バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)は、米国の生活必需品セクターの大型株・中型株・小型株に分散投資ができる海外ETFです。
MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックスへの連動を目指すETFですが、どのような内容のETFなのか確認してみました。
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)の特徴とは?
基本概要
ファンド名 | バンガード・米国生活必需品セクターETF |
TICKER | VDC |
国籍 | 米国 |
管理会社 | ザ・バンガード・グループ・インク |
ベンチマーク | MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックス |
為替ヘッジ | なし |
購入時手数料(税込) | 約定代金の0.495%(0ドル~22ドル) ※主要ネット証券の場合 |
総経費率 | 0.10% |
純資産総額(百万米ドル) | 6,466 |
月間出来高 | 197万株 |
分配金利回り | 2.53% |
分配金回数 | 年4回 |
NISA | 成長投資枠対象 |
設定日 | 2004年1月26日 |
投資対象
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)は、「MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックス」の動きに連動する投資成果を目指す海外ETFです。
「MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックス」は、食品・飲料・流通業者のほか、非耐久家庭用品・パーソナル用品の製造業者など、それほど景気循環に対して敏感でない業種の大型株・中型株・小型株で構成されています。
大型スーパーマーケット・スーパーマーケットの比率が最も高く、上位4つのカテゴリで75%程度を占めています。
セクターカテゴリ | 比率 |
大型スーパーマーケット・スーパーマーケット | 23.8% |
家庭用品 | 18.8% |
清涼飲料 | 18.4% |
加工食品および肉類 | 14.4% |
タバコ | 7.5% |
パーソナルケア製品 | 4.5% |
食品流通 | 3% |
食品小売業 | 3% |
農産物およびサービス | 2.7% |
蒸留酒・ワイン | 2.5% |
醸造業者 | 0.7% |
医薬品小売 | 0.6% |
※引用:バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)の2024年3月末時点の情報より
上位銘柄にはなP&Gやコストコ、ウォールマート、コカ・コーラなどの銘柄の比率が高くなっています。
TICKER | 銘柄 | 比率 |
PG | Procter & Gamble Co. | 12.00 % |
COST | Costco Wholesale Corp. | 10.03 % |
WMT | Walmart Inc. | 7.95 % |
KO | Coca-Cola Co. | 7.43 % |
PEP | PepsiCo Inc. | 7.02 % |
PM | Philip Morris International Inc. | 4.39 % |
MDLZ | Mondelez International Inc. Class A | 3.46 % |
TGT | Target Corp. | 2.92 % |
MO | Altria Group Inc. | 2.84 % |
CL | Colgate-Palmolive Co. | 2.61 % |
※引用:バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)の2024年3月末時点の情報より
構成銘柄数は約100銘柄で、PERは15倍以上で、PBRも1倍以上となっているのでやや割高感があります。
構成銘柄数 | 103銘柄 |
PER | 22.8倍 |
PBR | 4.7倍 |
※引用:バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)の2024年3月末時点の情報より
信託報酬などのコスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料・スプレッドも加味すると松井証券が最安 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.10% |
米国ETFは株式同様に売買手数料と為替手数料がかかりますが、下記のネット証券のNISA口座を利用すれば、国内株式・ETFや米国株式・ETFの売買手数料が無料となります。
純資産残高・出来高
純資産残高は6,466(百万米ドル)なので、米ドル円が150円とすると約9,700億円となります。
また、月間出来高は約197万株と流動性もそこそこあります。
配当・分配金
分配金利回りは2.53%で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
NISAの対応状況
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)は新NISA(2024年以降)の「成長投資枠」の対象となるのでNISA口座を利用すれば売却益などが非課税となります。
参考 金融庁「新しいNISA」
成長投資枠は、年間240万円まで投資ができ、限度額最大1,200万円までなら無期限で非課税となるので節税効果は大きいです。
ただし、配当金・分配金は現地の米国で10%課税されていて、この部分の税金はNISAでも非課税とはなりません。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)のパフォーマンスは?
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク | |
1年 | +2.87% | +26.20% |
3年 | +5.98% | +9.26% |
5年 | +8.87% | +8.03% |
10年 | +8.56% | +12.24% |
設定来 | +9.48% | +9.99% |
※バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)の2024年4月末時点の情報より
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
※ベンチマークは2010年2月26日まではMSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品・インデックス、その後はMSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックス
過去のチャート
「バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)」と米国の代表的な指数であるS&P500をベンチマークとする「SPDR S&P500 ETF(SPY)」と税引き前分配金を再投資した場合のトータルリターンを比較したのが下記となります。
参考 SPDR S&P500 ETF(spy、1557)ってどう?世界最大ETFの利回りは?
(引用元:ETFreplay.com)
緑がバンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)、青がSPDR S&P500 ETF(SPY)の2004年9月23日からのトータルリターンのチャートです。
比較した期間では、リーマンショックで「バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)」の方が下落率は小さかったため「SPDR S&P500 ETF(SPY)」より「バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)」の方がパフォーマンスを上回って推移していました。
ただ、直近では「SPDR S&P500 ETF(SPY)」の方がパフォーマンスを上回る場面も出てきています。
また、「バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)」の方がボラティリティ(価格変動)が小さくなっていて、リターンはやや劣る場面もありますがリスクは小さい動きとなっていて、投資妙味がありそうです。
評価・まとめ
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)は、「MSCI USインベスタブル・マーケット・生活必需品25/50インデックス」の動きに連動する投資成果を目指し、食品・飲料・流通業者のほか、非耐久家庭用品・パーソナル用品の製造業者など、それほど景気循環に対して敏感でない業種の大型株・中型株・小型株に分散投資ができる海外ETFです。
「バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)」は、米国の代表的な指数であるS&P500をベンチマークとする「SPDR S&P500 ETF(SPY)」より多くの期間でパフォーマンスを上回っていて、ボラティリティ(価格変動)も小さいので、投資妙味がありそうです。
米国株式や米国ETFを購入するのにおすすめの証券会社は?
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)は、NISA口座の成長投資枠を利用して購入すれば、売却益と配当・分配金は非課税(米国で10%課税はされる)となります。
主要ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券)ではNISA口座での米国株・ETFの売買手数料が無料となるので、ぜひ活用を検討してください。
参考 米国ETFをNISAで購入するメリットやデメリットとは?
売買手数料が業界最安水準で為替手数料(スプレッド含む)が無料の松井証券
売買手数料が業界最安水準で、為替手数料が無料なので低コストで取引できます。
また、米国株・ETFの銘柄選び、売買の材料探し、最適な取引タイミングなど、個別銘柄に関する疑問や悩みを無料で相談できる窓口が設置されているので初心者の方でも安心して米国株・ETFへの投資を始められます。
もちろん口座開設・維持費は無料でNISA口座を利用すれば米国株・ETFの売買手数料は無料となります。
米国株・ETFの自動積立が可能で貸株にも対応しているSBI証券
SBI証券は売買手数料が業界最安水準で、リアルタイム為替取引時の為替手数料は無料となっています。(別途買値と売値の差であるスプレッドはコストとしてかかります)
10,000通貨以上ならSBI FXαを使えば0.2銭で両替できるので低コストで米ドルへ両替ができ、10,000通貨未満であれば住信SBIネット銀行で外貨に交換(片道6銭)するか、外貨積立を利用すれば買付時の為替手数料はかかりません。
また、米国株・ETFの自動積立が可能で、貸株にも対応しています。
参考 ETFを自動積立できるネット証券会社は?手数料や対象銘柄は?
参考 SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?ETFも対象!
米国株・ETFの自動積立が可能で配当金も自動で再投資できるマネックス証券
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米国株・ETFの自動積立が可能で、配当金を自動で再投資して複利効果を得ることも可能です。
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