投信ブロガーが選ぶFund of the Yearで常に上位にランクインする個人投資家に人気が高いのがニッセイ外国株式インデックスファンドです。
日本を除く先進国株式に分散投資ができるニッセイ外国株式インデックスファンドはどのような内容のファンドで、利回りや実質コストはどの程度なのか確認してみました。
ニッセイ外国株式インデックスファンドの特徴
投資対象
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」に連動する成果を目標とするインデックスファンドです。
「MSCI KOKUSAIインデックス」は、日本を除く先進国22ヵ国の大型株・中型株約1,300銘柄で構成され、先進国株式型の投資信託の多くで利用されているインデックスで、時価総額(価格×流通株数)が大きい銘柄から採用されるため市場規模が大きい米国の比率が高いという特徴があります。
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はニッセイ外国株式インデックスファンド「月報(2022年5月)」からの情報です。
組入比率
国・地域別組入比率
業種別組入比率
組入上位10銘柄
※組入銘柄数:1,278銘柄
ファンドの仕組み
ニッセイ外国株式インデックスファンドはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はニッセイ外国株式インデックスマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.1023% |
実質コスト(税込) | 0.16% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
ニッセイ外国株式インデックスファンドはつみたてNISAの対象で、iDeCoではSBI証券で取り扱いがあります。
※当ファンドと同じマザーファンドである「DCニッセイ外国株式インデックス」も取り扱いがありますが、信託報酬がちょっと高いです(0.154%)
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 12.70%(70位) | 19.41%(21位) | 13.75%(14位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 16.67(73位) | 18.44(65位) | 17.21(51位) | –(–) |
シャープレシオ | 0.76(68位) | 1.05(11位) | 0.80(11位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 189本 | 171本 | 146本 | — |
※:「国際株式・グローバル・除く日本(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー0.3% | ー0.3% |
3ヶ月 | +5.5% | +5.5% |
6ヶ月 | +1.4% | +1.4% |
1年 | +12.7% | +12.7% |
3年 | +70.3% | +69.7% |
設定来 | +159.2% | +160.3% |
※ニッセイ外国株式インデックスファンド「月報(2022年5月)」より
※ファンド設定日は2013年12月10日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約8年半が経過しましたが、概ねベンチマークと連動した動きとなっています。
直近1年で見るとファンドとベンチマークが同一の成績となっていますが、本来少なくとも信託報酬(実質コスト)分コストがかかっているのでベンチマークより悪くなるはずなのでやや不思議な感じはしますが・・。
類似ファンドとの比較
「MSCI KOKUSAIインデックス(為替ヘッジなし)」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
野村スリーゼロ先進国株式投信 | 0% ※ | 0.033% | 927,648 | +2854 | 12.96% |
eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 0.1023% | 0.143% | 974,704 | +102,450 | 12.87% |
ニッセイ外国株式インデックスファンド | 0.1023% | 0.16% | 513,761 | +81,232 | 12.70% |
たわらノーロード 先進国株式 | 0.10989% | 0.179% | 349,689 | +69,281 | 12.75% |
iFree外国株式インデックス | 0.209% | 0.256% | 250,978 | +8,474 | 12.74% |
i-SMT グローバル株式 インデックス(ノーロード) | 0.209% | 0.247% | 345,116 | +282 | 12.70% |
Smart-i 先進国株式インデックス | 0.22% | 0.286% | 85,145 | +9,561 | 12.75% |
つみたて先進国株式 | 0.22% | 0.266% | 449,841 | +32,770 | 12.73% |
東京海上セレクション・ 外国株式インデックス | 0.22% | 0.295% | 61,829 | -12,349 | 12.99% |
【参考】SBI・先進国株式インデックス・ ファンド(雪だるま(先進国株式)) | 0.1022% | 0.119% | 8,186 | +4,308 | 9.25% |
※2030年12月31日まで。その後は0.11%(税込)
参考 先進国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は、「野村スリーゼロ先進国株式投信」を除くと「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「ニッセイ外国株式インデックスファンド」が最安値ですが、実質コストは「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」が調査時点では低コストとなっています。(ただし、実質コストは毎年変わります)
機動的に信託報酬を引き下げることによって、業界最低水準の信託報酬を目指すファンドである「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」は常に他のファンドの動向を見て信託報酬を引き下げ続けているので、今後も低コストであり続けることが期待され、純資産残高の年間増加額、1年間のリターンも加味すると、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」がいいように思えます。
参考 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの評価ってどう?利回りはどのくらい?
野村スリーゼロ先進国株式投信は2030年末まで信託報酬を0%とする思い切った戦略となっていて、現在の実質コストを考慮すると2031年以降も「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と同等レベルの低コストとなりそうです。
ただ、取り扱っている金融機関は少なく、ネット証券ではLINE証券のみで積立は1,000円からとなります。
>> LINE証券(公式サイト)
当ファンドの情報
- ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.1023%(実質コスト:0.16%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約3,800億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(11月20日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2013年12月10日)
- つみたてNISA:対応
- iDeCo:SBI証券
評価・まとめ
ニッセイ外国株式インデックスファンドは、「MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)」の動きに連動する成果を目標とするインデックスファンドで、これ一本で日本を除く先進国22ヵ国、約1300銘柄に幅広く分散投資ができます。
投信ブロガーが選ぶFund of the Yearでは毎年上位にランクインするなど個人投資家からの人気が高いファンドです。
eMAXIS Slimシリーズの様に常に業界最低水準の信託報酬を目指すといった明言はされてませんが、過去に何度も信託報酬の引き下げを行い、業界最低水準のレベルを維持してきたインデックスファンドです。
純資産残高も大きく安定的な運用が期待できそうですが、直近1年のトータルリターンでは同じ信託報酬の「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」より悪くやや運用面で不安が残ります。
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」が配当込みのインデックスに変更したことによって同じ条件となったので、どちらを選んでそれほど大差はありませんが、人気が高いのは「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」の方のようです。
参考 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの評価って?利回りや実質コストはどのくらい?
ニッセイ外国株式インデックスファンドを購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.03%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.005%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでも
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.0382%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%・プラチナプリファードなら5%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※2022年9月買付分より信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
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