各資産クラスで信託報酬最安値となっているeMAXIS Slimシリーズで先進国株式に分散投資ができるのがeMAXIS Slim 先進国株式インデックスです。
eMAXIS Slimシリーズは、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドですが、eMAXIS Slim先進国株式インデックスはどんな内容なのか確認してみました。
目次
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの特徴
投資対象
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、「MSCI KOKUSAIインデックス(MSCIコクサイ インデックス)(配当込み、円換算ベース)」をベンチマークとするインデックスファンドで、為替ヘッジは行いません。
「MSCI KOKUSAIインデックス」は、日本を除く先進国22ヵ国の大型株・中型株約1,300銘柄で構成され、先進国株式型の投資信託の多くで利用されているインデックスで、時価総額(価格×流通株数)が大きい銘柄から採用されるため市場規模が大きい米国の比率が高いという特徴があります。
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はeMAXIS Slim 先進国株式インデックス「月報(2020年9月)」からの情報です。
資産構成
組入上位10ヵ国
組入上位10業種
組入上位10銘柄
※組入銘柄数:1,288銘柄
ファンドの仕組み
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は外国株式インデックスマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.1023% |
実質コスト(税込) | 0.174% ※ |
信託財産留保額 | なし |
※:第3期運用報告書(2019年4月26日~2020年4月27日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
また、信託報酬はファンドの純資産残高に応じて段階的に引き下がるようになっています。
純資産残高 | 信託報酬(税抜) |
500億円未満の部分 | 0.09300% |
500億円以上1,000億円未満の部分 | 0.09145% |
1,000億円以上の部分 | 0.08990% |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスはつみたてNISA対象商品で、つみたてNISAやiDeCoを利用して購入ができる主なネット証券は下記となっています。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) |
---|---|---|
トータルリターン | 8.56%(42位) | 5.98%(23位) |
リスク(標準偏差) | 23.80(67位) | 18.53(55位) |
シャープレシオ | 0.36(41位) | 0.32(21位) |
対象ファンド数※ | 175本 | 158本 |
※:「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー3.9% | ー3.9% |
3ヶ月 | +6.9% | +6.8% |
6ヶ月 | +24.7% | +24.4% |
1年 | +8.6% | +8.3% |
3年 | +19.0% | +18.4% |
設定来 | +30.4% | +29.6% |
※eMAXIS Slim 先進国株式インデックス「月報(2020年9月)」より
※ファンド設定日は2017年2月27日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約2年半が経過しましたが、単純な年率平均は約12.2%でベンチマークを上回るパフォーマンスとなっています。
本来配当込みのインデックスと比較した場合、信託報酬が必要となるためベンチマークよりはパフォーマンスは悪くなるはずですが、下記のように類似ファンドと比較しても特段いいパフォーマンスとなっているわけではありません。
類似ファンドとの比較
「MSCI KOKUSAIインデックス(為替ヘッジなし)」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim先進国株式 インデックス | 0.1023% | 0.174% ※1 | 437,368 | +64,829 | 8.56% |
ニッセイ外国株式 インデックスファンド | 0.1023% | 0.163% ※2 | 211,043 | +57,249 | 8.57% |
たわらノーロード 先進国株式 | 0.10989% | 0.158% ※3 | 349,689 | +27,364 | 8.53% |
iFree外国株式インデックス | 0.209% | 0.252% | 134,104 | +2,482 | 8.42% |
i-SMT グローバル株式 インデックス(ノーロード) | 0.209% | 0.255% | 345,116 | +87 | 8.38% |
Smart-i 先進国株式インデックス | 0.22% | 0.335% | 57,303 | +3,342 | 8.50% |
つみたて先進国株式 | 0.22% | 0.287% | 449,841 | +11,808 | 8.43% |
※1:第3期運用報告書(2019年4月26日~2020年4月27日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
※2:第6期運用報告書(2018年11月21日~2019年11月20日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
※3:第4期運用報告書(2018年10月13日~2019年10月15日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が最安値ですが、実質コストは「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が調査時点では低コストとなっていそうです。(ただし、実質コストは毎年変わります)
また、たわらノーロード先進国株式も信託報酬が引き下がり、実質コストが最も低コストとなる可能性があります。
ただ、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドである「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」は常に他のファンドの動向を見て信託報酬を引き下げ続けているので、今後も低コストであり続けることが期待され、純資産残高の年間増加額、1年間のリターンを加味すると、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」がいいように思えます。
参考 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの評価ってどう?利回りはどのくらい?
当ファンドの情報のまとめ
- ベンチマーク:MSCI KOKUSAIインデックス(配当込み、円換算ベース)
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.1023%(実質コスト:0.174%※参考値)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約1,250億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(4月25日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券)
- 償還日:無期限(設定日:2017年2月27日)
- つみたてNISA:対応
- iDeCo:SBI証券、マネックス証券、松井証券
評価・まとめ
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、「MSCI KOKUSAIインデックス(配当込み、円換算ベース)」と連動する投資効果をめざしたインデックスファンドで、日本を除く先進国22ヵ国の大型株・中型株約1,300銘柄に分散投資ができます。
機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すと明言しているだけあって、他社が信託報酬を下げたら追随して信託報酬の引き下げを行い常に業界最低水準の信託報酬となっています。
投資対象となるマザーファンドの規模も大きいので、規模のメリットを生かした効果的な運用、売買コストの削減効果も期待できるので、今後も業界最低水準の信託報酬を維持していく可能性は高そうです。
類似ファンドと比較しても、「実質コスト」「マザーファンドの規模」「純資産残高年間増加額」で上位にいる「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」は低コストで人気が高く、今後の安定感も期待できそうです。
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスへ投資するなら楽天証券がおすすめ!
低コストなインデックスファンドではSBI証券と楽天証券なら投資信託を保有しているだけでポイントが貰え、SBI証券なら年率0.03%のTポイントを、楽天証券なら年率0.048%の楽天ポイントが貰え、楽天証券の方がお得です。
さらに楽天証券なら、貰ったポイントは投資信託の購入にも利用できたり、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。
楽天証券だけでなく、楽天銀行や楽天カードも口座開設・維持費用は無料です。
参考 楽天証券ならポイントで投資信託を通常・積立で購入可能!しかも100円から!
参考 楽天証券と楽天銀行の連携で金利をメガバンクの100倍に!ポイントも貯まる!
参考 投資信託の積立は楽天証券と楽天カードの組み合わせが最強?デメリットはない?
SBI証券でも投資信託を保有しているだけで低コストなインデックスファンドでも年率0.03%のポイントがもらえます。もちろん口座開設・維持費は無料です。
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> マネックス証券(詳細解説)
>> auカブコム証券(詳細解説)
>> 松井証券(詳細解説)
>> GMOクリック証券
>> 岡三オンライン証券(詳細解説)
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託で失敗しない証券会社選び!
これから投資信託で資産運用を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 おすすめネット証券比較(投資信託編)!お得に取引できるのは?
個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!
参考 【最新】投資信託ランキング!個人投資家が選ぶ人気のファンドは?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
コメント