SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)は、米国の不動産投資信託(リート)に分散投資ができる海外ETFです。
ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数の価格と利回りに経費控除前で連動する投資成果を上げることを目標とするETFですが、どんな内容のETFなのか、利回りはどのくらいなのか確認してみました。
SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)の特徴
投資対象
SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)は、「ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数」の値動きに経費控除前ベースで概ね連動する投資成果を上げることを目標とする海外ETFです。
「ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数」は、不動産直接投資の代替となる不動産証券のパフォーマンスを計測する指数で、企業価値と実際の不動産価格とが必ずしも密接に関連しない銘柄を一部除外し、浮動株調整後の時価総額により加重計算されています。
当ベンチマークの構成銘柄は、商業用・住宅用不動産を所有または運営し、時価総額2億ドル以上かつ不動産からの収入が総収入の75%以上を占める会社です。
※下記はSPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)2021年11月時点の情報です。
業種別構成比率
組入上位銘柄
ファンド特性
組入銘柄数 | 114 |
株価純資産倍率(PBR) | 1.11 |
株価営業キャッシュフロー倍率 | 24.26 |
営業キャッシュフロー成長率(1年間) | 20.40% |
時価総額加重平均 | $32,538.85(百万ドル) |
コスト
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総経費率 | 0.25% |
純資産残高・平均出来高
純資産残高は約2,300億円で、月間出来高は約311万株と流動性も高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは3.01%(2021年11月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
貸株金利
SBI証券では保有している米国株式・米国ETFを対象に証券会社に貸し出すことで、貸し出した米国株式や米国ETFに応じた貸株金利を受け取ることができ、メリット・デメリットとしては下記のような点が挙げられます。
米国貸株サービスのメリット
- 貸株金利を得ることができる
- 貸株中でも配当金を受け取ることができる
- 貸株中にいつでも売却可能
米国貸株サービスのデメリット
- 配当金が配当相当額になる可能性がある
- 貸株中に証券会社が倒産したら損失となる可能性がある
- 投資者保護基金の対象とはならない
参考 SBI証券の米国貸株サービスのメリット・デメリットとは?金利はどのくらい?
貸株は、株式売却益・配当金に続く第三の収入源となってくれ株式を保有していればほったらかしていても貸株金利を受け取ることができますが、SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)の貸株金利は0.01%と決して金利は高くありません。
少しでも利益を得たいところですが、配当金が配当相当額となった場合には損益通算や外国税額控除ができなくなるデメリットなどもあるので利用にあたっては慎重に検討してください。
自動積立
SBI証券とマネックス証券では、米国株式米国ETFを自動で積立購入できるサービスを行っています。
毎月金額指定で積立することができるで、ドルコスト平均法にて株式の購入を行うことができ、SBI証券なら株数指定なども指定できるので、より細かな設定をすることができます。
SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービス
- 定期的に買付したい銘柄に対して買付日を指定できる
- 「株数指定/金額指定」「円貨決済/外貨決済」の組み合わせが可能
- NISA枠ぎりぎり注文、課税枠シフト注文も選択できる
- 積立の引落は銀行引落サービスの利用が可能
ただし、米国株やETFの配当金の再投資は自動では行われませんが、マネックス証券では、配当金の再投資も自動で行うことができ、配当金額が1株に満たない場合、外国取引口座の資金を自動で充当し、1株の発注を行うようなことも可能です。
配当金を再投資して複利効果を得たいような場合は、配当金は再投資する必要がありますが、マネックス証券なら自動で行われるの手間が省けます。
>> マネックス証券 (公式サイト)
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク | |
1年 | +55.57% | +56.10% |
3年 | +11.82% | +12.15% |
5年 | +8.32% | +8.61% |
10年 | +9.58% | +9.88% |
設定来 | +10.15% | +10.40% |
※SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)2021年10月末時点の情報より
※設定日は2001年4月23日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
「SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)」とよく比較される、米国の不動産投資信託(リート)および不動産株で構成されるダウ・ジョーンズ米国不動産指数をベンチマークとする「iシェアーズ 米国不動産 ETF(IYR)」と、米国株式市場の動向を表す代表的なインデックスの一つあるS&P500に連動する「iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)」とトータルリターン(税引前分配金を再投資)を比較したのが下記のチャートとなります。
参考 iシェアーズ 米国不動産 ETF【IYR】の評価って?利回りはどのくらい?
参考 【IVV】iシェアーズ・コア S&P500 ETFの評価ってどう?配当金はいくらもらえる?
(出典:ETFreplay.com)
緑がSPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)、青がiシェアーズ 米国不動産 ETF(IYR)、黄色がiシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)の、2001年4月23日からのトータルリターンのチャートです。
「SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)」は税引前分配金を再投資後ではありますが、約20年間で平均年率約10%と高い運用成績となっています。
米国株式市場の代表的なインデックスであるS&P500と比較しても、トータルリターンは約1.5倍と高いパフォーマンスとなっています。
ただ、ボラティリティ(価格変動)が大きく、特に2008年のリーマンショックや2020年のコロナ相場の時には大きく下落していて、ハイリスク・ハイリターンなETFと言えます。
当ETFの情報
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE Arca)
- ベンチマーク:ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.25%
- 純資産残高:約2,300億円
- 分配金利回り:3.01%
- 売買単位:1株(約13,000円)
- 決算:年4回
- 設定日:2001年4月23日
評価・まとめ
SPDRダウ・ジョーンズREIT ETF(RWR)は、「ダウ・ジョーンズU.S.セレクトREIT指数」の値動きに経費控除前ベースで概ね連動する投資成果を上げることを目標とし、米国の不動産投資信託(リート)に分散投資ができる海外ETFです。
過去約20年間で平均年率約10%と高い運用成績となっていて、米国株式市場の代表的なインデックスであるS&P500と比較しても、トータルリターンは約1.5倍と高いパフォーマンスとなっています。
ただ、ボラティリティ(価格変動)が大きく、特に2008年のリーマンショックや2020年のコロナ相場の時には大きく下落していて、ハイリスク・ハイリターンなETFと言えます。
分配金利回りが3%と比較的良いので、値上がり益を待ちながら分配金を受け取り続けるといった狙いでも投資妙味はありそうです。
海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付時の手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので検討してみてください。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
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