Smart-i TOPIXインデックスは、りそなアセットマネジメントが運用するSmart-iシリーズで、国内の東証1部上場のすべての銘柄に分散投資ができるインデックスファンドです。
TOPIX(配当込み)の動きに連動する投資成果を目指した運用を行うとのことですが、どんな内容のファンドなのか確認してみました。
Smart-i TOPIXインデックスの特徴
投資対象
Smart-i TOPIXインデックスは、「TOPIX(配当込み)」と連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
TOPIXは東証株価指数(Tokyo Stock Price Index)のことで、東京証券取引所の東証一部上場の全銘柄(約2,200銘柄)(東証の市場区分の見直しにより移行期間を経て新たなTOPIX構成銘柄が決定される予定)の時価総額(株価×発行済み株式数)の変化を指数化したもので、時価総額の高い銘柄の影響を受けやすい特徴があります。
もう一つの代表的な株価指数である日経平均は東証一部上場の225銘柄を対象としているので、TOPIXの方が分散性という観点では優れています。
参考 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はSmart-i TOPIXインデックス「月報(2022年4月)」からの情報です。
ポートフォリオの状況
組入上位5業種
組入上位10銘柄
ファンドの仕組み
Smart-i TOPIXインデックスはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は下記のRAM国内株式マザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料(税込) | なし |
信託報酬(税込) | 0.154% |
実質コスト(税込) | 0.164% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
Smart-i TOPIXインデックスはつみたてNISAの対象ですが、iDeCoではネット証券での取り扱いはないようです。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | 2.26%(136位) | 7.78%(159位) | –(–) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 10.99(40位) | 15.57(71位) | –(–) | –(–) |
シャープレシオ | 0.21(128位) | 0.50(136位) | –(–) | –(–) |
対象ファンド数※ | 316本 | 295本 | — | — |
※:「国内大型ブレンド」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | ー2.4% | ー2.4% |
3ヶ月 | +1.3% | +1.4% |
6ヶ月 | ー3.9% | ー3.8% |
1年 | +2.3% | +2.4% |
3年 | +25.2% | +26.0% |
設定来 | +31.5% | +32.9% |
※Smart-i TOPIXインデックス「月報(2022年4月)」より
※ファンド設定日は2017年8月29日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約5年が経過しましたが、信託報酬などを加味するとベンチマークより若干下方乖離しています。
信託報酬は最安値水準ですが、類似ファンドと比較しても実質コストがやや高めなのが気がかりです。
類似ファンドとの比較
「TOPIX」をベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
SBI・iシェアーズ・ TOPIXインデックスファンド | 0.113% | ー | ー | - | -- |
はじめてのNISA・日本株式(TOPIX) | 0.143% | ー | ー | - | -- |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.143% | 0.146% ※1 | 187,428 | +21,505 | 32.18% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.143% | 0.147% ※1 | 854,874 | +70,242 | 32.27% |
東京海上セレクション・日本株TOPIX | 0.154% | 0.160% | 40,860 | +13,600 | 32.30% |
iFree TOPIXインデックス | 0.154% | 0.165% | 287,943 | +5,137 | 32.18% |
Smart-i TOPIXインデックス | 0.154% | 0.161% | 54,096 | +7,991 | 32.11% |
My SMT TOPIXインデックス(ノーロード) | 0.154% | 0.160% | 560,044 | +3,389 | 32.21% |
三井住友・DCつみたてNISA・ 日本株インデックスファンド | 0.176% | 0.184% | 282,638 | +46,570 | 32.21% |
たわらノーロード TOPIX | 0.187% | 0.189% | 396,982 | +4,597 | 32.18% |
※1:直近運用報告書から隠れコストを算出後に信託報酬引き下げ後の値を加算した参考値
参考 国内株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は日経平均同様に「SBI・iシェアーズ・TOPIXインデックスファンド」が最安値ですが、実質コストがまだ不明で、直近6カ月のトータルリターンを確認すると「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」よりパフォーマンスが悪かったりするので、実質コストは高くなってる可能性があります。
実質コストは、「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」が低コストとなっていて、純資産残高年間増加額や1年間のリターンは「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の方が良くなっています。
また、「東京海上セレクション・日本株TOPIX」は過去1年、3年で「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」よりパフォーマンスが良くなっています。
ファンド名 | トータルリターン | ||
1年 | 3年 | 5年 | |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 32.18% | 14.69% | 12.75% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 32.27% | 14.75% | 12.80% |
東京海上セレクション・日本株TOPIX | 32.30% | 14.94% | 12.70% |
ただ、信託報酬、実質コストともにやや高いので、長期的には「ニッセイTOPIXインデックスファンド」「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の方がパフォーマンスが良くなる可能性はあります。
参考 eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の評価・評判とは?利回りや実質コストは?
そのため実質コストが低コストで、純資産残高年間増加額が多く人気があり、過去のトータルリターンも安定的に高水準な「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」がいいように思えます。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:TOPIX(配当込み)
- 為替ヘッジ:なし
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.154%(実質コスト:0.164%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約30億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(5月25日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2017年8月29日)
- つみたてNISA:対象
- iDeCo:ネット証券での取り扱いなし
評価・まとめ
Smart-i TOPIXインデックスは、TOPIX(配当込み)の動きに連動させることを目指すファンドなので、東京証券取引所の東証一部上場の全銘柄(約2,200銘柄)(東証の市場区分の見直しにより移行期間を経て新たなTOPIX構成銘柄が決定される予定)に分散投資するのと同じ効果が期待できるインデックスファンドです。
類似ファンドと比較しても信託報酬は最安値水準と低コストなファンドですが、実質コストがやや高めで、あまり人気とはなっていないようです。
実質コストが類似ファンドと同水準にまで引き下がらないと、長期になればなるほどパフォーマンスに差が出てくる可能性が高く、例えば実質コストが低コストな「eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)」の方が長期になればなるほどパフォーマンスに期待が持てます。
参考 eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)の評価・評判とは?利回りや実質コストは?
Smart-i TOPIXインデックスを購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.03%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.005%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでも
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%・プラチナプリファードなら5%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※2022年9月買付分より信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
その他下記の証券会社でも購入できます。
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
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