低コストインデックスファンドシリーズのたわらノーロードシリーズの中で日本を含む先進国及び新興国の株式市場に広く分散投資ができるのがたわらノーロード全世界株式です。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとするファンドですがどんな内容なのか確認してみました。
たわらノーロード全世界株式の特徴
たわらノーロード全世界株式は、日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指し、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」をベンチマークとするインデックスファンドです。
「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」は、日本を含む先進国23ヵ国と新興国25ヵ国の大型株・中型株約3,000銘柄で構成されているインデックスで、各株式市場の85%をカバーしています。
参考 全世界株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はたわらノーロード全世界株式「月報(2022年2月)」からの情報です。
ポートフォリオ構成
国・地域別構成比
業種別構成比
ファンドの仕組み
たわらノーロード全世界株式はファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は下記3つのマザーファンドにて行われます。
各マザーファンドは、下記のたわらノーロードシリーズのファンドと同様のものとなっています。
マザーファンド | たわらノーロードシリーズのファンド |
外国株式パッシブ・ファンド・マザーファンド | たわらノーロード先進国株式 |
エマージング株式パッシブ・マザーファンド | たわらノーロード新興国株式 |
MSCIジャパン・インデックス・マザーファンド | ー |
MSCIジャパン・インデックス・マザーファンドは、国内株式のインデックスファンドではあまり採用されていないMSCIジャパン・インデックス(配当込み)に連動する投資成果を目指しています。
全体として「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すので、国内株式もMSCIのインデックスを採用したものと思われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.132% |
実質コスト(税込) | 0.289% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
たわらノーロード全世界株式はつみたてNISAの対象ですが、iDeCoで取り扱っているネット証券はないようです。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 20.33%(78位) | –(–) | –(–) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 14.22(97位) | –(–) | –(–) | –(–) |
シャープレシオ | 1.43(68位) | –(–) | –(–) | –(–) |
対象ファンド数※ | 321本 | — | — | — |
※:「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー0.82% | ー0.70% |
3ヶ月 | ー3.69% | ー3.55% |
6ヶ月 | ー0.35% | ー0.08% |
1年 | +16.00% | +16.07% |
2年 | +45.64% | +47.09% |
設定来 | +47.14% | +49.47% |
※たわらノーロード全世界株式「月報(2022年2月)」より
※ファンド設定日は2019年7月22日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産残高の推移
所感
ファンドが設定されてから約2年経過しましたが、ベンチマークと比較すると信託報酬や実質コストを加味してもパフォーマンスは悪くなっています。
運用報告書によると、信託報酬以外にマザーファンドにおける取引コストや配当課税の影響などがベンチマークとの差異の要因との記載がありますが、類似ファンドと比較すると実質コストが高くややコストがかかってる感じです。
類似ファンドとの比較
「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim全世界株式 (オール・カントリー) | 0.1144% | 0.178% | 564,234 | +349,777 | 16.11% |
eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本) | 0.1144% | 0.180% | 553,912 | +81,981 | 17.04% |
たわらノーロード 全世界株式 | 0.132% | 0.289% | 536,188 | +1,299 | 16.00% |
野村つみたて外国株投信 | 0.209% | 0.243% | 993,758 | +24,072 | 17.01% |
つみたて全世界株式 | 0.22% | 0.297% | 1,204,085 | +317 | 15.90% |
三井住友・DCつみたてNISA・ 全海外株式インデックスファンド | 0.275% | 0.355% | 371,366 | +45,089 | 16.84% |
上記ファンドはMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスをベンチマークとしていますが、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「たわらノーロード 全世界株式」「つみたて全世界株式」は日本を含んでいて、その他のファンドは日本は対象外となっています。
信託報酬や実質コストが低コストで、純資産残高年間増加額も多い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がバランスが良く、調査時点ではベストなファンドと言えそうです。
参考 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の評価って?利回りや実質コストは?
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は日本を含んでいるので、日本以外の全世界株式市場に投資するなら「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」が信託報酬や実質コストが低コストで人気も高いです。
参考 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の評価って?つみたてNISAやiDeCoの対象?
当ファンドの情報
- ベンチマーク:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
- 為替ヘッジ:なし
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税抜):0.132%(実質コスト:0.289%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約20億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(10月12日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2019年7月22日)
- つみたてNISA:対象
- iDeCo:取り扱いネット証券なし
評価・まとめ
たわらノーロード全世界株式は、日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指し、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」をベンチマークとするインデックスファンドです。
これ一本で日本を含む先進国23ヵ国と新興国25ヵ国の大型株・中型株約3,000銘柄以上に分散投資ができ、信託報酬も低コストなファンドなのですが、個人投資家に人気の高い「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」よりはコストがかかりそうで、運用面で改善されない限り「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の方がパフォーマンスは良くなる期待が持てます。
参考 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の評価って?利回りや実質コストは?
たわらノーロード全世界株式を購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.03%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.005%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでも
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%・プラチナプリファードなら5%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※2022年9月買付分より信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
その他下記の証券会社でも購入できます。
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!