されるSBI証券
投資信託の保有残高によるポイント還元率は、低コストな投資信託でも松井証券と同レベルのポイント還元率です。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高いです。
スマホでauを利用していると貯めやすいPontaポイントが貯まり、auじぶん銀行と連携すれば普通預金の金利が年率0.1%となり、au Payなどとも連携すれば0.2%になるメリットがあります。
またauマネ活プランに入ればauじぶん銀行の普通預金の金利が最大0.3%になったり、クレジットカード積立によるポイント還元率が最大3%と優遇されます。
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
楽天ポイントを貯めるなら楽天証券
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。(一部のファンドは保有残高によるポイントが還元される)
また、楽天証券ではクレジットカード積立だけでなく楽天キャッシュを利用してもポイント還元が受けられ併用することが可能です。
通常設定可能上限は5万円/月ですが、併用することで10万円/月までポイント還元を上けることが可能です。
楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
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今利用している証券会社から他の証券会社に投資信託などは移管することが可能です。
通常は移管元の証券会社で手数料が必要になりますが、下記のネット証券なら移管元で支払った移管手数料をキャッシュバックしてくれるので実質無料で移管することができます。また、他社で購入した投資信託もポイント還元の対象となります。
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
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ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
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