S&P500は米国株式市場の動向を表す代表的な指数の一つで、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしています。
投資信託の中でもインデックスファンドではS&P500のような株価指数と連動を目指して運用されるファンドがありますが、そんな投資信託を比較してみました。
S&P500に連動する投資信託の比較
S&P500に連動する投資信託の中でも、信託報酬が低コストなファンドには下記のようなものがあります。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | 純資産総額 (百万円) | マザーファンド規模 | 純資産残高 年間増加額 (百万円) |
---|---|---|---|---|---|
SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド | 0.0938% | 0.105% | 729,034 | ー | +295,020 |
iシェアーズ 米国株式(S&P500) インデックス・ファンド | 0.0938% | 0.108% ※ | 15,062 | ー | +4,940 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0968% | 0.112% | 1,645,786 | 1,050,354 | +747,292 |
つみたて米国株式(S&P500) | 0.22% | 0.238% | 5,885 | 1,050,354 | +4,525 |
Smart-i S&P500インデックス | 0.242% | 0.386% | 6,265 | 5,098 | +3,453 |
iFree S&P500インデックス | 0.2475% | 0.277% | 75,291 | 34,350 | +31,403 |
NZAM・ベータ S&P500 | 0.220% | 0.440% | 257 | 12,009 | +133 |
※:信託報酬引き下げ前の運用報告書からの参考値
信託報酬や実質コストが最も低コストなのは「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」となっていて、信託報酬を引き下げた「iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の3つがS&P500に低コストで投資することができます。
中でも「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は純資産残高が1.6兆円を超え、直近1年で約7,700億円を集める人気のファンドとなっています。
実質コストが最も低い「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が将来のパフォーマンスが期待できそうですが、実質コストは毎年変わり、各ファンドで決算時期や集計している日数が異なるので厳密には正しくは比較できてません。
そのため、実質コストだけでなく下記の過去のリターンも参考に選ぶのが良さそうです。
S&P500に連動する投資信託のパフォーマンス比較
ファンド名 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 5.07% | 18.10% | — |
iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド | 4.82% | 17.70% | 14.43% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 5.14% | 18.28% | — |
つみたて米国株式(S&P500) | 5.01% | — | — |
Smart-i S&P500インデックス | 4.72% | — | — |
iFree S&P500インデックス | 4.99% | 18.13% | 14.78% |
NZAM・ベータ S&P500 | 4.94% | — | — |
過去のパフォーマンスを確認してみると、実質コストが最も低い「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」より「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の方が過去1・3年ともにパフォーマンスが良い結果となっています。
そのため、過去3年では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を保有していれば一番資産が増えていたということになります。
eMAXIS Slimシリーズは、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドで、信託報酬は最安値となっていて今後新たに低コストなファンドが登場したり、ライバルファンドが信託報酬を引き下げても追随して常に業界最低水準の信託報酬となることが期待できるファンドです。
参考 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の評価・評判は?
つみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況
S&P500に連動する信託報酬で低コストなファンドのつみたてNISA(積立NISA)やiDeCoの対応状況は下記となっています。
すべてのファンドがつみたてNISAに対応していますが、iDeCoはeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のみ複数の証券会社で取り扱いがあるので、iDeCoでS&P500に連動する投資信託に投資する場合はSBI証券、マネックス証券、松井証券を利用してください。
ファンド名 | つみたてNISA | iDeCo |
---|---|---|
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 〇 | ー |
iシェアーズ 米国株式(S&P500) インデックス・ファンド | 〇 | ー |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 〇 | |
つみたて米国株式(S&P500) | 〇 | ー |
NZAM・ベータ S&P500 | 〇 | ー |
Smart-i S&P500インデックス | 〇 | ー |
iFree S&P500インデックス | 〇 | ー |
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?S&P500とは?
世界経済の中心国である米国の株式市場の動向を示す代表的な株価指数の一つがS&P500で、最も有名なダウ平均より構成銘柄数が多いのでより分散性に優れた株価指数です。
ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の時価総額を元に算出される時価総額加重平均型株価指数で、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしています。
S&P500は長期で見れば右肩上がりとなっていて、日経平均と比較した約30年間の過去のチャートは下記となっています。
(引用元:Yahooファイナンス)
赤がS&P500、青が日経平均の過去30年間のチャートです。
日経平均はかろうじてプラスとなっていますが、S&P500は途中大きな下落もありますが30年前に投資していれば資産は約8倍にまで膨れ上がっています。(実際には為替の影響を受けます)
構成銘柄はアップルやマイクロソフト、アマゾンといった時価総額の大きな銘柄の比率が高いので、これらの銘柄の値動きに影響を受けやすいといった特徴があります。
S&P500は四半期ごとに入れ替えが検討されているので、時代に合わせた優良企業が選ばれているといった特徴もあります。
まとめ
S&P500は米国株式市場の動向を表す代表的な指数の一つで、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしているので、米国株式市場に上場する優良500社に投資するのと同じパフォーマンスを得られます。
S&P500に連動する投資信託も低コストなファンドがいくつか存在しますが、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が過去のパフォーマンスが最も良かったようです。
eMAXIS Slimシリーズは今後新たに低コストなファンドが登場したり、ライバルファンドが信託報酬を引き下げても追随して常に業界最低水準の信託報酬となることが期待できるファンドですし、これからiDeCoを始めるならおすすめのファンドです。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は下記のネット証券で購入できます。
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.03%(一部0%)
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.02%~0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
Pontaポイントが貰えるauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率(低コストファンド):0.005%(一部0%)
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と高めの還元率です。
それでもマネックス証券やSBI証券(ゴールドカードやプラチナカード利用時)の方がトータルでの還元率は高いので、貯めたいポイントで選ぶという選択肢もあります。
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。