パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFです。
ナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つであるパワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1はどんな内容のETFで、過去の利回りや配当はどうだったのか確認してみました。
目次
パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1(QQQ)の特徴
投資対象
パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFです。
ナスダック100指数は、ニュースなどで耳にする3,000以上の銘柄で構成されるナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、時価総額を加重平均して算出されています。
また、米国の代表的な指数であるS&P500では米国企業(基本的に米国が本拠点の企業)で構成されていますが、ナスダック100指数はナスダックに上場していれば対象となるので、米国以外の企業も対象銘柄となっているという特徴があり、例えば中国のBaiduやイギリスのVodafoneなどが対象銘柄となっています。
銘柄の入れ替えは年1度(12月)に定期的に銘柄の入れ替えが行われるため、常に最新の状況が反映されています。
セクター別の構成比率
情報テクノロジー | 60.91% |
一般消費財・サービス | 22.35% |
ヘルスケア | 9.52% |
生活必需品 | 4.20% |
資本財 | 2.16% |
電気通信サービス | 0.86% |
※2018年4月末時点
時価総額が比較的大きくなりやすい金融セクターを除外し、IT企業が約60%と割合が高いのが特徴です。
保有上位10銘柄
Apple Inc | 11.66% |
Microsoft Corp | 9.46% |
Amazon.com Inc | 9.35% |
Facebook Inc | 5.08% |
Alphabet Inc | 4.78% |
Alphabet Inc | 4.10% |
Intel Corp | 3.13% |
Cisco Systems Inc | 2.68% |
Comcast Corp | 2.13% |
NVIDIA Corp | 1.78% |
※2018年4月末時点
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なる |
総経費率 | 0.20% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約6兆3,880億円(2018年4月)で、月間出来高は約11億8千万株と流動性も非常に高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは0.82%(2018年4月)で直近の分配金は下記のとおりです。
日付 | 分配金 |
2018年3月19日 | 0.27655 |
2017年12月18日 | 0.32941 |
2017年9月18日 | 0.31938 |
2017年6月16日 | 0.37842 |
2017年3月17日 | 0.27415 |
2016年12月16日 | 0.35494 |
2016年9月16日 | 0.29387 |
2016年6月17日 | 0.28665 |
(通貨単位:米ドル)
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | ナスダック100指数(年率) | ナスダック総合指数(年率) | |
1年 | +22.13% | +22.38% | +19.48% |
3年 | +16.03% | +16.32% | +12.96% |
5年 | +19.71% | +19.97% | +16.67% |
10年 | +14.96% | +15.18% | +11.98% |
設定来 | +6.84% | +7.06% | +5.81% |
※パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1「Performance」より
※設定日は1999年3月10日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
当ETFの情報
- 分類:海外ETF(上場市場:NASDAQ)
- ベンチマーク:ナスダック100指数
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.20%
- 純資産残高:約6兆3,880億円(2018年4月)
- 分配金利回り:0.82%(2018年4月)
- 売買単位:1株(約17,000円(2018年4月))
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:1999年3月10日
評価・まとめ
パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFで、日本国内でナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つです。
参考 ナスダック(NASDAQ)に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
ナスダック100指数は、ナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、ナスダックに上場している米国以外の企業も対象銘柄となっているのが特徴です。
IT企業が約60%と割合が高く、米国のIT(情報技術)企業大手の頭文字をつないだ造語のFANGと呼ばれる「フェイスブック」「アマゾン・ドット・コム」「ネットフリックス」「グーグル」などの銘柄に「アップル」や「マイクロソフト」、ネットワーク機器の「シスコ」、半導体の「エヌビディア」などが上位の比率となっています。(ネットフリックスは1.71%で11位)
配当・分配金の利回りはそれほど高くはないですが、過去10年間では年率平均で約15%と非常に高い成長をしていて、米国市場の代表的な株価指数であるNYダウ平均やS&P500と比較しても大きく成長しています。
(引用元:モーニングスター)
青がQQQ、オレンジがNYダウ平均、緑がS&P500の設定日(1999年3月10日)からのチャートです。
特に2008年のリーマンショック以降、QQQが大きく伸びていて米国市場の成長はIT企業がけん引してきたと言えますが、IT関連企業は業績の変動も大きく、NYダウ平均やS&P500と比較するとハイリスク・ハイリターンな動きとなることは認識しておく必要があります。
参考 NYダウ平均やS&P500に連動する商品については下記も参考にしてみてください。
⇒ NYダウ平均に連動する投資信託やETFを比較!CFDはどう?
⇒ S&P500に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
QQQは海外ETFなので売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
国内ETFでは、ナスダック100指数と連動する「NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信(1545)」もありますが、信託報酬は0.45%とQQQの2倍以上保有時のコストがかかり、売買高も少ないので不安が残ります。
また、ナスダック100指数への投資はCFDでも行うことはでき、インヴァスト証券のトライオートETFではQQQの自動売買を行うこともできます。
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 おすすめネット証券比較(海外ETF、海外株式編)!手数料が安いのは?米国株・ETFでは円高になると株価に関係なくリターンが減ってしまいますが、FXをうまく使えば為替リスクを軽減させることができますので下記を参考にしてみてください。
参考 米国株への投資は円高が気になる?為替リスクを回避する方法って?
ナスダック100指数へはCFDでも投資可能
CFDはFXと同様に証拠金を預けて、レバレッジをかけて預けた証拠金の何倍の取引をすることもできますが、レバレッジ1倍ならETFへの投資と同等のリスクでナスダック100指数に投資できます。
参考 CFDとは?取引の仕組みや投資する上でのメリット・デメリットは?
海外ETFへの投資と違って売買手数料、為替手数料もなく(CFDは買いと売りの価格差であるスプレッドがコストとなります)、保有時のコストである信託報酬もかからないので低コストで運用することができます。
CFDはあまり知名度がない金融商品ですが、FX大手のGMOクリック証券やDMM FXなどでCFDを取り扱っていて、ナスダック100指数へ投資ができます。
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パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1(QQQ)は自動売買も可能
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