iFree NYダウ・インデックスは、その名の通り米国の主要業種の代表的な30の優良銘柄で構成されるNYダウをベンチマークとするインデックスファンドです。
NYダウをベンチマークとするインデックスファンドの中でも低コストなiFree NYダウ・インデックスですが、実質コストなどどんな内容なのか確認してみました。
iFree NYダウ・インデックスの特徴
投資対象
iFree NYダウ・インデックスは、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)に連動する投資成果を目指したインデックスファンドです。
NYダウは世界で最も有名な株価指数(インデックス)の一つで、米国の主要業種の代表的な30の優良銘柄で構成されていて、米国株式の代表的な株価指数として世界中で注目されています。
構成銘柄は不定期に銘柄の入れ替えが行われているので、常に最新の優良銘柄で構成されています。
参考 NYダウに連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
※下記はiFree NYダウ・インデックス「月報(2023年3月)」からの情報です。
資産別構成
通貨別構成
国・地域別構成
業種別構成
組入上位10銘柄
NYダウは株価の高い銘柄(値がさ株)の動きに影響されやすく、上位10銘柄で約50%の比率となっています。
ファンドの仕組み
iFree NYダウ・インデックスはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はNYダウ・インデックス・マザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.2475% |
実質コスト(税込) | 0.262% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
iFree NYダウ・インデックスはつみたてNISA対象外ですが、iDeCoではSBI証券と松井証券で取り扱いがあります。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
トータルリターン | 3.48%(40位) | 23.67%(93位) | 13.21%(45位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 18.46(139位) | 17.04(83位) | 18.23(54位) | –(–) |
シャープレシオ | 0.19(37位) | 1.39(65位) | 0.73(37位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 297本 | 223本 | 173本 | — |
※:「国際株式・北米(為替ヘッジ無)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | 配当込指数 | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー2.0% | ー1.9% | ー2.1% |
3ヶ月 | ー0.0% | +0.1% | ー0.5% |
6ヶ月 | +4.6% | +4.8% | +3.7% |
1年 | +3.5% | +4.0% | +1.8% |
3年 | +89.1% | +92.0% | +80.6% |
5年 | +86.0% | +91.1% | +71.3% |
設定来 | +160.6% | +170.1% | +133.5% |
※iFree NYダウ・インデックス「月報(2023年3月)」より
※ファンド設定日は2016年9月8日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約6年半が経過しましたが、ベンチマークより良いパフォーマンスとなっています。
ベンチマークはNYダウですが、株式なので配当金が出ますがその配当が加味されていないためベンチマークより良いパフォーマンスとなっています。
本来は配当を加味したインデックスをベンチマークとすべきですが、NYダウに連動するインデックスファンドでは他のファンドも配当を加味していないインデックスをベンチマークとしているので連動性が不明確な部分があります。
iFree NYダウ・インデックスでは、ベンチマークは配当を加味していませんが、月次レポートにNYダウの配当込指数の騰落率を載せている点は好感が持てます。
実質コストを加味しても配当込み指数よりやや下方乖離していますが、下記のように類似ファンドよりパフォーマンスが良いので、類似ファンドよりは連動性は高いと言えそうです。
類似ファンドとの比較
「NYダウ」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
PayPay投信 NYダウインデックス | 0.198% | 0.595% | 4,153 | +196 | 15.10% |
NZAM・ベータ NYダウ30 | 0.231% | 0.489% | 626 | +242 | 15.59% |
たわらノーロード NYダウ | 0.2475% | 0.266% | 46,144 | +3,699 | 15.77% |
iFreeNYダウ・インデックス | 0.2475% | 0.262% | 1,050,354 | +12,302 | 15.82% |
NYダウに連動するインデックスファンドで信託報酬だけでみると「PayPay投信 NYダウインデックス」「NZAM・ベータ NYダウ30」が低コストですが、実質コストが高くなっています。
信託報酬はやや高いものの、実質コストが最も低く1年間のリターンも一番良かったのは「iFreeNYダウ・インデックス」だったので、現時点では「iFreeNYダウ・インデックス」がおすすめです。
今後「PayPay投信 NYダウインデックス」「NZAM・ベータ NYダウ30」の実質コストがより低コストとなれば、パフォーマンスが一番良くなる可能性はあるかもしれません。
当ファンドの情報のまとめ
- ベンチマーク:ダウ工業株30種平均株価(NYダウ)
- 購入時手数料:無料
- 信託報酬(税込):0.2475%(実質コスト:0.262%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約500億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(9月7日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2016年9月8日)
- つみたてNISA:対象外
- iDeCo:SBI証券、松井証券
評価・まとめ
iFree NYダウ・インデックスは、米国の代表的な株価指数であるNYダウの動きに連動した成果を目指すインデックスファンドの中でも低コストなファンドです。
類似ファンドにはより信託報酬が低コストなファンドもありますが、実質コストは最も低コストで過去のパフォーマンスも良く現時点では最も低コストで運用されていると言えます。
つみたてNISAには対応していませんが、iDeCoではSBI証券と松井証券で取り扱いがあり、つみたてNISAを利用して米国株式に投資をしたいなら、S&P500をベンチマークとする「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などもあるので検討してみてください。
参考 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の評価・評判は?利回りや実質コストは?
iFree NYダウ・インデックスにおすすめな証券会社は?
投資信託はネット証券なら低コストなファンドでも投資信託を保有しているだけでポイントが貯まり、積立するならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貯まるのでお得です。
iFree NYダウ・インデックスを取り扱っていてポイントが貰えるネット証券は下記となっています。
SBI証券 | マネックス証券 | auカブコム証券 | |
クレカ積立 | 三井住友カード | マネックスカード | auPayカード |
クレカ積立 ポイント還元率 | 0.5~5.0% | 1.1% | 1% |
クレカ積立 付与されるポイント | Vポイント | マネックスポイント | Pontaポイント |
投資信託保有時 ポイント還元率 | 0.05% | 0.03% | 0.005% |
投資信託保有時 付与されるポイント | ・Tポイント ・Pontaポイント ・dポイント ・JALのマイル 上記のいずれか | マネックスポイント | Pontaポイント |
※楽天証券は投資信託保有時のポイント付与が条件達成時の一度のみなので対象外
ポイント還元率が高い方がお得ですが、付与されるポイントが各社異なるので、普段利用しているポイントが付与されるネット証券を選ぶことも検討してみてください。
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでもスマホでauを利用していると貯めやすいPontaポイントが貯まるので、普段利用しているのであればauカブコム証券も検討してみてください。
楽天ポイントが貯まる楽天証券
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
また、クレジットカード積立では楽天キャッシュを利用すると0.5%の還元率とはなりますが、還元率は他社と比較すると見劣りするし、楽天キャッシュを利用するのでやや複雑になります。
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
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