国内のFX会社で口座開設数や月間取引高、預かり残高などで常にトップ争いをしているGMOクリック証券とDMM FX。
それだけ多くの方がFXトレードをするのにこの2社を選びトレードをしているということですが、2社にはどのような違いがあるのか比較して確認してみました。
※GMOクリック証券は、店頭FXである「FXネオ」と取引所FXである「くりっく365」を取り扱っていますが、比較対象としたのは店頭FXである「FXネオ」となります。
参考 GMOクリック証券のFXネオとくりっく365の違いって?おすすめはどっち?
GMOクリック証券とDMM FXを比較
取引コスト(スプレッド)
2社とも口座開設・維持費用や取引手数料は無料となっているので、実質的な取引コストはスプレッドとなるので、スプレッドが狭ければそれだけ低コストで取引ができると言えます。
2社の主要通貨ペアのスプレッドは下記のようになっています。
GMOクリック証券 | DMM FX | |
米ドル円 | 0.2銭 | 0.2銭 |
ユーロ円 | 0.5銭 | 0.5銭 |
ポンド円 | 0.9銭 | 0.9銭 |
豪ドル円 | 0.6銭 | 0.6銭 |
NZドル円 | 1.2銭 | 0.8銭 ※1 |
カナダドル円 | 1.7銭 | 0.7銭 ※2 |
南アフリカランド円 | 0.9銭 | 1.0銭 |
トルコリラ円 | 1.7銭 | ー |
メキシコペソ円 | 0.2銭 | 0.2銭 |
ユーロドル | 0.4pips | 0.4pips |
※上記スプレッドは原則固定(例外あり)で、GMOクリック証券は9:00~翌3:00まで
※1:2023年6月1日(木)5時59分までキャンペーンで1.2銭→0.8銭
※2:2023年6月1日(木)5時59分までキャンペーンで1.7銭→0.7銭
トルコリラ円はDMM FXで取り扱いがなく、南アフリカランド円はGMOクリック証券の方が低コストですが、多くの通貨ペアではスプレッドは一緒となっていて、どちらを選んでも取引コストの差はありません。
スプレッドはどちらも原則固定ですが、GMOクリック証券は9:00~翌3:00までとなるのでそれ以外の時間帯はスプレッドが広がっている可能性があります。
また原則固定のスプレッドが配信された割合を表すスプレッド配信率は、100%に近いほど原則固定のスプレッドが配信されていて、スプレッドが広がる時間帯が少ないことを意味しますが、GMOクリック証券の方がやや高い数値となっています。
スワップポイント
FXでは例えば米ドル円であれば米国と日本の金利差を、外貨預金の利息に相当するスワップポイントとして日々得ることができます。
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
2社の主要通貨ペアのスワップポイント(買いの場合)は下記のようになっています。
GMOクリック証券 | DMM FX | |
米ドル円 | 182円 | 181円 |
ユーロ円 | 131円 | 127円 |
ポンド円 | 195円 | 191円 |
豪ドル円 | 87円 | 85円 |
NZドル円 | 108円 | 103円 |
カナダドル円 | 122円 | 114円 |
南アフリカランド円 | 12円 | 12円 |
トルコリラ円 | 26円 | ー |
メキシコペソ円 | 20円 | 23円 |
※2023年4月4日前後適用分
スワップポイントはGMOクリック証券の方が高い通貨ペアが多く、より多くスワップポイントを受け取れそうです。
また、スワップポイントは日々もらうことができますが、もらったスワップポイントで新規ポジションを建てて複利効果を狙ったり、ポジション未決済のままスワップポイントを引き出し(出金)するようなことも可能ですが2社のスワップポイントの取り扱いは下記のようになっています。
GMOクリック証券 | DMM FX | |
ポジション未決済のスワップポイント | 可能 | 可能 |
ポジション未決済のスワップポイントで新規注文 | 可能 | 可能 ※ |
ポジション未決済のスワップポイントの引き出し(出金) | 可能 | 可能 ※ |
※スワップポイントの受け取りタイミングは任意で、受け取ったスワップポイントは課税対象となります
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
参考 スワップポイントが引き出し(出金)できるFX会社を比較!税金ってどうなる?
取り扱い通貨ペア数
取り扱い通貨ペア数は、GMOクリック証券が20通貨ペア、DMM FXは21通貨ペアとなっています。
参考 FX初心者向けのおすすめ通貨ペアって?トレードスタイル別の選び方とは?
違いとしては、GMOクリック証券は高金利通貨である「トルコリラ/円」の取り扱いがあり、DMM FXでは、「米ドル/カナダドル」「ユーロ/NZドル」の取り扱いがあるといった違いがあります。
最低取引数量
最低取引数量はGMOクリック証券が多くの通貨ペアで1,000通貨から取引できるのに対しDMM FXはすべての通貨ペアで1万通貨からとGMOクリック証券の方が少額から取引することが可能です。(GMOクリック証券では南アフリカランド/円・メキシコペソ/円は1万通貨から)
他のFX会社では1,000通貨から取引ができる会社も多く、例えば米ドル/円が100円の時に1万通貨だと最低でも4万円必要ですが、1,000通貨から取引できるFX会社なら4千円から取引することができます。
また、SBIFXトレードのように1通貨から取引ができるようなFX会社なら4円から取引ができるなどまずはお試しで始められるFX会社もあります。
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もちろん口座開設・維持費は無料ですのでこの機会にぜひ試してみてください。
ロスカット
FXのロスカット(強制決済)とは、保有しているポジション(ある通貨ペアを保有している状態)の評価損が一定のレベルに達した場合、更なる損失拡大を防ぐためにFX会社が自動で決済を行う仕組みのことを言います。
ロスカットの仕組みがないと、預け入れた資産を全額失うばかりか、追加で損失分の金額を支払わなければいけないといった可能性が想定されるため、顧客保護の観点からすべてのFX会社ではロスカット・ルールを整備し、ルール通りにロスカットを行うことが義務付けられています。
実際にロスカット(強制決済)されるルールや、ロスカットされる前の警告として通知されるロスカットアラート、証拠金維持率が100%を下回っている場合に不足資金を期日までに入金しなければならない制度である追加証拠金(追証)制度を採用しているかは下記となります。
ロスカットアラート | ロスカットレベル | 追証の有無 | |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 100% | 50% | あり |
DMM FX | 70% | 50% | あり |
どちらも追加証拠金制度を採用しているので、証拠金維持率が100%を下回れば不足資金を入金する必要があり、ロスカットは証拠金維持率が50%となると強制決済されます。
また、GMOクリック証券では、自動ロスカット発生時や追加証拠金制度による強制決済が発生したら1万通貨あたり500円(税込)が別途費用が必要となります。(南アフリカランドは10万通貨単位あたり500円(税込)が必要)
取引ツール
取引ツールは、2社ともにPC向けツールの他にAndroid、iPhone/iPadで動作するスマホ用のアプリを利用することができ、もちろん通常のブラウザやガラケー用のツールなどあらゆるデバイス用の取引ツールが提供されています。
ただ、GMOクリック証券でアクティブユーザ向けの「はっちゅう君FX+」というPCにインストールするアプリは、最新環境ではサポートされてない古い技術(JavaWebStart)が使われていて、PC環境によってはうまく起動できない可能性があります。(起動させるためには推奨環境のJDKをインストールする必要があります)
参考 アクティブにFXトレードするなら下記も参考にしてみてください。
⇒ FXでスキャルピングOKのおすすめ口座ってどこ?スプレッドが狭いだけでいい?
また、GMOクリック証券もDMM FXもチャートの比較対象として通貨ペアだけでなく、日経平均やNYダウ、原油、金などとの比較も可能となっています。
>> GMOクリック証券【FXネオ】(公式サイト)
>> DMM FX(公式サイト)
入出金
入金時に振込手数料無料で入金が可能な即時入金サービスでは、GMOクリック証券では12金融機関しか対応していませんが、DMM FXでは約380金融機関に対応しています。
GMOクリック証券でも下記のように都市銀行やネット銀行に対応していますが、それ以外の金融機関から振込したい場合は、DMM FXを利用したほうが無駄なコストを省くことができます。
出金はどちらも手数料無料で、全額出金以外はGMOクリック証券は1万円から、DMM FXは2,000円から出金することができます。
サポート
2社ともにほぼ営業日に関しては24時間電話やメールでの問い合わせが可能となっているので、取引に不安がある方も安心です。
DMM FXはLINEでの問い合わせや、AIチャットでの問い合わせにも対応していて、AIチャットでは問題が解決されない場合はオペレーターにつなぐことも可能です。
信託保全
2社ともに預けた証拠金は、外部の金融機関に信託保全を行い自社の財産とは区分して管理され、FX会社が破綻した場合も返還されます。
【GMOクリック証券】
【DMM FX】
独自のサービス
GMOクリック証券は、FXだけでなく株式や投資信託、先物・OP、CFD、外為オプション、株価指数バイナリーオプションと幅広い金融商品を一つの口座で取引することができます。
DMMはFX以外にはCFDや株式しか取り扱いがないので、GMOクリック証券のほうが幅広くいろんな金融商品を取引できるメリットがあります。
>> GMOクリック証券【FXネオ】(公式サイト)
DMM FXは、「取引応援ポイントサービス」というFXやCFDでの取引でポイントが付与され1pt=1円で1,000pt貯めると現金に交換することができるサービスがあります。
FX取引の場合のみ3つのポイントランク(ブロンズ、シルバー、ゴールド)が設定されていて、下記のような条件となっています。(新規取引は1lotの買い新規注文をし、1lot売り決済注文が約定したら1lotとカウントとなります)
参考 FXのロット(Lot)とは?1ロットいくらかはFX会社によって異なる?
- シルバー:前月の新規取引回数が200回以上、または新規取引回数が3か月間連続で10回以上
- ゴールド:直近3ヵ月の新取引回数が月間200回以上
米ドル円はブロンズ、シルバーともに1pt、ゴールドは2ptですが、ポンド円やNZドル円ではブロンズが1pt、シルバー2pt、ゴールドは3ptもらうことができます。(ポイントの有効期限は1年間です)
>> DMM FX(公式サイト)
その他の仕様
GMOクリック証券 | DMM FX | |
取引時間 | 夏時間:月曜午前7:00〜土曜午前6:00 冬時間:月曜午前7:00〜土曜午前7:00 | 夏時間:月曜午前7:00〜土曜午前5:50 冬時間:月曜午前7:00〜土曜午前6:50 |
注文種別 | スピード注文・成行・指値・逆指値・ IFD・OCO・IFD-OCO | スピード注文・成行・指値・逆指値・ IFD・OCO・IFD-OCO |
両建 | 可能 | 可能 |
注文の有効期限 | 当日(ニューヨーククローズまで) 週末まで(週末ニューヨーククローズまで) 無期限 日時指定 | 今日中 今週中 無制限 期間指定 |
自己資本規制比率 | 542.8%(2022年12月末時点) | 434.9%(2022年12月末) |
まとめ
国内FX会社でトップ争いをしているGMOクリック証券とDMM FXですが、まとめると下記のようになります。
GMOクリック証券 | DMM FX | |
取引コスト(スプレッド) | ほぼ差はなし | |
スワップポイント | GMOクリック証券の方が概ね高い | |
取り扱い通貨ペア数 | 20通貨ペア | 21通貨ペア |
最低取引数量 | 1,000通貨 (一部の通貨ペアは1万通貨) | 1万通貨 |
ロスカット | ロスカットレベル、追証の有無に差はなし (GMOクリック証券は強制ロスカット時にコストが必要) | |
入出金※ | 12金融機関 | 約380金融機関 |
独自サービス | FX以外の金融商品が多い | 取引に応じた キャッシュバックあり |
※振込手数料無料の即時入金サービス
GMOクリック証券が向いてる方
- 少額からFX取引をしてみたい
- スワップポイントが高い方が良い
- トルコリラ円の取引もしたい
- FX以外にも株式や投資信託などを一括管理したい
DMM FXが向いてる方
- FXのスプレッドはどの時間帯も狭い方がいい
- FX取引でキャッシュバックを受けたい
どちらも口座開設・維持費用は無料なので両方に口座開設してみて、使い勝手を比べてみるのも面白いと思います。
>> GMOクリック証券【FXネオ】(公式サイト)
参考 GMOクリック証券(FXネオ)の評価・評判って?手数料やスワップポイントってどう?
>> DMM FX(公式サイト)