国内リートインデックスファンドは主に国内に上場する不動産投資信託証券(J-REIT)に分散投資ができる投資信託です。
間接的に国内の商業ビルやオフィス等に投資を行い、不動産価格の値上がりと同時に定期的な賃料による収益が期待できる投資信託です。
そんな国内リートのインデックスファンドで低コストなファンドを一覧としてまとめ、実質コストなど比較してみました。
国内リートインデックスファンド一覧
モーニングスター社でカテゴリが国内REIT型のファンドの中で低コストなインデックスファンドを抽出したのが下記となります。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | ベンチマーク | 純資産総額 (百万円) |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim 国内リートインデックス | 0.187% | 東証REIT指数 (配当込) | 11,006 |
Smart-i Jリートインデックス | 0.187% | 東証REIT指数 (配当込) | 4,081 |
NZAM・ベータ 日本REIT | 0.264% | 東証REIT指数 (配当込) | 59 |
ニッセイJリートインデックスファンド | 0.275% | 東証REIT指数 (配当込) | 15,830 |
たわらノーロード 国内リート | 0.275% | 東証REIT指数 (配当込) | 12,075 |
三井住友・DC日本リート インデックスファンド | 0.275% | 東証REIT指数 (配当込) | 5,636 |
iFree J-REITインデックス | 0.319% | 東証REIT指数 (配当込) | 2,154 |
採用されているインデックスについて
東証REIT指数
東証REIT指数は、東京証券取引所に上場している約60銘柄の不動産投資信託(J-REIT)の全銘柄を対象とした、日本の不動産投資信託市場の動向を表す代表的な浮動株時価総額加重型のインデックスです。
基準日である2003年3月31日の時価総額を1,000として、その後の時価総額を指数化したもので、東京証券取引所が算出・公表しています。
東証REIT指数の投資先の構成比、ベンチマークの推移、構成銘柄や比率は下記の様になっています。
(引用元:SMT J-REITインデックス・オープン「目論見書」)
また、東証REIT指数(配当込み)とTOPIX(配当込み)を過去約20年の推移は下記となっていて、概ねTOPIX(配当込み)より良いパフォーマンスとなっています。
(引用元:一般社団法人 不動産証券化協会「東証REIT指数・東証株価指数(TOPIX)の推移」)
低コストインデックスファンドの実質コストなどを比較
国内リートインデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドで、実質コストやマザーファンドの規模などを比較したのが下記となります。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim 国内リートインデックス | 0.187% | 0.191% | 62,554 | +2,290 | -2.72% |
Smart-i Jリートインデックス | 0.187% | 0.197% | 28,802 | +362 | -2.71% |
NZAM・ベータ 日本REIT | 0.264% | 0.277% | 3,228 | +38 | -2.83% |
ニッセイJリートインデックスファンド | 0.275% | 0.276% | 31,255 | +105 | -2.79% |
たわらノーロード 国内リート | 0.275% | 0.280% | 41,885 | +783 | -2.78% |
三井住友・DC日本リート インデックスファンド | 0.275% | 0.342% | 8,187 | +880 | -2.64% |
iFree J-REITインデックス | 0.319% | 0.326% | 479,983 | +343 | -2.91% |
「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」「Smart-i Jリートインデックス」が信託報酬が最安値で、実質コストは「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」の方が低コストとなっています。
「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」は純資産残高年間増加額も多く人気となっていて、今後新たに低コストなファンドが登場したり、ライバルファンドが信託報酬を引き下げても追随して常に業界最低水準の信託報酬となることが期待できるファンドです。
参考 eMAXIS Slim 国内リートインデックスの評価・評判
1年間のリターンは「三井住友・DC日本リートインデックスファンド」が良かったようですが、中長期で見れば実質コストが低い方がパフォーマンスが良くなる可能性が高いので、「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」の方が将来のパフォーマンスが良くなる期待が持てます。
つみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況
国内リートインデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドのつみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況は下記となっています。
つみたてNISAに対応しているファンドはありませんが、iDeCoはファンドによってネット証券での取り扱いがあるのでうまく利用してください。
名称 | つみたてNISA | iDeCO |
---|---|---|
eMAXIS Slim 国内リートインデックス | × | 松井証券のiDeCo |
Smart-i Jリートインデックス | × | × |
NZAM・ベータ 日本REIT | × | × |
ニッセイJリートインデックスファンド | × | SBI証券 マネックス証券 ※ |
たわらノーロード 国内リート | × | 松井証券のiDeCo |
三井住友・DC日本リート インデックスファンド | × | 楽天証券 |
iFree J-REITインデックス | × | × |
※「ニッセイJリートインデックスファンド」と同じマザーファンドの「DCニッセイJ-REITインデックスファンドA」信託報酬0.275%(税込)の取り扱いあり
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?まとめ
国内リートインデックスファンドは、主に国内に上場する不動産投資信託証券に分散投資ができる投資信託です。
間接的に国内の商業ビルやオフィス等に投資を行い、不動産価格の値上がりと同時に定期的な賃料による収益が期待できます。
また、下記は「たわらノーロード 国内リート」と国内株式型(日経平均)の「たわらノーロード 日経225」、国内債券型の「たわらノーロード 国内債券」と比較したチャートとなります。
(引用元:モーニングスター)
赤がたわらノーロード 国内リート、オレンジがたわらノーロード 日経225、青がたわらノーロード 国内債券の過去3年のチャートです。
国内リートは国内株式と同じように値動きは上下するということを認識しておく必要があります。
国内リートインデックスファンドでは「eMAXIS Slim 国内リートインデックス」が信託報酬(実質コスト)が業界最安値水準となっていて、今後新たに低コストなファンドが登場したり、ライバルファンドが信託報酬を引き下げても追随して常に業界最低水準の信託報酬となることが期待でき、純資産残高年間増加額も多く人気があります。
参考 eMAXIS Slim 国内リートインデックスの評価・評判
インフレ(物価上昇)に強いとされる不動産に、SBI証券や楽天証券などのネット証券の多くは100円から投資することも可能ですので、分散投資先のひとつとして検討してみてください。
低コストの投資信託を購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.03%(一部0%)
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.02%~0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
Pontaポイントが貰えるauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.005%(一部0%)
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と高めの還元率です。
それでもマネックス証券やSBI証券(ゴールドカードやプラチナカード利用時)の方がトータルでの還元率は高いので、貯めたいポイントで選ぶという選択肢もあります。
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?