ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に分散投資ができる毎月分配型のアクティブファンドです。
モーニングスターが選ぶFund of the YearのREIT型部門で優秀ファンド賞を何度も受賞するなど第三者機関からの評価も高いですが、どんな内容のファンドなのか確認してみました。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの特徴
投資対象
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に投資を行い、米ドル建て資産のポートフォリオの配当利回りが「FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、米ドルベース指数)」以上となることを目指す配当利回りを重視したアクティブファンドです。
「FTSE NAREIT Equity REITsインデックス」は、米国の代表的なリート指数で米国市場に上場するリート(不動産投資信託)で構成され、森林リート・インフラストラクチャリートに分類されないすべてのリートが含まれます。
※下記はダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)「月報(2020年7月)」からの情報です。
資産別構成
国・地域別構成および通貨別構成
リート 用途別構成
組入上位10銘柄
リート ポートフォリオ特性値
ファンドの仕組み
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)はファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はダイワ・US-REIT・オープン・マザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料(税込) | 3.3%を上限 |
信託報酬(税込) | 1.672% |
実質コスト(税込) | 1.694% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)の分配金の実績は下記となっていて、分配金利回りは21.86%(2020年9月時点)となっています。
運用報告書の分配原資の内訳は下記のようになっていて、ファンドで得た利益(当期の収益)だけで分配金が賄えていない月も多くタコ足配当となっています。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)はつみたてNISA対象外で、iDeCoで取り扱っているネット証券もありません。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
リターン | ー9.36%(37位) | 2.02%(13位) | 2.50%(27位) | 10.12%(3位) |
リスク(標準偏差) | 22.87(12位) | 17.26(17位) | 15.97(26位) | 16.37(4位) |
シャープレシオ | ー0.41(61位) | 0.12(11位) | 0.16(26位) | 0.62(3位) |
対象ファンド数※ | 104本 | 99本 | 77本 | 18本 |
※:「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +3.0% | +1.9% |
3ヶ月 | +6.0% | +3.4% |
6ヶ月 | ー16.2% | ー20.8% |
1年 | ー10.5% | ー14.5% |
3年 | +2.9% | ー2.4% |
5年 | +4.3% | +2.1% |
設定来 | +142.4% | +209.1% |
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)「月報(2020年7月)」より
※ファンド設定日は2004年7月21日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約16年が経過したので、単純な年率平均は約8.9%となっていて、過去10年では同一のカテゴリのファンドの中でリターン、シャープレシオ(運用効率)は3位となっています。
設定来でみるとベンチマークよりパフォーマンスは悪いですが、直近5年ではベンチマークを上回るパフォーマンスとなっています。
また、米国のリート(不動産投資信託)市場に投資を行う類似ファンドの「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」とトータルリターン(税引き前分配金を再投資した場合)を比較したのが下記となります。
(引用元:モーニングスター)
オレンジがダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)、赤がフィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)の過去3年のトータルリターンのチャートです。
直近3年では「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」の方がパフォーマンスが良くなっています。
より長期で見ると「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」の方がトータルリターンは良く、シャープレシオ(運用効率)も良くなっています。
ただ、リスクの大きさを表す標準偏差も「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」の方が大きいので、「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」よりもハイリスク・ハイリターンな値動きとなっています。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、米ドルベース指数)
- 購入時手数料(税込):3.3%を上限
- 信託報酬(税込):1.672%(実質コスト:1.694%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約5,400億円
- 分配金利回り:21.86%
- 決算:年12回(毎月17日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2004年7月21日)
- つみたてNISA:対象外
- iDeCo:取り扱いネット証券なし
評価・まとめ
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に投資を行い、米ドル建て資産のポートフォリオの配当利回りが「FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、米ドルベース指数)」以上となることを目指す配当利回りを重視したアクティブファンドです。
過去10年では同一のカテゴリのファンドの中でリターン、シャープレシオ(運用効率)は3位となっていて、設定来ではベンチマークとよりパフォーマンスは悪いですが直近5年ではベンチマークを上回るパフォーマンスとなっています。
ただ、毎月分配型投資信託で、分配金はたこ足配当となっているので長期の資産形成には向かず、分配金を生活費の一部にあてたいという目的の方の選択肢の一つとなります。
世界No1のリート市場である米国リートの成長を期待するなら、当ファンドよりややハイリスク・ハイリターンな値動きとなっている「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」という選択肢もあります。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)に投資するならネット証券がおすすめ
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、購入時手数料が必要なファンドですが、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら通常注文・積立注文どちらも購入時手数料が無料で投資できます。
また、ネット証券では投資信託を保有しているだけで下記のようなポイントが貰えます。
貰えるポイント | 付与率(年率) | ポイント 投資 | |
SBI証券 | Tポイント | 0.10%(※1,000万円未満) 0.20%(※1,000万円以上) | ○ |
楽天証券 | 楽天ポイント | 0.048% | ○ |
マネックス証券 | マネックスポイント | 0.08% | × |
※月間保有金額
ネット証券によって貰えるポイントが異なりますが、付与率が最も高いのはSBI証券となります。もちろん口座開設・維持費用は無料です。
楽天証券なら、SBI証券同様にポイントで投資信託の購入もできたり、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。
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マネックス証券は独自ポイントなので上記2社と比較すると利用できる場面は少ないですが、ビットコインなどの仮想通貨へも交換可能です。
また、フィデリティ証券でも「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」は購入時手数料無料で購入でき、姉妹ファンドである為替ヘッジありの「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Aコース(為替ヘッジあり)」にスイッチング可能です。
低コストなインデックスファンドでも毎月分配金を得ることは可能!
リートへ投資して毎月分配金を得たいなら、リートへ投資する低コストなインデックスファンド+投資信託の定期売却サービス(無料)を利用するという選択肢もあります。
参考 国内リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
参考 海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
投資信託の定期売却サービスを利用すれば、自動で定期的にファンドの一部を売却してくれるので毎月分配金のように毎月現金を受け取ることが可能です。
また、売却した残りはそのまま運用されることとなるので、資産の寿命を引き延ばすことができ今まで作り上げた資産を有効活用する「投資信託を運用しながら切り崩す」という方法となりますのでこちらも検討してみてください。
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