iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は、米国の投資適格債券市場に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックスへの連動を目指すETFですが、過去はどの程度の利回りとなっていたのか内容について確認してみました。
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)の特徴とは?
基本概要
ファンド名 | iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF |
TICKER | AGG |
国籍 | 米国 |
管理会社 | ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ |
ベンチマーク | ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックス |
購入時手数料(税込) | 約定代金の0.495%(0ドル~22ドル) ※主要ネット証券の場合 SBI証券、楽天証券、マネックス証券は買付手数料無料の対象 |
総経費率 | 0.03% |
純資産総額(百万米ドル) | 119,312 |
平均出来高(百万株) | 8.8 |
配当利回り | 3.75% |
分配金回数 | 年12回 |
NISA | ー |
設定日 | 2003年9月22日 |
投資対象
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は、「ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックス」の動きに連動する投資成果を目指す海外ETFです。
「ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックス」は、米国の残存期間1年以上の投資適格以上の債券(米国債、政府関連債、社債など)を対象にしたインデックスです。
米国債の比率が最も高く5割弱を占めていますが、その他社債なども構成銘柄として分散投資されています。
※iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)2024年9月末時点の情報より
残存期間は7~10年の比率が最も高く、10年以下がメインとなっているので中期的な銘柄が中心のようです。
※iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)2024年9月末時点の情報より
格付はBBB以上と投資適格の債券のみで構成されています。
※iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)2024年9月末時点の情報より
信託報酬などのコスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料・スプレッドも加味すると松井証券が最安 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.03% |
米国ETFは株式同様に売買手数料と為替手数料がかかりますが、下記のネット証券のNISA口座を利用すれば、国内株式・ETFや米国株式・ETFの売買手数料が無料となります。
純資産残高・出来高
純資産残高は119,312(百万米ドル)なので、米ドル円が155円とすると約18兆5,000億円となります。
また、平均出来高は約880万株と取引量は多そうです。
配当利回りや配当実績
配当利回りは3.75%で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
NISAの対応状況
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は新NISA(2024年以降)の対象ではないので非課税のメリットは得られません。
参考 金融庁「新しいNISA」
ただ、iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)を投資対象とした国内ETF「iシェアーズ 米国総合債券ETF(2256)」なら新NISAの成長投資枠の対象ファンドとなっているのでNISAの節税効果のメリットを享受できます。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)のパフォーマンスは?
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク | |
1年 | +11.55% | +11.57% |
3年 | ー1.39% | ー1.39% |
5年 | +0.31% | ー0.33% |
10年 | +1.81% | +1.84% |
設定来 | +3.19% | +3.31% |
※iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)2024年9月末時点の情報より
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
設定来比較的右肩上がりと順調に推移していましたが、2022年あたりに値を下げています。
一般的に債券価格と金利は逆の動きをするので、米国は2022年頃から政策金利が早いペースで引き上げられたので、債券価格が下落した可能性があります。
AGGとバンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)の比較
※引用:ETFreplay.com
緑がiシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)、青がバンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)の2007年4月3日からのチャートです。
ほとんど似たような値動きとなっていますが、トータルリターンはBNDの方が良く、ボラティリティ(価格変動の大きさ)もBNDの方が小さいのでより安定的な値動きをしながらより利益を出せたのはBNDの方となります。
ですが、差は小さいのでどちらを選んでもそれほど大差ない結果となりそうです。
参考 【BND】バンガード・米国トータル債券市場ETFの評価や評判は?配当利回りはどのくらい?
また、米国株式市場の代表的な指数であるS&P500と比較すると下記のような感じとなります。(下記は分配金は加味されていない)
(引用元:morningstar)
青がiシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)、赤がS&P500で設定日である2003年9月22日からのチャート(米ドルベース)です。
S&P500のように大きな売買差益は狙えませんが、株式と比べると大きな上昇もなければ大きな下落もなくローリスク・ローリターンな値動きとなっているので、安定的に毎月分配金を得るのに適しています。
ただ、上記は米ドルベースでの値動きで、実際には米ドル円の為替レートの値動きも反映されるため、値動き的にはもう少し大きくなります。
評価・まとめ
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は、「ブルームバーグ・バークレイズ米国総合インデックス」をベンチマークとし、米国の残存期間1年以上の投資適格債券に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
ETFなので一部の投資信託にあるような元本を返還しているだけのたこ足配当がなく、ETFの運用した結果の利益が配分されるので安心して受け取れます。
また、iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)を投資対象とした国内ETF「iシェアーズ 米国総合債券ETF(2256)」もあり、こちらのETFは日本円ベースでの値動きとなります。
それにiシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は新NISAで対象外ですが、国内ETFであるiシェアーズ 米国総合債券ETF(2256)は新NISAの成長投資枠の対象ファンドとなっているので、こちらも検討してみてください。
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)に投資するのにおすすめのネット証券は?
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場ETF(AGG)は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら買付手数料が無料で投資することができます。
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⇒ SBI証券の米国貸株サービスのメリット・デメリットとは?金利はどのくらい?
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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