ETFは、金融証券取引所に上場している投資信託で、日経平均やTOPIXといった指数の動きに連動する運用成果を目指した金融商品です。
投資信託より低コストで運用できるものもあり、長期で保有するならコストメリットがある金融商品ですが、メリットやデメリットについて確認してみました。
ETFとは?
ETFは「Exchange Traded Funds」(上場投資信託)の略で、日経平均やTOPIXといった特定の指数(インデックス)の動きに連動する運用成果を目指し、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託です。
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ETFには、日経平均やTOPIX以外にもNYダウやS&P500といった米国株や、先進国株式全体、新興国株式全体、債券、REIT(不動産投資信託)、金・銀・原油といったコモディティ(商品)にも投資が可能です。
他にもレバレッジ型・インバース型と呼ばれる、指数の2倍の値動きをするETFや、指数の逆の動きをするETFといったものなどもあります。
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一般にETFというと、東京証券取引所などの国内の市場に上場している国内ETFを意味していますが、SBI証券や楽天証券、マネックス証券などでは海外の市場に上場している海外ETFへの投資も行うことができます。
参考 おすすめネット証券比較(海外ETF、海外株式編)!手数料が安いのは?
海外ETFでは、先進国や新興国を含む48ヶ国の約8,000銘柄で構成され、全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーする「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」など、海外へ投資ができるETFが超低コストで購入することが可能です。
参考 【VT】バンガード・トータル・ワールド・ストックETFの評価って?利回りや配当金はどのくらい?
ETFのメリットは?
投資信託と比べて信託報酬が安い
ETFも指数と連動する動きをする金融商品なので、投資信託のインデックスファンドと同じような値動きとなりますが、ETFの方が投資信託より該当ファンドを保有している間にかかるコストである信託報酬が低コストな商品があります。
例えば、TOPIXに連動するETFでは、「iシェアーズ TOPIX ETF(1475)」の信託報酬は0.066%(税込)ですが、インデックスファンドは、「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」の0.154%(税込)ですので約半分のコストで同じTOPIXに投資ができます。
長期で保有すればするほどこの信託報酬の差はリターンに影響してきて、例えば100万円投資して10年間保有したとすると、1万円近くETFの方がリターンが良くなる可能性があります。
リアルタイムに売買可能
ETFは取引上に上場しているので、株と同様にリアルタイムでの売買が可能なので、突発的な値動きにも対応して取引することができます。
そのため、デイトレードのような短期売買で利用することも可能で、特に日経平均などのレバレッジ型ETFは人気が高く売買代金ランキングなどで上位になることがよくあります。
信用取引ができる(国内ETFのみ)
国内ETFのみですが、通常の株取引と同じように信用取引ができるので預けた資金の約3倍の取引をすることができます。
ただ、信用取引は初心者には仕組みが難しいところもあり手が出しづらいですが、信用取引を行わなくても資金以上の取引ができるレバレッジ型やインバース型を利用するのが手軽でおすすめです。
海外ETFで信用取引を行うことはできませんが、CFDを利用すればレバレッジをかけて資金以上の取引を行うことも可能です。
配当金が出る
ETFは投資した株式などの資産から受け取った配当や受取利息から費用を差し引いた金額の全額を配当として分配されます。
投資信託には特別分配のような自分の資産を切り崩しているだけのたこ足配当と呼ばれる問題がある配当がありますが、ETFの場合はそのような問題がある配当はありませんので安心です。
ETFのデメリットとは?
売買手数料がかかる
ETFは、取引上に上場する株と同じような特徴を持つので、通常の株取引同様に売買手数料が必要となります。
ただ、 SBI証券や楽天証券、岡三オンラインなら約定代金が100万円以下まで手数料が無料と、少額から初心者の方でも気軽に投資ができます。
また、一部の銘柄が対象ですがauカブコム証券や楽天証券、SBI証券では売買手数料が無料となるETFもあります。
また、海外ETFも大分売買手数料が安くなってきましたが、売買手数料以外に為替手数料も必要だったりします。
ただ、海外ETFは信託報酬が低コストなので長期で投資するのであれば、売買手数料や為替手数料などの一次的なコストがかかってもトータルでは低コストとなる可能性は高いです。
参考 NISA口座を利用すれば買付手数料無料となるサービスを実施しているネット証券などがあるのでうまく利用してください。
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自動積立ができるネット証券は限られている
投資信託は自動で指定の金融機関から手数料無料で積み立てをしてくれるサービスが多いので、どんなに忙しくても勝手に自動で積み立てをしてくれます。
それによってドルコスト平均法のメリットが享受できますが、ETFでは自動で積立できるネット証券は限られていて、国内ETFではauカブコム証券、米国ETFではSBI証券とマネックス証券で自動積立ができます。
配当・分配金は再投資されない
ETFでは、配当や分配金を出す銘柄も多いのですが、配当・分配金は自動で再投資することができないので、配当・分配金を再投資して複利効果を得たい場合には手動で配当・分配金を再投資する必要があります。
ただ、ETFは税法により、発生した利子や配当などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を分配することになっているので、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
米国ETFのみが対象とはなりますが、マネックス証券では分配金を自動で再投資することが可能となっています。
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最低購入額が投資信託と比較するとちょっと高い
例えば海外ETFだと「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」の場合、一口80ドル前後です。例えばSBI証券だと1口単位となるので、1ドル100円とすると、最低8,000円必要となります。
投資信託であれば、SBI証券楽天証券、マネックス証券のように100円から積立投資ができることを考えると、若干投資するのに資金が必要となります。
まとめ
ETFは信託報酬を安くできるという大きなメリットがあるので、資産運用の中心として活躍してくれそうなのですが、最低購入額が若干必要ということと、複利効果を得るためには配当・分配金を手動で再投資する必要があります。
信託報酬が低コストなので、長期で見た場合には投資信託よりリターンは良くなる可能性があるので、ある程度まとまった資金を運用するなら検討してみてはいかがでしょうか。
また、ETFは長期投資ではなく短期投資狙いの「レバレッジ型ETF」が非常に活発に取引されていて、日経平均などの指数に対して、2~3倍の収益を得ることが可能です。
例えば日経平均が5%値上がりしたらETFの価格は10%上がりますが、日経平均が5%下がれば、ETFの価格も10%下がるといったハイリスク・ハイリターンな商品ですが、短期的に日経平均が上昇・下落すると想定されるときには手軽に取引することができます。
参考 楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型(1458)(楽天225ダブルブル)の評価ってどう?手数料無料?
参考 日経平均レバレッジ上場投信(1570)って?どんな仕組みのETF?
逆に日経平均が下落すると想定されるときにはインバース型のETFもあります。
参考 楽天ETF-日経ダブルインバース指数連動型(1459)(楽天225ダブルベア)の評価ってどう?
レバレッジ型ETFは揉み合ってるような相場の時にはパフォーマンスが次第に悪化していくという特性があるため不向きな商品ですが、一方的に上昇や下落をしている時には大きなリターンが期待できるので、短期的な投資先として検討してみてください。
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?米国株・ETFでは為替変動リスクがありますが、リスク軽減策については下記を参考にしてみてください。
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