新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)ってどう?投資して大丈夫?

アクティブファンド

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は米国のリート(不動産投資信託)に分散投資ができる毎月分配型のアクティブファンドです。

過去には純資産残高が1兆円を超えるほどの人気があったファンドですが、毎月分配型ファンドの人気低迷により資金が流出したファンドですが、どんな内容なのか確認してみました。

※新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)には毎月分配型と年1回決算型がありますが、毎月分配型を対象としています。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

投資対象

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は、米国のリート(不動産投資信託)に分散投資を行い、市場平均よりも高い水準の配当収益の確保と長期的な値上がり益の獲得を目指した運用を行うアクティブファンドです。

 

特にベンチマークは設定されていませんが、参考指標として「FTSE NAREIT Equity REITs インデックス(配当込み)」が月次レポート等に記載されているので、「FTSE NAREIT Equity REITs インデックス(配当込み)」を市場平均とみなしていると考えられます。

 

※下記は新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)「月報(2020年9月)」からの情報です。

資産構成

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

業種別比率

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

組入上位10銘柄

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

ポートフォリオの状況

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

ファンドの仕組み

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)はファンド・オブ・ファンズ方式で運用されます。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-ファンドの仕組み

購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト

購入時手数料(税込)3.3%を上限
信託報酬(税込)1.683%
実質コスト(税込)1.845%
信託財産留保額0.1%

分配金

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の分配金の実績は下記となっていて、分配金利回りは15.92%(2020年9月時点)となっています。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-分配金

 

運用報告書の分配原資の内訳は下記のようになっていて、ファンドで得た利益(当期の収益)だけで分配金が賄えていない月も多くタコ足配当となっています

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-分配金

つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)はつみたてNISA対象外で、iDeCoで取り扱っているネット証券もありません。

 

参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。

⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?

過去の運用成績(リターン・リスク)

リターン・リスク

1年3年(年率)5年(年率)10年(年率)
トータルリターンー10.69%(48位)0.87%(36位)1.67%(35位)9.21%(7位)
リスク(標準偏差)22.83(11位)17.22(15位)15.94(23位)16.32(3位)
シャープレシオー0.47(73位)0.05(34位)0.10(31位)0.56(8位)
対象ファンド数※104本99本77本18本

※:「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」カテゴリ

基準価額騰落率

ファンド
1ヶ月+0.3%
3ヶ月ー2.5%
6ヶ月ー13.9%
1年ー12.1%
3年+2.9%
5年+15.9%
設定来+112.8%

※新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)「月報(2020年9月)」より
※ファンド設定日は2004年9月30日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません

※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません

基準価額・純資産の推移

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-基準価額・純資産の推移

所感

ファンドが設定されてから約16年が経過したので、単純な年率平均は約7.1%となっていて、過去10年では同一のカテゴリのファンドの中でリスクは3位となっているのでやや価格変動の大きさは小さい方と言えます。

 

ベンチマークや参考指標との比較がないので、当ファンドが妥当な成績なのか不明ですが、類似ファンドである「フィデリティ・USリート・ファンドB」「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」とトータルリターン(税引き前分配金を再投資した場合)を比較したのが下記となります。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-比較

(引用元:モーニングスター)

オレンジが新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)赤がフィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)の、緑がダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)の過去3年のトータルリターンのチャートです。

大体3本とも似たような値動きとなっていますが、やや「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」がパフォーマンスがいいようです。

 

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は他の2本と比較するとトータルリターンやシャープレシオ(投資効率)が劣っています。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)-比較

また、標準偏差(リスクの大きさ)は新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)最も小さいですが、「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」とそれほど差がありません。

 

同程度のリスクでトータルリターンは「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」の方が良かったので、過去10年では「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」に投資していたほうが同程度のリスクでより良いパフォーマンスを得られたことになります。

 

 

当ファンドの情報

  • ベンチマーク:なし
  • 購入時手数料(税込):3.3%を上限
  • 信託報酬(税込):1.683%(実質コスト:1.845%)
  • 信託財産留保額:0.1%
  • 純資産残高:約4,300億円
  • 分配金利回り:15.92%
  • 決算:年12回(毎月5日)
  • 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
  • 償還日:2024年9月30日(設定日:2004年9月30日)
  • つみたてNISA:対象外
  • iDeCo:取り扱いネット証券なし

評価・まとめ

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は、米国のリート(不動産投資信託)に分散投資を行い、市場平均よりも高い水準の配当収益の確保と長期的な値上がり益の獲得を目指した運用を行うアクティブファンドです。

 

過去10年では同一のカテゴリのファンドの中でリスクは3位となっているのでややリスク(価格変動の大きさ)は小さい方と言えます。

 

ただ、毎月分配型投資信託で、分配金はたこ足配当となっているので長期の資産形成には向かず、償還日が設定されていて基準価額が右肩下がりとなっているので、2024年の償還日で当ファンドは運用を終える可能性は高そうなので、今から投資するのには向いていません。

 

米国のリート市場に投資し毎月分配金を得たいなら新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)よりは「フィデリティ・USリート・ファンドB」「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」の方がまだましです

 

米国リート市場に投資するならネット証券がおすすめ

フィデリティ・USリート・ファンドBやダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、購入時手数料が必要なファンドですが、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら通常注文・積立注文どちらも購入時手数料が無料で投資できます。

 

また、ネット証券では投資信託を保有しているだけで下記のようなポイントが貰えます。

 貰えるポイント付与率(年率)ポイント
投資
SBI証券Tポイント0.10%(※1,000万円未満)
0.20%(※1,000万円以上)
楽天証券楽天ポイント0.048%
マネックス証券マネックスポイント0.08%×

※月間保有金額

 

ネット証券によって貰えるポイントが異なりますが、付与率が最も高いのはSBI証券となります。もちろん口座開設・維持費用は無料です。

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楽天証券なら、SBI証券同様にポイントで投資信託の購入もできたり、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。

楽天証券だけでなく、楽天銀行や楽天カードも口座開設・維持費用は無料です。

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マネックス証券は独自ポイントなので上記2社と比較すると利用できる場面は少ないですが、ビットコインなどの仮想通貨へも交換可能です。

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また、フィデリティ証券でも「フィデリティ・USリート・ファンドB」「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」は購入時手数料無料で購入でき、年1回決算型などの姉妹ファンドにスイッチング可能です。

 

>> フィデリティ証券(公式サイト)[詳細解説]

 

低コストなインデックスファンドでも毎月分配金を得ることは可能!

リートへ投資して毎月分配金を得たいなら、リートへ投資する低コストなインデックスファンド+投資信託の定期売却サービス(無料)を利用するという選択肢もあります。

参考 国内リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?

参考 海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?

 

投資信託の定期売却サービスを利用すれば、自動で定期的にファンドの一部を売却してくれるので毎月分配金のように毎月現金を受け取ることが可能です。

 

また、売却した残りはそのまま運用されることとなるので、資産の寿命を引き延ばすことができ今まで作り上げた資産を有効活用する「投資信託を運用しながら切り崩す」という方法となりますのでこちらも検討してみてください。

 

コメント

  1. 石黒 善夫 より:

    長い間、見逃していてすみません。 株式、先物取引など色々経験しました。 結論を申し上げれば、投資関係には素人は注意する必要は絶対必要です。 カンカン(夢中になって訳わからなくなること)になってはいけません。 一度買った投資信託は、手放さない方が良いと思います。 長く持っていると、殆どの場合は、上がるか、配当を再投資する、累積投資にする。 よほど悪い銘柄でない限り、元は取れます。 一喜一憂しないで、ゆっくり構えて下さい。 

  2. 佐藤綾 より:

    はじめまして。一般の主婦です。
    一年程前に少額ですが新光US-REITを購入しました。毎月2万程分配金があります。が今日届いた取引残高報告書を見たら25万程赤字になってました。早速ネットで調べたら石黒様のコメントを拝読しメールしました。
    やめた方がいいでしょうか?

  3. 石黒 善夫 より:

    75歳、学校卒業とともに、株式等投資を始めた。 最初は失敗続き。 最初の株価4万円の時は、仕事一辺等で全然やっていなかった。  15年前退職。 退職金の多くを運用。 リーマンショックの前、一時的に投資資産 8千万円になる。 リーマンで最低4千8万円になる。 1年で5千3百万円に戻る。  その時、みずほ証券のセールスマンに、『ゼウス』を薦められた。 6千7百円位。 買っては下がり、買っては下がる。 90円の配当があったので、3年位続けた。 2015年、投資資産、1億1千万になる。 家を直したり、車を買ったりで2千万円使う。 その後、下がって『ゼウス』全部売り。 トータルリターン 4千6万円。 メキシコペソとトルコリラに投資。  いい時に売り、いい時に買ったと思う。  もう歳だから、分配金で生活できると思う。