バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は低コストETFとして有名なバンガード社のETFで、米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%を網羅することができるETFです。
世界経済をけん引する米国市場全体に低コストでこれ一本で分散投資ができますが、ETFの内容や過去どのような成績だったのか確認してみました。
目次
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)の特徴
投資対象
バンガード・トータル・ストック・マーケットETFは、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」をベンチマークとし、米国株式市場をほぼ100%カバーする約3,600社に分散投資ができる海外ETFです。
米国市場のインデックスと言えば、NYダウやS&P500などもありますが、NYダウは30銘柄、S&P500は500銘柄ですので、組み入れ銘柄はダントツにバンガード・トータル・ストック・マーケットETFの方が多く分散性に優れています。
また、NYダウやS&P500は主に大型・中型銘柄を対象としていますが、バンガード・トータル・ストック・マーケットETFでは大型・中型・小型銘柄までをカバーします。
※下記はバンガード・トータル・ストック・マーケットETFの2019年3月末の情報です。
セクター別の構成比率
保有上位10銘柄
ETFの主なデータ
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料も加味するとSBI証券が最安 参考 おすすめネット証券比較(海外ETF、海外株式編)!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.03% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約12兆円(2019年6月)で、月間出来高は5,800万株と流動性も高い状態にあります。
分配金
分配金利回りは1.91%(2019年6月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク(年率) | |
1年 | +8.82% | +8.82% |
3年 | +13.53% | +13.53% |
5年 | +10.34% | +10.35% |
10年 | +16.07% | +16.07% |
設定来 | +7.11% | +7.13% |
※バンガード・トータル・ストック・マーケットETFの2019年3月末の情報より
※設定日は2001年5月24日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
※ベンチマークは2005年4月22日まではダウ・ジョーンズUSトータル・ストック・マーケット・インデックス(旧名称 ダウ・ジョーンズ・ウィルシャー5000インデックス)、2013年6月2日まではMSCI USブロードマー ケット・インデックス、その後はCRSP USトータル・マーケット・インデックス
過去のチャート
米国株式市場の代表的なインデックスであるS&P500をベンチマークとする海外ETFで歴史がある「iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)」と過去のチャートを比較すると下記のようになっています。
参考 iシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)の評価って?利回りや配当はどのくらい?
(引用元:ETFreplay.com)
緑がバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)、青がiシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)の2001年5月24日からのトータルリターンのチャートです。
「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」の方がS&P500より良いパフォーマンスとなっていて、下記のようにボラティリティ(価格変動の大きさ)はあまり差はなかったようなので、S&P500より「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の方が投資するには良いように思えます。
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE アーカ)
- ベンチマーク:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.03%
- 純資産残高:約12兆円
- 分配金利回り:1.91%
- 売買単位:1株(約16,000円(2019年6月))
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:2001年5月24日
評価・まとめ
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」への連動を目指すETFで、米国株式市場をほぼ100%カバーする大型・中型・小型株約3,600社に分散投資ができる海外ETFです。
米国の代表的な株価指数であるS&P500をベンチマークとする「iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)」と比較してもパフォーマンスは良く、ボラティリティはあまり差はなかったようなので、S&P500より「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」の方が投資するには良いように思えます。
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は小型株にも投資をしていますが、小型株効果が出ているのかもしれません。
参考 野村証券「小型株効果」
ETFが設定されて約18年運用されていて、リーマンショックなどの大暴落を経ても、年率約7%で成長していて、米国経済の成長性に期待するなら投資対象として検討したいETFです。
海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 おすすめネット証券比較(海外ETF、海外株式編)!手数料が安いのは?米国株・ETFでは円高になると株価に関係なくリターンが減ってしまいますが、FXをうまく使えば為替リスクを軽減させることができますので下記を参考にしてみてください。
参考 米国株への投資は円高が気になる?為替リスクを回避する方法って?
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参考 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の評価って?利回りや実質コストは?
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