投信ブロガーが選ぶFund of the Yearで常に上位にランクインする個人投資家に人気が高いのがニッセイ外国株式インデックスファンドです。
日本を除く先進国株式に分散投資ができるニッセイ外国株式インデックスファンドはどのような内容のファンドで、利回りや実質コストはどの程度なのか確認してみました。
目次
ニッセイ外国株式インデックスファンドの特徴
投資対象
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」に連動する成果を目標とするインデックスファンドです。
「MSCI KOKUSAIインデックス」は、日本を除く先進国22ヵ国の大型株・中型株約1,300銘柄で構成され、先進国株式型の投資信託の多くで利用されているインデックスで、時価総額(価格×流通株数)が大きい銘柄から採用されるため市場規模が大きい米国の比率が高いという特徴があります。
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はニッセイ外国株式インデックスファンド「月報(2020年9月)」からの情報です。
組入比率
国・地域別組入比率
業種別組入比率
組入上位10銘柄
※組入銘柄数:1,277銘柄
ファンドの仕組み
ニッセイ外国株式インデックスファンドはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はニッセイ外国株式インデックスマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.1023% |
実質コスト(税込) | 0.163% ※ |
信託財産留保額 | なし |
※:第6期運用報告書(2018年11月21日~2019年11月20日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
ニッセイ外国株式インデックスファンドはつみたてNISAの対象で、iDeCoではSBI証券で取り扱いがあります。
※当ファンドと同じマザーファンドである「DCニッセイ外国株式インデックス」も取り扱いがありますが、信託報酬がちょっと高いです(0.154%)
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) |
---|---|---|---|
トータルリターン | 8.57%(39位) | 5.93%(26位) | 8.32%(23位) |
リスク(標準偏差) | 23.82(79位) | 18.54(66位) | 17.62(33位) |
シャープレシオ | 0.36(41位) | 0.32(23位) | 0.47(21位) |
対象ファンド数※ | 175本 | 158本 | 126本 |
※:「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー3.9% | ー3.9% |
3ヶ月 | +6.9% | +6.9% |
6ヶ月 | +24.8% | +24.7% |
1年 | +8.6% | +8.4% |
3年 | +18.9% | +18.5% |
設定来 | +72.5% | +73.4% |
※ニッセイ外国株式インデックスファンド「月報(2020年9月)」より
※ファンド設定日は2013年12月10日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約7年が経過しましたが、単純な年率平均は約10.4%でベンチマークを上回るパフォーマンスとなっています。
本来配当込みのインデックスと比較した場合、信託報酬が必要となるためベンチマークよりはパフォーマンスは悪くなるはずですが、下記のように類似ファンドと比較しても特段いいパフォーマンスとなっているわけではありません。
類似ファンドとの比較
「MSCI KOKUSAIインデックス(為替ヘッジなし)」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim先進国株式 インデックス | 0.1023% | 0.174% ※1 | 437,368 | +64,829 | 8.56% |
ニッセイ外国株式 インデックスファンド | 0.1023% | 0.163% ※2 | 211,043 | +57,249 | 8.57% |
たわらノーロード 先進国株式 | 0.10989% | 0.158% ※3 | 349,689 | +27,364 | 8.53% |
iFree外国株式インデックス | 0.209% | 0.252% | 134,104 | +2,482 | 8.42% |
i-SMT グローバル株式 インデックス(ノーロード) | 0.209% | 0.255% | 345,116 | +87 | 8.38% |
Smart-i 先進国株式インデックス | 0.22% | 0.335% | 57,303 | +3,342 | 8.50% |
つみたて先進国株式 | 0.22% | 0.287% | 449,841 | +11,808 | 8.43% |
※1:第3期運用報告書(2019年4月26日~2020年4月27日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
※2:第6期運用報告書(2018年11月21日~2019年11月20日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
※3:第4期運用報告書(2018年10月13日~2019年10月15日)から信託報酬引き下げ後を考慮した参考値
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が最安値ですが、実質コストは「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が調査時点では低コストとなっていそうです。(ただし、実質コストは毎年変わります)
また、たわらノーロード先進国株式も信託報酬が引き下がり、実質コストが最も低コストとなる可能性があります。
ただ、機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドである「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」は常に他のファンドの動向を見て信託報酬を引き下げ続けているので、今後も低コストであり続けることが期待され、純資産残高の年間増加額、1年間のリターンを加味すると、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」がいいように思えます。
参考 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの評価ってどう?利回りはどのくらい?
当ファンドの情報
- ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.1023%(実質コスト:0.163%※参考値)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約1,920億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(11月20日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券)
- 償還日:無期限(設定日:2013年12月10日)
- つみたてNISA:対応
- iDeCo:SBI証券
評価・まとめ
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」の動きに連動する成果を目標とするインデックスファンドで、これ一本で日本を除く先進国22ヵ国、約1300銘柄に幅広く分散投資ができます。
投信ブロガーが選ぶFund of the Year 2014、2015、2016で1位、2017、2018で2位、2019で4位と個人投資家からの人気が高いファンドです。
eMAXIS Slimシリーズの様に常に業界最低水準の信託報酬を目指すといった明言はされてませんが、過去に何度も信託報酬の引き下げを行い、業界最低水準のレベルを維持してきたインデックスファンドです。
純資産残高も約2,000億円と規模も大きく安定的な運用が期待できそうで、直近1年のトータルリターンはわずかながらライバルファンドである「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」より良かったようです。
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」が配当込みのインデックスに変更したことによって同じ条件となったので、どちらを選ぶか悩ましいところですが、人気が高いのは「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」の方のようです。
参考 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの評価って?利回りや実質コストはどのくらい?
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