インベスコQQQトラスト・シリーズ1(旧パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す米国ETFです。
ナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つであるインベスコQQQトラスト・シリーズ1はどんな内容のETFで、過去の利回りや配当はどうだったのか確認してみました。
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)の特徴
投資対象
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す米国ETFです。
ナスダック100指数は、ニュースなどで耳にする4,300以上の銘柄で構成されるナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、時価総額を加重平均して算出されています。
また、米国の代表的な指数であるS&P500では米国企業(基本的に米国が本拠点の企業)で構成されていますが、ナスダック100指数はナスダックに上場していれば対象となるので、米国以外の企業も対象銘柄となっています。
銘柄の入れ替えは年1度(12月)に定期的に銘柄の入れ替えが行われるため、常に最新の状況が反映されています。
参考 ナスダック(NASDAQ)に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
※下記はインベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)の2023年6月末時点の情報です。
国別構成比率
アメリカ | 98.16% |
中国 | 0.74% |
オランダ | 0.42% |
ブラジル | 0.40% |
イギリス | 0.28% |
セクター別の構成比率
情報テクノロジー | 61.65% |
一般消費財 | 19.32% |
ヘルスケア | 5.67% |
電気通信サービス | 4.03% |
資本財 | 3.86% |
生活必需品 | 3.50% |
公益事業 | 0.98% |
エネルギー | 0.24% |
不動産 | 0.98% |
時価総額が比較的大きくなりやすい金融セクターを除外し、情報テクノロジーなどのIT企業が約60%と割合が高いのが特徴です。
保有上位10銘柄
Microsoft | 12.92% |
Apple | 12.57% |
Nvidia | 6.94% |
Amazon | 6.85% |
Tesla | 4.25% |
Meta Platforms ‘A’ | 4.22% |
Alphabet ‘A’ | 3.71% |
Alphabet ‘C’ | 3.64% |
Broadcom | 2.40% |
PepsiCo | 1.70% |
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料も加味するとSBI証券が最安 参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.20% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約30兆3,000億円で、月間出来高は約12億株と流動性も非常に高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは0.57%で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)のパフォーマンスは?
運用実績・利回り
ETF(年率) | ナスダック100指数(年率) | ナスダック総合指数(年率) | |
1年 | +32.87% | +33.13% | +25.02% |
3年 | +15.01% | +15.23% | +11.08% |
5年 | +17.43% | +17.66% | +12.92% |
10年 | +18.97% | +19.22% | +15.02% |
設定来 | +9.18% | +9.40% | +7.45% |
※インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)「Fact Sheet」より
※設定日は1999年3月10日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
「インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)」と米国の代表的な指数であるS&P500をベンチマークとする「SPDR S&P500 ETF(SPY)」と税引き前分配金を再投資した場合のトータルリターンを比較したのが下記となります。
参考 SPDR S&P500 ETF(SPY・1557)ってどう?世界最大ETFの利回りは?
(引用元:ETFreplay.com)
※緑がインベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)、青がSPDR S&P500 ETF(SPY)の過去約20年のトータルリターンのチャートです。
過去約20年のチャートですが、S&P500よりも「インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)」の方がパフォーマンスは良いですが、ボラティリティ(価格変動の大きさ)も大きいのでよりハイリスク・ハイリターンな動きとなっています。
当ETFの情報
- 分類:海外ETF(上場市場:NASDAQ)
- ベンチマーク:ナスダック100指数
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.20%
- 純資産残高:約30兆3,000億円
- 分配金利回り:0.57%
- 売買単位:1株(約56,000円)
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:1999年3月10日
評価・まとめ
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す米国ETFで、日本国内からナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つです。
参考 ナスダック(NASDAQ)に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
ナスダック100指数は、ナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、ナスダックに上場している米国以外の企業も対象銘柄となっているのが特徴です。
IT企業が約60%と割合が高く、「アップル」「マイクロソフト」「グーグル」「アマゾン・ドット・コム」などの銘柄を筆頭に、半導体の「エヌビディア」や電気自動車の「テスラ」などが上位の比率となっています。
配当・分配金の利回りはそれほど高くはないですが、過去10年間では年率平均で約19%と非常に高いパフォーマンスとなっていて、米国市場の代表的な株価指数であるS&P500と比較しても大きく成長しています。
S&P500と比較するとハイリスク・ハイリターンな値動きとなっているので、メインで投資するにはリスクは高いですが、資金の一部でリターンを狙うには投資妙味があるかと思います。
投資信託や国内ETFでもナスダック100指数と連動する商品があり、投資信託は「ニッセイ NASDAQ100インデックスファンド」が信託報酬約0.2%、国内ETFなら「MAXIS ナスダック100上場投信(2631)」などが0.22%と低コストで投資することができるので、こちらも検討してみてください。
参考 【2631】MAXIS ナスダック100上場投信の評価・評判とは?過去の利回りは?
また、ナスダック100指数への投資はCFDでも行うことはでき、インヴァスト証券のトライオートETFではQQQの自動売買を行うこともできます。
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)に投資するのにおすすめのネット証券は?
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら買付手数料が無料で投資することができます。
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスのメリット・デメリットとは?金利はどのくらい?
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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海外ETFや海外株式を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?
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CFDはFXと同様に証拠金を預けて、レバレッジをかけて預けた証拠金の何倍もの取引をすることもできますが、レバレッジ1倍ならETFへの投資と同等のリスクでナスダック100指数に投資できます。
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