「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」では2009年から常に上位にランクイン入りしている長期にわたって人気のある海外ETFが、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)です。
これ一本で全世界の株式市場に分散投資ができ、信託報酬が超低コストということで人気を集めているETFですが、実際どんな内容で成績はどのくらいなのか確認してみました。
参考 【最新】投資信託ランキング!個人投資家が選ぶ人気のファンドは?
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の特徴
投資対象
「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」との連動を目指す海外ETFで、全世界の大型・中型・小型株式に分散投資を行うのと同等の成績が期待できる海外ETFです。
「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」は先進国や新興国を含む49ヶ国の約9,500銘柄で構成されるインデックスです。
※※下記はバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の2023年6月時点の情報です。
国別保有配分
国 | 比率 |
アメリカ | 60.5% |
日本 | 6.2% |
イギリス | 3.9% |
中国 | 3.1% |
カナダ | 2.8% |
フランス | 2.7% |
スイス | 2.3% |
オーストラリア | 2.0% |
ドイツ | 2.0% |
インド | 1.8% |
保有上位10銘柄と純資産総額に占める割合
ティッカー | 銘柄 | 比率 |
AAPL | Apple Inc. | 4.01 % |
MSFT | Microsoft Corp. | 3.51 % |
AMZN | Amazon.com Inc. | 1.63 % |
NVDA | NVIDIA Corp. | 1.39 % |
TSLA | Tesla Inc. | 1.00 % |
GOOGL | Alphabet Inc. Class A | 1.00 % |
META | Facebook Inc. Class A | 0.88 % |
GOOG | Alphabet Inc. Class C | 0.85 % |
BRK.B | Berkshire Hathaway Inc. Class B | 0.72 % |
UNH | UnitedHealth Group Inc. | 0.62 % |
ETFの主なデータ
当ETF | ベンチマーク | |
銘柄数 | 9,553 | 9,495 |
株価収益率(PER) | 17.2倍 | 17.2倍 |
株価純資産倍率(PBR) | 2.5倍 | 2.5倍 |
自己資本利益率(ROE) | 16.4% | 16.2% |
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料も加味するとSBI証券が最安 参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.07% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約4兆円で、月間平均出来高は2,700万株と流動性も高い状態にあります。
配当・分配金
分配利回りは1.98%で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)のパフォーマンスは?
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク | |
1年 | +16.33% | +16.45% |
3年 | +11.19% | +11.27% |
5年 | +8.07% | +8.06% |
10年 | +8.94% | +9.01% |
設定来 | +6.82% | +6.86% |
※バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)2023年6月末時点の情報より
※設定日は2008年6月24日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
米国株式市場の動向を表す代表的なインデックスの一つあるS&P500に連動する「iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)」と比較したのが下記のチャートとなります。
※引用:ETFreplay.com
緑がバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)、青がiシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)の、2008年6月24日からのトータルリターン(配当金・分配金(課税前)を再投資)のチャートです。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は、全世界の株式に幅広く分散投資されているので、パフォーマンスは下がりますがよりリスクが小さくなることが期待されます。
ただ、過去の値動きを見ると世界経済をけん引してきた米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動するiシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)のほうがパフォーマンスはかなり良く、ボラティリティ(価格変動の大きさ)もやや低いのでリスクも抑えられています。
今後も米国経済が牽引すると思われるならiシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)の方がパフォーマンスが良いと思いますが、米国だけでなく全世界の株式市場が伸びてくると想定するならバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の方がよりその恩恵を受ける可能性があります。
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE アーカ)
- ベンチマーク:FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.07%
- 純資産残高:約4兆円
- 分配金利回り:1.98%
- 売買単位:1株(約14,000円)
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:2008年6月24日
まとめ・所感
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)はFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへの連動を目指すETFで、先進国や新興国を含む49ヶ国の約9,500銘柄で構成される海外ETFです。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」では2009年に1位を取ってからは常にトップ10入りしていて、海外ETFの中ではダントツの人気を集めています。
全世界の数多くの銘柄に投資をしているので非常に分散性が優れ、長期で見れば世界経済の発展とともに成長が期待できます。
信託報酬は若干高くても100円からと少額から投資ができたり分配金を自動で再投資できる投資信託(非上場)のメリットを得たい方は、実質バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)に投資する「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」という選択肢もあります。
参考 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)の評価って?利回りや実質コストは?
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)に投資するのにおすすめのネット証券は?
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら買付手数料が無料で投資することができます。
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⇒ SBI証券の米国貸株サービスのメリット・デメリットとは?金利はどのくらい?
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