楽天・新興国株式インデックス・ファンドは、新興国株式に分散投資ができるインデックスファンドです。
新興国24ヵ国の大型・中型・小型株式に幅広く分散投資ができるバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)に当ファンドを通じて投資するファンドですがどんな内容か確認してみました。
楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天VWO)の特徴
投資対象
楽天・新興国株式インデックス・ファンドは、「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」の動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」は、新興国24ヵ国の大型・中型・小型株約4,000銘柄で構成されるインデックスです。
参考 新興国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記は楽天・新興国株式インデックス・ファンド「月報(2020年10月)」からの情報です。
投資状況
国・地域別構成比
業種別構成比
組入上位10銘柄
※投資銘柄数:5,011銘柄
ファンドの仕組み
楽天・新興国株式インデックス・ファンドは、ファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は楽天・新興国株式インデックス・マザーファンドにて行われます。
マザーファンドは、「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」を主要投資対象としていて、概要は下記となります。
参考 バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)の評価って?利回りはどのくらい?
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.132%+0.1%(投資対象ファンドの信託報酬等)=0.232% |
実質コスト | 0.358% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
楽天・新興国株式インデックス・ファンドはつみたてNISA対象外で、iDeCoで取り扱っているネット証券はありません。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 |
---|---|
トータルリターン | 3.18%(78位) |
リスク(標準偏差) | 26.40(48位) |
シャープレシオ | 0.12(77位) |
対象ファンド数※ | 180本 |
※:「国際株式・エマージング・複数国(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +2.9% | +3.6% |
3ヶ月 | +3.2% | +3.4% |
6ヶ月 | +19.0% | +20.7% |
1年 | +3.2% | +4.6% |
設定来 | ー2.3% | +0.5% |
※楽天・新興国株式インデックス・ファンド「月報(2020年10月)」より
※ファンド設定日は2017年11月17日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産残高の推移
所感
ファンドが設定されてから約3年が経過しましたが、信託報酬(実質コスト)以上にベンチマークとの乖離が見られます。
運用報告書によると、信託報酬以外にマザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税などが要因として挙げられています。
設定当初は個人投資家から注目も高かったファンドですが、実質コストが高かったことなどにより資金流入はあまり伸びていません。
実質コストが当初よりは下がってきてはいますが、人気を取り戻せず純資産残高は伸び悩んでます。
類似ファンドとの比較
新興国株式を対象とするFTSEのインデックスをベンチマークとする低コストなインデックスファンドを比較したのが下記となっています。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
SBI・新興国株式インデックス・ファンド (雪だるま(新興国株式)) | 0.176% | 0.189% | ー | +4,774 | -2.56% |
楽天・新興国株式インデックス・ファンド | 0.212% | 0.293% | ー | +505 | -3.32% |
EXE-i 新興国株式ファンド | 0.3625% | 0.3795% | ー | +655 | -2.86% |
iFree新興国株式インデックス | 0.374% | 0.754% | 16,127 | +2,080 | 2.59% |
参考 新興国株式インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
ベンチマークとするインデックスが、異なるので単純比較はできませんが、実質コストが低コストで純資産残高年間増加額が多く人気が高い「SBI・新興国株式インデックス・ファンド」が良さそうです。
参考 SBI・新興国株式インデックス・ファンドの評価って?利回りや実質コストは?
ただ、1年間のリターンは「iFree新興国株式インデックス」がMSCIをベンチマークとするインデックスファンドも含めても最も良いパフォーマンスとなっています。
「iFree新興国株式インデックス」はファンダメンタル・インデックスをベンチマークとしているので、ややコストが高くなりがちですが、相場環境によってはファンダメンタル・インデックスの方がパフォーマンスがいい場合があるようです。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス
- 為替ヘッジ:なし
- 購入時手数料:無料
- 信託報酬(税込):0.232%(実質コスト:0.358%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約14億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(7月15日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2017年11月17日)
- つみたてNISA:対応外
- iDeCo対応:取り扱いネット証券なし
評価・まとめ
楽天・新興国株式インデックス・ファンドは、マザーファンドを通じて海外ETFである「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」に投資し、「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」の動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」は、中国をはじめとした新興国24ヵ国の大型・中型・小型株約4,000銘柄で構成されるインデックスです。新興国に幅広く分散投資ができます。
海外ETFの「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」へ直接投資することも可能ですが、楽天・新興国株式インデックス・ファンドは100円から投資可能で自動積立にも対応し、投資対象ETFの分配金は、当ファンド内で自動で再投資してくれ複利的な効果が期待できるというメリットがあります。
デメリットは、「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」と比較すると保有時のコストは割高で、分配金の外国税額控除が適用できない点が挙げられます。
「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」へ直接投資する際には、5,000円程度からとなるので、分配金を再投資するまでの時間もかかるので、分配金を再投資せず生活費の一部としたい方に向いています。
また、海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付時の手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので検討してみてください。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
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