トライオートETFは、JASDAQに上場するインヴァスト株式会社の子会社であるインヴァスト証券が提供する国内外のETFの自動売買が行えるサービスです。
国内外のETFを自動売買で毎日コツコツ積み上げる資産運用が可能とのことですが、実際どのような仕組みで、メリット・デメリットはどのような点があるのか確認してみました。
トライオートETFとは?
トライオートETFを簡単に説明すると、「店頭CFDの仕組みを利用して、国内・海外ETFを手動もしくは自動売買する仕組み」ということです。
ETFとは?
ETF(Exchange Traded Funds)は、上場投資信託というもので、通常の投資信託が取引所に上場しているということで投資信託と株の中間のような特徴を持ち、一つのETF銘柄に投資するだけで分散投資することができます。
例えば、日経平均やS&P500などのインデックスに連動した動きを目指すので、上場しているインデックス型投資信託といったイメージで、下記のような特徴があります。
- 投資信託と比べて信託報酬が格段に安い
- リアルタイムに売買可能
- 信用取引ができる(国内ETFのみ)
- 配当金が出る
参考 ETFとは?コストは安いが投資する上でのメリット、デメリットは?
CFDとは?
CFDはFXと同じ差金決済取引のことで、株式などの取引の場合は、株券という現物のもの保有し、売却すると株券を手放すことになりますが、差金決済では現物がない取引のことをいい、下記のような特徴があります。
- CFDは売買できる投資商品が多い
- ほぼ24時間取引ができる
- 買いからも売りからも利益が出せる
- 証拠金取引なので少額から取引できる
- 売りの場合は金利調整額、買いの場合は権利調整額を受け取れる
参考 CFDとは?取引の仕組みや投資する上でのメリット・デメリットは?
トライオートETFのメリットとは?
国内・海外のETFをCFDを利用して取引ができるトライオートETFのメリットは下記のような点があげられます。
投資初心者の方にも支持されてるサービス
トライオートETFは投資初心者の方にも選ばれているサービスです。
投資をしようと思ってもどの銘柄にいつ投資するかなど、投資の知識が必要になりなかなかハードルが高いといった面があります。
しかしトライオートETFなら「リターン順」「バランス順」「低リスク順」「人気順」などのランキングから選ぶだけで代わりに自動で売買を実行してくれます。
そのため、投資経験がない方や1年未満といった初心者の方にも支持されていて、様々な投資の知識をつけなくても始めることができます。
>> トライオートETF(公式サイト)
自動売買でコツコツ利益を積み重ねることが可能
ETFは基本的にはインデックス投資となるので、将来的には値が上がることが期待できますが、値が上がるまでの間は値動きとして上下を繰り返しながら上昇していきます。
この上下の波を利益に変えられるのが自動売買の大きな特徴で、ETFを保有し続けるのと自動売買でコツコツ利益を積上げるイメージの違いとしては下記の様になります。
上記の場合だと190ドルから200ドルに上昇する間に価格は上下を繰り返していて、自動売買はその上下の波の中で注文と決済を繰り返し、確定利益をコツコツ積み上げてくれています。
上記はトライオートETFで取り扱っている「SPDR S&P500 ETF」の2年間の動きです。
参考 SPDR S&P500 ETF(spy、1557)ってどう?世界最大ETFの利回りは?
S&P500は一時期値が下がる時期があっても、時間経過とともにそれ以上に値が上がり、過去30年間で約10倍も上昇している株価指数なので保有しているだけでも資産上昇が期待できます。
さらに、常に上昇するわけでもなく上記のように値動きが上下するような相場の時にもコツコツ利益を積み重ねることができます。
(出典:Yahooファイナンス)
青がS&P500、赤が日経平均の過去30年間のチャートです。
参考 S&P500に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
ETFは、将来値が上がることが期待できるので、値が下落して含み損となってもロスカットさえされなければ将来取り戻してくれることが期待できます。
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売買手数料など各種手数料が無料
トライオートETFでは、ETFを購入するときに必要となる売買手数料や、海外ETFへの投資でも米ドルに両替する費用が無料となってます。
海外ETFの購入は売買手数料や両替手数料が必要で、国内ETFと比べると比較的コストがかかるというデメリットがありましたが、取引時にかかる手数料はすべて無料なので、取引回数を気にせず何度取引をしても手数料がかからないというメリットがあります。
参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?
しかも、自動売買の時の売買手数料も無料となり、無駄なコストを完全に省いて取引する環境となっています。
もちろん口座開設・維持費は無料ですし、取引ツールなどもすべて無料で利用することができます。
>> トライオートETF(公式サイト)
元本に対する為替リスクの影響はゼロ
通常の海外ETFへ投資する場合、元本である円を米ドルに両替してから購入するので元本およびその後のETFでの損益はすべて米ドル建てとり為替変動による影響がありますが、トライオートETFでは円建てで購入するので、元本については為替の影響をうけません。
レバレッジをかけることができる
トライオートETFでは、店頭CFDの仕組みを利用しているので最大5倍までのレバレッジをかけて取引することができます。
参考 レバレッジはFXと同じ考えですので下記を参考にしてみてください。
⇒ FXのレバレッジとは?レバレッジ1倍でも借金することはある?
海外ETFは、国内ETFと異なり大手ネット証券でも信用取引を行うことができないので、レバレッジはかけられませんが、トライオートETFなら最大5倍までレバレッジをかけることができるので、自己資金の5倍までと大きな資金で投資することが可能です。
ただ、レバレッジはかけすぎるとその分リスクも高くなるので、資金管理は怠らず行う必要があります。
分配相当額がもらえる
CFDは買いの場合、ETFの分配金に相当する「分配相当額」を受け取ることができます。(売りは逆に「分配相当額」を支払います)
もちろん通常のETFも分配金がでますが、トライオートETFも分配相当額を受け取れ、レバレッジをかければその分だけ分配相当額も増えますので、まずはレバレッジ2倍くらいで取引してみるのをおすすめします。
トライオートETFのデメリットとは?
金利調整額の支払いが発生する
CFDは買いの場合、配当に相当する「分配金相当額」を受け取ることができますが、「金利調整額」を支払う必要があります。
- 買い建玉
= – ( 前週木曜日の終値 * 保有口数 * (基準金利 + 9.0%) * 付与日数/365 ※1 ) - 売り建玉
= 前週木曜日の終値 * 保有口数 * ( (基準金利 – 9.0%) – (1% + カバー先金利) ) * 付与日数/365 ※1基準金利は以下となります。
日本銘柄:日銀無担保コール翌日物金利
米国銘柄:翌日物銀行資金調達金利
※1:米国銘柄は360となります
主な銘柄の金利調整額の年間の支払いと年間分配金相当額の実績としては下記のようになっています。
銘柄名 | Ticker | 年間金利調整額 | 年間分配金相当額 |
日経225ETF | 1321 | ー2,541円 | 347円 |
MSCIワールド | ACWI | ー1,616円 | 144円 |
ナスダック100 | QQQ | ー5,181円 | 198円 |
S&P500ETF | SPY | ー7,130円 | 589円 |
S&P500ダブル | SSO | ー903円 | 19円 |
ナスダック100トリプル | TQQQ | ー1,283円 | 9円 |
※年間金利調整額は2023年1月30日~2月3日の一日分を365日掛けて算出
※年間分配金相当額は2022年分の実績より
上記のようにどの銘柄でも金利調整額の支払いの方が分配金相当額より大きくなっています。
トライオートETFは自動売買が出来るというメリットを生かし、分配金狙いよりは今後の成長が見込め上下に価格が変動するような銘柄を取引する方が利益を積み重ねやすいです。
NISAや外国税額控除は利用できない
通常のETFでは、売買差益や分配金が非課税となるNISAや、確定申告にて外国税額控除の制度を利用することで外国で課税された税額を差し引くことができますが、トライオートETFではその制度を利用することができません。
トライオートETFと通常の国内ETF、海外ETFとの税金の違いは下記となります。
手動での購入は10口から
トライオートETFは自動売買以外にも手動で特定の銘柄の取引を行うこともできますが、自動売買は1口から購入可能ですが、手動での購入は10口からとなるのでより資金が必要となります。
基本的には自動売買を行い、スポット的にも取引したい場合でも1つの口座で行うことができます。
トライオートETFの口コミ・評判は
トライオートETFの良い口コミ・評判
トライオートETFのような自動売買は、チャートを常に監視している必要がなく自動で売買を繰り返してくれるので、時間がない方でも始めることができます。
もちろん米国株の取引時間のように日本の深夜の時間帯でも、寝ている間も自動で売買をしてくれます。
トライオートETFの悪い口コミ・評判
おはようございます。昨夜の #TQQQ は新規も決済もなしの無風。穏やかな週末です。今週もお疲れ様でした。 #トライオートETF
12/10損益:±0 pic.twitter.com/IqOiXzhD57— niconen (@niconen1) December 10, 2021
自動売買でももちろん相場状況によっては上下にあまり動かないような時期は自動売買が行われないような場面もあります。
12/4時点のトライオートETF実績
1/1以降の確定利益:¥2,949,594
TQQQの下落で含み損が-260万くらいまで積み上がっていますが上昇時に爆発するのでじっと我慢#トライオートETF #月次報告#投資 pic.twitter.com/y3mTwMEEaX— Mero | 資産6400万 Fireしたい人 (@matmaist) December 4, 2021
トライオートETFのような自動売買で買いの場合は「下がった買い、上がったら売る」といった動きとなります。
そのため、常に含み損は抱えることになるのですが、思惑とは異なる方向に値が進んだ時には含み損が膨れ上がるので、ロスカットされないように資金管理が重要になります。
トライオートETFの始め方は?
トライオートETFを始めるには、運営元であるインヴァスト証券の口座開設が必要で、トライオートETFの公式サイトから口座開設することができます。
口座開設・維持費は無料で、スマホでオンライン本人確認を利用すれば最短で即日から取引することが可能です。
本人確認完了後は、ログインIDをメールで受け取れるので郵送書類の到着を待つ必要がなくスムーズに口座開設を完了することができます。
口座開設が済めばランキング等から気になるプログラム(銘柄と自動売買ロジックの組み合わせ)を選んで数量を指定すればすぐに取引が開始できます。
まとめ
トライオートETFとは、「店頭CFDの仕組みを利用して、国内・海外ETFを自動売買する仕組み」ということで、下記のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 投資初心者の方にも支持されてるサービス
- 自動売買でコツコツ利益を積み重ねることが可能
- 売買手数料など各種手数料が無料
- 元本に対する為替リスクの影響はゼロ
- レバレッジをかけることができる
- 分配相当額がもらえる
デメリット
- 金利調整額の支払いが発生する
- NISAや外国税額控除は利用できない
- 手動での購入は10口から
金利調整額の支払いを考慮すると、ETFの分配金狙いに適した仕組みではありませんが、ETFを利用して自動売買でコツコツ利益を積み重ねるのに適したサービスです。
一番人気の高ったナスダック100指数の3倍の値動きをするナスダック100トリプル(TQQQ)の自動売買注文に制限がかかり新たに自動売買を行えなくなってしまいました。
参考 インヴァスト証券「プロシェアーズ ウルトラプロQQQ自動売買注文の制限」
それでも、過去30年間で約10倍も上昇しているS&P500ダブルや、「破壊的イノベーション」への投資に特化したアーク・イノベーションETF(ARKK)といった価格変動が大きく将来右肩上がりに成長することが期待できる銘柄もあるので、この機会に検討してみてください。
参考 【VXX・ARKK・SLV】トライオートETFの新銘柄の特徴とは?トレード戦略はどうする?
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参考 インヴァスト証券ではFXで下記の自動売買サービスも行っています。