インベスコQQQトラスト・シリーズ1(旧パワーシェアーズ QQQ 信託シリーズ1)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFです。
ナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つであるインベスコQQQトラスト・シリーズ1はどんな内容のETFで、過去の利回りや配当はどうだったのか確認してみました。
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)の特徴
投資対象
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFです。
ナスダック100指数は、ニュースなどで耳にする3,000以上の銘柄で構成されるナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、時価総額を加重平均して算出されています。
また、米国の代表的な指数であるS&P500では米国企業(基本的に米国が本拠点の企業)で構成されていますが、ナスダック100指数はナスダックに上場していれば対象となるので、米国以外の企業も対象銘柄となっているという特徴があり、例えば中国のBaiduやイギリスのVodafoneなどが対象銘柄となっています。
銘柄の入れ替えは年1度(12月)に定期的に銘柄の入れ替えが行われるため、常に最新の状況が反映されています。
参考 ナスダック(NASDAQ)に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
※下記はインベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)の2021年3月時点の情報です。
国別構成比率
アメリカ | 96.58% |
中国 | 1.85% |
オランダ | 0.85% |
アルゼンチン | 0.60% |
イスラエル | 0.13% |
セクター別の構成比率
情報テクノロジー | 48.21% |
電気通信サービス | 19.19% |
一般消費財 | 18.27% |
ヘルスケア | 6.41% |
生活必需品 | 5.11% |
資本財 | 1.83% |
公益事業 | 0.98% |
時価総額が比較的大きくなりやすい金融セクターを除外し、情報テクノロジーや電気通信サービスといったIT企業が約70%と割合が高いのが特徴です。
保有上位10銘柄
Apple | 10.95% |
Microsoft | 9.50% |
Amazon | 8.32% |
Tesla | 4.24% |
Facebook ‘A’ | 3.78% |
Alphabet ‘C’ | 3.62% |
Alphabet ‘A’ | 3.31% |
Nvidia | 2.69% |
PayPal | 2.31% |
Intel | 2.11% |
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料も加味するとSBI証券が最安 参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.20% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約16兆6000億円で、月間出来高は約16億2千万株と流動性も非常に高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは0.52%(2021年4月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | ナスダック100指数(年率) | ナスダック総合指数(年率) | |
1年 | +68.52% | +68.88% | +72.04% |
3年 | +26.76% | +27.01% | +23.32% |
5年 | +24.95% | +25.22% | +22.16% |
10年 | +19.92% | +20.18% | +16.89% |
設定来 | +9.36% | +9.58% | +8.04% |
※インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)「Fact Sheet」より
※設定日は1999年3月10日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
「インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)」と米国の代表的な指数であるS&P500をベンチマークとする「SPDR S&P500 ETF(SPY)」と税引き前分配金を再投資した場合のトータルリターンを比較したのが下記となります。
参考 SPDR S&P500 ETF(SPY・1557)ってどう?世界最大ETFの利回りは?
(引用元:ETFreplay.com)
※緑がインベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)、青がSPDR S&P500 ETF(SPY)の過去約20年のトータルリターンのチャートです。
過去約20年のチャートですが、S&P500よりも「インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)」の方がパフォーマンスは良いですが、ボラティリティ(価格変動の大きさ)も大きいのでよりハイリスク・ハイリターンな動きとなっています。
当ETFの情報
- 分類:海外ETF(上場市場:NASDAQ)
- ベンチマーク:ナスダック100指数
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.20%
- 純資産残高:約16兆6,000億円
- 分配金利回り:0.52%
- 売買単位:1株(約36,000円(2021年4月))
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:1999年3月10日
評価・まとめ
インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)は、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指す海外ETFで、日本国内からナスダック市場に投資ができる数少ないETFの1つです。
参考 ナスダック(NASDAQ)に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
ナスダック100指数は、ナスダック総合指数とは異なり、ナスダックに上場する金融セクターを除外した時価総額上位100銘柄で構成され、ナスダックに上場している米国以外の企業も対象銘柄となっているのが特徴です。
IT企業が約70%と割合が高く、米国のIT(情報技術)企業大手の頭文字をつないだ造語のGAFAと呼ばれる「グーグル」「アマゾン・ドット・コム」「フェイスブック」「アップル」などの銘柄を筆頭に「マイクロソフト」、半導体の「エヌビディア」「インテル」などが上位の比率となっています。
配当・分配金の利回りはそれほど高くはないですが、過去10年間では年率平均で約20%と非常に高い成長をしていて、米国市場の代表的な株価指数であるS&P500と比較しても大きく成長しています。
S&P500と比較するとハイリスク・ハイリターンな値動きとなっているので、メインで投資するにはリスクは高いですが、資金の一部でリターンを狙うには投資妙味があるかと思います。
QQQは海外ETFなので売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
投資信託や国内ETFでもナスダック100指数と連動する商品があり、投資信託は「eMAXIS NASDAQ100インデックス」が信託報酬0.44%、国内ETFなら「MAXIS ナスダック100上場投信(2631)」が0.22%と低コストで投資することができるので、こちらも検討してみてください。
参考 【2631】MAXIS ナスダック100上場投信の評価・評判とは?過去の利回りは?
また、ナスダック100指数への投資はCFDでも行うことはでき、インヴァスト証券のトライオートETFではQQQの自動売買を行うこともできます。
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?米国株・ETFでは為替変動リスクがありますが、リスク軽減策については下記を参考にしてみてください。
参考 米国株への投資は為替変動リスクが気になる?軽減する方法はある?ナスダック100指数へはCFDでも投資可能
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