ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に分散投資ができる毎月分配型のアクティブファンドです。
R&Iファンド大賞2023(投資信託10年/北米REIT)部門で最優秀ファンド賞を受賞するなど第三者機関からの評価が高いですが、どんな内容のファンドなのか確認してみました。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースとは?
基本概要
ファンド名 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし) |
運用会社 | 大和アセットマネジメント |
ベンチマーク | FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス (配当金込み、円ベース指数) ※ |
為替ヘッジ | なし |
インデックスファンド | × |
投資形態 | ファミリーファンド |
購入時手数料 | 上限3.3% |
信託報酬(税込) | 1.672% |
実質コスト(税込) | 1.709% |
信託財産留保額 | なし |
純資産残高 | 約7,500億円 |
分配金利回り | 11.43% |
NISA | 対象外 |
iDeCo | 取扱いネット証券なし |
決算 | 毎月17日 |
設定日 | 2004年7月21日 |
償還日 | 無期限 |
※:ベンチマークの指数との連動を目指すわけではありません
投資対象
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に投資を行い、米ドル建て資産のポートフォリオの配当利回りが「FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、円ベース指数)」以上となることを目指す配当利回りを重視したアクティブファンドです。
「FTSE NAREIT Equity REITsインデックス」は、米国の代表的なリート指数で米国市場に上場するリート(不動産投資信託)で構成され、森林リート・インフラストラクチャリートに分類されないすべてのリートが含まれます。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)には為替ヘッジを行うAコースもあります。(ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Aコース(為替ヘッジあり))
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは米国リート30銘柄で構成されています。
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース「月報(2024年2月末)」
クラウドサービスやAIなどの分野で需要の拡大が予想されるデータセンターの比率が最も高く、その他にも幅広い用途に分散して投資しています。
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース「月報(2024年2月末)」
組入銘柄が30銘柄なので、比較的上位の銘柄の比率が高めとなっています。
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース「月報(2024年2月末)」
投資形態
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)はファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はダイワ・US-REIT・オープン・マザーファンドにて行われます。
マザーファンドの運用については米国最初のリート専門の運用会社であるコーヘン&スティアーズ・キャピタル・マネジメント・インクに運用を委託しています。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料(税込) | 3.3%を上限 |
信託報酬(税込) | 1.672% |
実質コスト(税込) | 1.709% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)の分配金の実績は下記となっていて、分配金利回りは11.43%となっています。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)の分配金は第228期より20円に減配されていますが、下記のようにファンドを運用して得られた「配当等収益(経費控除後)」より「分配金」の方が多くいわゆるタコ足配当となっています。
FTSE NAREIT 指数配当利回りが4.1%なのでこの程度の分配金利回りとなるはずが、分配金利回り11.43%と元本を切り崩して見せかけの分配金利回りを高く見せています。
参考 投資信託の分配金利回りランキングはあてにならない?日本証券業協会からの注意喚起とは?
分配金を出すと元本が減るのでその分将来得られる利益が減少することになるので、長期での資産形成には向かないファンドと言えます。
新NISA及びiDeCoの対応状況
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)はNISA対象外で、iDeCoでも取り扱っているネット証券はありません。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースのパフォーマンスは?
過去の運用成績(リターン・リスク)
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
トータルリターン | 14.68%(29位) | 16.61%(12位) | 11.77%(5位) | 10.54%(4位) |
リスク(標準偏差) | 19.41(63位) | 19.38(50位) | 18.99(29位) | 17.25(16位) |
シャープレシオ | 0.76(33位) | 0.86(13位) | 0.62(1位) | 0.61(3位) |
対象ファンド数※ | 97本 | 89本 | 84本 | 42本 |
※:「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」カテゴリ
同一カテゴリには低コストなインデックスファンドはなく、主にアクティブファンドが中心のカテゴリですが、その中では5年や10年でベスト5に入るほどのパフォーマンスとなっています。
ベンチマークとの比較
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +2.8% | +2.4% |
3ヶ月 | +8.6% | +10.4% |
6ヶ月 | +6.6% | +7.6% |
1年 | +14.7% | +15.5% |
3年 | +58.6% | +60.7% |
5年 | +74.5% | +67.8% |
設定来 | +344.1% | +479.5% |
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)「月報(2024年2月)」より
※ファンド設定日は2004年7月21日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースはアクティブファンドなのでベンチマークとする「FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、円ベース指数)」と連動はしませんが、実質コストを加味するとベンチマークより良好なパフォーマンスのようです。
基準価額・純資産の推移
※ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース「月報(2024年2月末)」
毎月分配型でタコ足配当となっているので基準価額は右肩下がりとなっていて、純資産残高は横ばい傾向にあるようです。
毎月の資金流出入額を確認すると2023年中旬くらいからは流入より流出が多くなってきているので、直近では当ファンドを見限った人の方が多いとも言えます。
他の類似ファンドと比較すると?
米国のリート(不動産投資信託)に投資を行うファンドで、純資産残高が大きいのが下記の3つのファンドです。
- ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース
- フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)
- 新光US-REITオープン
この3つのファンドの直近3年のトータルリターンを(税引前分配金を再投資した場合)比較したのが下記となります。
(引用元:モーニングスター)
赤がダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース、オレンジがフィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)、青が新光US-REITオープンの過去3年のトータルリターンのチャートです。
直近3年では「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」がどの期間でも大体最もパフォーマンスが良くなっています。
ただ貯金1年やより長期(5年・10年)で見ると「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース」の方がトータルリターンは良く、長期ではシャープレシオ(運用効率)も良くなっています。
そのため、この3つのファンドでは安定的にパフォーマンスが良いのは「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース」と言えます。
ただ、リスクの大きさを表す標準偏差(価格のブレ幅)も「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース」が比較的大きいのでリターンも良いがリスクも高いと言えます。
参考 フィデリティ・USリート・ファンドBの評価ってどう?過去の利回りは?
参考 新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)ってどう?投資して大丈夫?
評価・まとめ
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)は、米国のリート(不動産投資信託)に投資を行い、米ドル建て資産のポートフォリオの配当利回りが「FTSE NAREIT エクイティ REIT・インデックス(配当金込み、米ドルベース指数)」以上となることを目指す配当利回りを重視したアクティブファンドです。
過去10年では同一のカテゴリのファンドの中でトータルリターン、シャープレシオ(運用効率)の順位は高くなっています。
米国リート市場の見通しは、米国はインフレ抑制のため急速に金利を上昇してきましたが、直近では金利は落ち着きリート市場にとっては回復の兆しが見え始めています。
ただ、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは毎月分配型投資信託で、分配金はたこ足配当となっているので長期の資産形成には向かず、分配金を生活費の一部にあてたいという目的の方の選択肢の一つとなります。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースを購入するのにおすすめの証券会社は?
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは、購入時手数料がかかる投資信託ですが、下記のネット証券なら購入時手数料が無料です。
さらにネット証券なら投資信託を保有しているだけでポイントが貯まり、積立するならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貯まるのでお得です。下記のネット証券なら新NISA口座もポイント還元の対象です。
ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースのポイント還元率は下記となっています。
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
松井証券 | SBI証券 | マネックス 証券 |
auカブコム 証券 |
|
投資信託保有時 ポイント還元率 |
0.71% | 0.1% ※1 | 0.08% | 0.05% ※2 |
投資信託保有時 付与されるポイント |
松井証券ポイント | ・Tポイント ・Pontaポイント ・dポイント ・JALのマイル ※3 上記のいずれか |
マネックスポイント | Pontaポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 |
ー | 0.5~5.0% 三井住友カード |
1.1% マネックスカード |
1% auPayカード |
クレカ積立 付与されるポイント |
Vポイント | マネックスポイント | Pontaポイント |
※楽天証券は投資信託保有時のポイント付与が条件達成時の一度のみなので対象外
※1:月間平均保有金額1,000万円以上の場合は0.2%
※2:月間平均保有金額100万円以上~3,000万円未満の場合は0.12%、3,000万円以上の場合は0.24%
※3:JALのマイルの場合は記載還元率の半分
松井証券(公式サイト)はクレカ積立に対応していませんが、投資信託保有時のポイント還元率は最高水準となっています。
クレジットカード積立のポイント還元率は、年会費がかかるカードであれば SBI証券 が最高水準ですが、実質年会費がかからない一般カードであればマネックス証券が最高水準です。
投資信託保有時のポイント還元率は最高水準の松井証券
信託報酬が低コストな投資信託も投資信託保有時のポイント還元率は業界最高水準です。他社で買い付けた投資信託を松井証券へ移管する際には実質無料で移管することができます。
還元される松井証券ポイントは、PayPayポイントやdポイントなどに交換することができます。
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
一般カードのクレジットカード積立でポイント還元率が最高水準のマネックス証券
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、初年度の年会費は無料、次年度以降の年会費550円(税込)ですが、年間に1回以上のクレジットカードの利用で無料になり、マネックスカードによる投信つみたてもカード利用の対象となります。
還元されるマネックスポイントは下記のように様々な用途に利用することができます。
- 投資信託の購入
- 株式手数料に充当
- 暗号資産(ビットコイン・イーサリアム・リップル)
- 他のポイントへの交換(dポイント・Tポイント・Pontaポイント・nanaco・waonポイント・ANAのマイル・JALのマイル・Amazonギフトカード)
- 日本赤十字社などへの寄付
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
保有残高によるポイント還元率が高くクレカ積立でもポイント還元されるSBI証券
投資信託の保有残高によるポイント還元率は、低コストな投資信託でも松井証券と同レベルのポイント還元率です。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
下記よりNISAも同時に申し込み可能で、口座開設・維持費用は無料です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高いです。
スマホでauを利用していると貯めやすいPontaポイントが貯まり、auじぶん銀行と連携すれば普通預金の金利が年率0.1%となり、au Payなどとも連携すれば0.2%になるメリットがあります。
またauマネ活プランに入ればauじぶん銀行の普通預金の金利が最大0.3%になったり、クレジットカード積立によるポイント還元率が最大3%と優遇されます。
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楽天ポイントを貯めるなら楽天証券
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。(一部のファンドは保有残高によるポイントが還元される)
また、楽天証券ではクレジットカード積立だけでなく楽天キャッシュを利用してもポイント還元が受けられ併用することが可能です。
通常設定可能上限は5万円/月ですが、併用することで10万円/月までポイント還元を上けることが可能です。
楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
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今利用している証券会社から他の証券会社に投資信託などは移管することが可能です。
通常は移管元の証券会社で手数料が必要になりますが、下記のネット証券なら移管元で支払った移管手数料をキャッシュバックしてくれるので実質無料で移管することができます。また、他社で購入した投資信託もポイント還元の対象となります。
低コストなインデックスファンドでも毎月分配金を得ることは可能!
リートへ投資して毎月分配金を得たいなら、リートへ投資する低コストなインデックスファンド+投資信託の定期売却サービス(無料)を利用するという選択肢もあります。
参考 国内リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
参考 海外リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
投資信託の定期売却サービスを利用すれば、自動で定期的にファンドの一部を売却してくれるので毎月分配金のように毎月現金を受け取ることが可能です。
また、売却した残りはそのまま運用されることとなるので、資産の寿命を引き延ばすことができ今まで作り上げた資産を有効活用する「投資信託を運用しながら切り崩す」という方法となりますのでこちらも検討してみてください。