各資産クラスで信託報酬が最安水準となっているeMAXIS Slimシリーズで国内株式の代表的なインデックスの1つであるTOPIXに連動する動きとなるのがeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)です。
TOPIX(配当込み)の動きに連動する成果を目標としていますが、実際どんな内容のファンドで、利回りはどのくらいだったのか確認してみました。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の特徴とは?
基本概要
ファンド名 | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
ベンチマーク | TOPIX(配当込) |
為替ヘッジ | なし |
インデックスファンド | 〇 |
投資形態 | ファミリーファンド |
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.143% |
実質コスト(税込) | 0.147% ※ |
信託財産留保額 | なし |
純資産残高 | 約1,400億円 |
分配金利回り | ー |
NISA | つみたて投資枠・成長投資枠対象 |
iDeCo | ・ SBI証券 ・松井証券 |
決算 | 年1回(4月25日) |
設定日 | 2017年2月27日 |
償還日 | 無期限 |
※:直近運用報告書から隠れコストを算出後に信託報酬引き下げ後の値を加算した参考値
投資対象
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、東証株価指数(TOPIX)(配当込み)と連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
TOPIXは東証株価指数(Tokyo Stock Price Index)のことで、東京証券取引所の東証一部上場の全銘柄(約2,200銘柄)(東証の市場区分の見直しにより移行期間を経て新たなTOPIX構成銘柄が決定される予定)の時価総額(株価×発行済み株式数)の変化を指数化したもので、時価総額が大きい銘柄の影響を受けやすい特徴があります。
もう一つの代表的な株価指数である日経平均は東証プライム市場に上場する225銘柄を対象としているので、TOPIXの方が分散性という観点では優れています。
直近10年では日経平均よりTOPIXの方がパフォーマンス、リスクともに低く日経平均よりはローリスク・ローリターンな値動きとなっています。
参考 日経平均とTOPIXの比較については下記記事も参考にしてみてください。
⇒ 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
組入業種では日経平均ほどではないものの電気機器の比率が高くなっています。
※eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)「月報(2024年1月)」
組入銘柄数は2,152銘柄で組入上位10銘柄では、「トヨタ自動車」「ソニーグループ」「三菱UFJフィナンシャル・グループ」といった時価総額が大きい銘柄の比率が高くなっています。
※eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)「月報(2024年1月)」
投資形態
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)はファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はTOPIXマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.143% |
実質コスト(税込) | 0.147% |
信託財産留保額 | なし |
実質コストは、信託報酬引き下げ後の運用報告書が公開されていないため、直近運用報告書から隠れコストを算出後に信託報酬引き下げ後の値を加算した参考値です。
また、純資産総額が2,500億円以上になると段階的に信託報酬が引き下がるようになっています。
純資産残高 | 信託報酬(税込) |
2,500億円未満の部分 | 0.143% |
2,500億円以上5,000億円未満の部分 | 0.14289% |
5,000億円以上の部分 | 0.14278% |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
新NISA及びiDeCoの対応状況
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は新NISA(2024年以降)の「つみたて投資枠」「成長投資枠」の両方の対象となるので好きなほうを選んで投資することができます。
参考 金融庁「新しいNISA」
また、iDeCoで取り扱いがあるネット証券もあり、NISAと合わせると主要ネット証券の対応状況は下記となります。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)のパフォーマンスは?
過去の運用成績(リターン・リスク)
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
トータルリターン | 32.27%(96位) | 14.75%(65位) | 12.80%(89位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 11.11(87位) | 11.95(79位) | 14.07(90位) | –(–) |
シャープレシオ | 2.90(48位) | 1.23(57位) | 0.91(61位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 276本 | 256本 | 236本 | — |
※:「国内大型ブレンド」カテゴリ
ベンチマークとの比較
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +7.8% | +7.8% |
3ヶ月 | +13.4% | +13.4% |
6ヶ月 | +11.0% | +11.0% |
1年 | +32.3% | +32.4% |
3年 | +51.1% | +51.7% |
設定来 | +92.1% | +94.0% |
※eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)「月報(2024年1月)」より
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
インデックスファンドなので、ベンチマークから信託報酬(実質コスト)を差し引いたくらいのパフォーマンスとなっていることが理想で、その通りのパフォーマンスとなっているのでインデックスとの連動性は高いと言えます。
基準価額・純資産の推移
※eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)「月報(2024年1月)」
ファンドの純資産残高は設定来右肩上がりに推移していて、順調に純資産残高を増やしています。
毎月の資金流出入額を確認しても、資金流入が続き人気が高くなっています。
他の類似ファンドと比較すると?
「TOPIX」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
SBI・iシェアーズ・ TOPIXインデックスファンド | 0.113% | ー | ー | - | -- |
はじめてのNISA・日本株式(TOPIX) | 0.143% | ー | ー | - | -- |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.143% | 0.146% ※1 | 187,428 | +21,505 | 32.18% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.143% | 0.147% ※1 | 854,874 | +70,242 | 32.27% |
東京海上セレクション・日本株TOPIX | 0.154% | 0.160% | 40,860 | +13,600 | 32.30% |
iFree TOPIXインデックス | 0.154% | 0.165% | 287,943 | +5,137 | 32.18% |
Smart-i TOPIXインデックス | 0.154% | 0.161% | 54,096 | +7,991 | 32.11% |
My SMT TOPIXインデックス(ノーロード) | 0.154% | 0.160% | 560,044 | +3,389 | 32.21% |
三井住友・DCつみたてNISA・ 日本株インデックスファンド | 0.176% | 0.184% | 282,638 | +46,570 | 32.21% |
たわらノーロード TOPIX | 0.187% | 0.189% | 396,982 | +4,597 | 32.18% |
※1:直近運用報告書から隠れコストを算出後に信託報酬引き下げ後の値を加算した参考値
参考 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は日経平均同様に「SBI・iシェアーズ・TOPIXインデックスファンド」が最安値ですが、実質コストがまだ不明で、直近6カ月のトータルリターンを確認すると「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」よりパフォーマンスが悪かったりするので、実質コストは高くなってる可能性があります。
実質コストは、「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」が低コストとなっていて、純資産残高年間増加額や1年間のリターンは「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の方が良くなっています。
また、「東京海上セレクション・日本株TOPIX」は過去1年、3年で「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」よりパフォーマンスが良くなっています。
ファンド名 | トータルリターン | ||
1年 | 3年 | 5年 | |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 32.18% | 14.69% | 12.75% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 32.27% | 14.75% | 12.80% |
東京海上セレクション・日本株TOPIX | 32.30% | 14.94% | 12.70% |
ただ、信託報酬、実質コストともにやや高いので、長期的には「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の方がパフォーマンスが良くなる可能性はあります。
参考 eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の評価・評判とは?利回りや実質コストは?
そのため実質コストが低コストで、純資産残高年間増加額が多く人気があり、過去のトータルリターンも安定的に高水準な「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」がいいように思えます。
評価・まとめ
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、東京証券取引所の東証一部上場の全銘柄(約2,200銘柄)(東証の市場区分の見直しにより移行期間を経て新たなTOPIX構成銘柄が決定される予定)すべてに分散投資するのと同じ効果が期待できるインデックスファンドです。
eMAXIS Slimシリーズは、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドで、信託報酬は最安値となっていて今後新たに低コストなファンドが登場したり、ライバルファンドが信託報酬を引き下げても追随して常に業界最低水準の信託報酬となることが期待できるファンドです。
信託報酬や実質コストも類似ファンドと比較しても低コストで、純資産残高年間増加額も多く人気のあるファンドで、TOPIXに投資するなら検討したい一本です。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)を購入するのにおすすめの証券会社は?
投資信託はネット証券なら投資信託を保有しているだけでポイントが貯まり、積立するならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貯まるのでお得です。下記のネット証券なら新NISA口座もポイント還元の対象です。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)のポイント還元率は下記となっています。
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
松井証券 | SBI証券 | マネックス 証券 | auカブコム 証券 | |
投資信託保有時 ポイント還元率 | 0.055% | 0.05% | 0.03% | 0.005% |
投資信託保有時 付与されるポイント | 松井証券ポイント | ・Tポイント ・Pontaポイント ・dポイント ・JALのマイル ※1 上記のいずれか | マネックスポイント | Pontaポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 | ー | 0.5~5.0% 三井住友カード | 1.1% マネックスカード | 1% auPayカード |
クレカ積立 付与されるポイント | Vポイント | マネックスポイント | Pontaポイント |
※楽天証券は投資信託保有時のポイント付与が条件達成時の一度のみなので対象外
※1:JALのマイルの場合は記載還元率の半分
松井証券(公式サイト)はクレカ積立に対応していませんが、投資信託保有時のポイント還元率は最高水準となっています。
クレジットカード積立のポイント還元率は、年会費がかかるカードであれば SBI証券が最高水準ですが、実質年会費がかからない一般カードであればマネックス証券が最高水準です。
投資信託保有時のポイント還元率は最高水準の松井証券
信託報酬が低コストな投資信託も投資信託保有時のポイント還元率は業界最高水準です。他社で買い付けた投資信託を松井証券へ移管する際には実質無料で移管することができます。
還元される松井証券ポイントは、PayPayポイントやdポイントなどに交換することができます。
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
一般カードのクレジットカード積立でポイント還元率が最高水準のマネックス証券
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、初年度の年会費は無料、次年度以降の年会費550円(税込)ですが、年間に1回以上のクレジットカードの利用で無料になり、マネックスカードによる投信つみたてもカード利用の対象となります。
還元されるマネックスポイントは下記のように様々な用途に利用することができます。
- 投資信託の購入
- 株式手数料に充当
- 暗号資産(ビットコイン・イーサリアム・リップル)
- 他のポイントへの交換(dポイント・Tポイント・Pontaポイント・nanaco・waonポイント・ANAのマイル・JALのマイル・Amazonギフトカード)
- 日本赤十字社などへの寄付
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
保有残高によるポイント還元率が高くクレカ積立でもポイント還元されるSBI証券
投資信託の保有残高によるポイント還元率は、低コストな投資信託でも松井証券と同レベルのポイント還元率です。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高いです。
スマホでauを利用していると貯めやすいPontaポイントが貯まり、auじぶん銀行と連携すれば普通預金の金利が年率0.1%となり、au Payなどとも連携すれば0.2%になるメリットがあります。
またauマネ活プランに入ればauじぶん銀行の普通預金の金利が最大0.3%になったり、クレジットカード積立によるポイント還元率が最大3%と優遇されます。
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楽天ポイントを貯めるなら楽天証券
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。(一部のファンドは保有残高によるポイントが還元される)
また、楽天証券ではクレジットカード積立だけでなく楽天キャッシュを利用してもポイント還元が受けられ併用することが可能です。
通常設定可能上限は5万円/月ですが、併用することで10万円/月までポイント還元を上けることが可能です。
楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
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今利用している証券会社から他の証券会社に投資信託などは移管することが可能です。
通常は移管元の証券会社で手数料が必要になりますが、下記のネット証券なら移管元で支払った移管手数料をキャッシュバックしてくれるので実質無料で移管することができます。また、他社で購入した投資信託もポイント還元の対象となります。
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
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参考 ひまわり証券のループ株365の評価・評判ってどう?メリット・デメリットは?
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