米国株の信用取引(空売り)ができる証券会社ってある?CFDはどう?

※本ページはプロモーションが含まれています。

米国株の信用取引(空売り)ができる証券会社ってある?CFDはどう?CFD

空売りは、現物を所有せずに証券会社から株を借りて売却し、株価が下落したら買い戻すことによって利益を上げることができる取引です。今後下落が想定される銘柄を空売りして利益を上げるだけでなく、保有銘柄が長期的には上昇トレンドでも短期的に下落と想定されるときに空売りしてリスクをヘッジすることにも利用することができます。

一般的に株価は上昇よりも下落するスピードが速いため、空売りを利用すれば短期の取引でも利益を上げやすいですが、日本国内から米国株の信用取引(空売り)ができるのか確認してみました。

米国株の信用取引対応状況って?

日本国内で米国株の取り引きができるネット証券は、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・auカブコム証券・サクソバンク証券・DMM 株がありますが、各証券会社の信用取引の対応状況は下記の様になっています。

SBI証券

SBI証券では米国株の信用取引で買いも売りも行うことができます。

SBI証券-米国株信用取引

ただ、買建は約960銘柄ありますが、売建は65銘柄とかなり限られた銘柄しか空売りすることはできません

楽天証券

楽天証券も米国株式の信用取引を行うことができ、売りから始められるので空売りすることが可能です。

楽天証券-米国株信用取引

楽天証券では買建は約970銘柄、売建は約850銘柄と多くの銘柄を空売りすることが可能です。

マネックス証券

マネックス証券での米国株の信用取引ができますが、買建はできますが売建はまだ準備中なので空売りをすることはできません。

auカブコム証券

auカブコム証券では米国株の現物取引はできますが、まだ信用取引には対応していません。

サクソバンク証券

サクソバンク証券は米国株式の現物取引はできますが、信用取引はまだ対応していません。

 

代わりにCFDで代用することが可能で、米国個別株のCFDで買いからも売りからも取引することができます。

DMM 株

DMM 株では米国株の現物取引はできますが、信用取引は下記のように国内上場の銘柄のみで、米国株は信用取引の対象外なので空売りすることはできません。

米国株の空売りをするには?

日本国内で米国株の取り引きができるネット証券である、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・auカブコム証券・サクソバンク証券・DMM 株で米国株の信用取引に対応しているのはSBI証券、楽天証券(マネックス証券は対応予定)です。

 

その中で、米国株の空売りを行えるSBI証券と楽天証券のみで、売建できる銘柄はSBI証券が65銘柄に対して楽天証券は約850銘柄と多くの銘柄で空売りが可能です。

 

また、CFDなら米国個別株式を買いも売りもでき、レバレッジをかけた取引を行うことも可能です。

 

CFDは「差金決済取引」のことで、為替の取引ができるFXも差金決済取引の一つで、株式などの取引の場合は、株券という現物のもの保有し、売却すると株券を手放すことになりますが、差金決済ではそもそも現物がない取引のことを言います。

 

米国株式のCFDと信用取引の違いって?

CFDには、くりっく株365(取引所CFD)と店頭CFDがありますが、米国株式を取引できるのは店頭CFDのみです。

 

 

米国株の信用取引(楽天証券)と、店頭CFDで米国株を取引する場合(GMOクリック証券)との違いは下記の様になります。

信用取引CFD
取引単位
単元株
売り
できる
レバレッジ2倍5倍
取引するための条件委託保証金率:50%
最低委託保証金:30万円相当
なし
取引手数料約定代金の0.33%
(最低0ドル、上限16.5ドル)※1
無料(スプレッドは発生する)
保有時のコスト金利
貸株料
Sec Fee
事務管理費等
金利調整額
配当相当額あり(売りの場合支払)あり(売りの場合支払)
取引期限無期限無期限
追証あり(最低委託保証金率30%)あり(証拠金維持率100%)
ロスカットあり(委託保証金率10%)あり(建玉毎に任意に設定)
取引可能銘柄数約970銘柄(売建:850銘柄)70銘柄(ETF含まず)

※1:約定代金が3.33ドル以下の場合は最低手数料が無料

レバレッジ

信用取引は2倍までとなっていますが、CFDでは5倍までレバレッジをかけられるのでよりハイリスク・ハイリターンな取引を行うことができます

 

CFDはレバレッジが高いので、必要となる証拠金が少なく済むのでより少額から取引することができるとも言えます。

取引するための条件

楽天証券で信用取引を行うためには、約定代金の50%以上の保証金が必要でかつ、現金や株券などの代用有価証券を担保として30万円相当分(最低委託保証金)が必要です。

 

例1:株価20ドルの銘柄を1,000株新規買い立てする場合
約定代金:20ドル × 1,000株 = 20,000ドル
必要保証金額:20,000ドル × 50% = 10,000ドル
例2:株価20ドルの銘柄を100株新規買い立てする場合(1ドル100円とする)
約定代金:20ドル × 100株 = 2,000ドル
必要保証金額:2,000ドル × 50% = 1,000ドル × 100円 = 10万円
必要保証金額は10万円だが、最低委託保証金30万円が必要

委託保証金は現金(米ドル、日本円)または米国株式を差し入れることができますが、日本円は95%の評価額、米国株式は70%の評価額となります。

 

対してCFDでは取引するのに最低入金額はなく、取引に必要な金額以上の入金があれば取引することが可能です

取引手数料

信用取引の場合は約定代金の0.33%(最低0ドル、上限16.5ドル)の取引手数料がかかります。

約定金額手数料(税込)
3.33ドル以下0ドル
3.33ドル超~5,000ドル以下約定代金の0.33%
5,000ドル超16.5ドル

※上記はすべて税込
※その他、売返済時/新規売建時はSEC Fee(米国現地証券取引所手数料)が別途必要。楽天証券の場合ドルベース約定代金×0.0000229米ドル(米セント未満切り上げ)

 

例えばアマゾンの株価が180ドルで、ドル円が140円とすると1株当たり約83円の手数料がかかります。

 

対してCFDは取引手数料は無料ですが、買値と売値の差であるスプレッドが実質的なコストとなります。

 

スプレッドは銘柄によって異なりますが、GMOクリック証券の場合アマゾンは0.5ドルなのでドル円を140円とすると70円のコストが実質的にかかるので信用取引より低コストで取引できます。

 

ただ他の銘柄、例えばテスラの株価を260ドルで、ドル円が140円とすると信用取引では約120円に対してCFDでは126円と信用取引の方が低コストだったりもするので一概にどちらが低コストとは言えません。

 

特に5,000ドル超の取引をする場合は、信用取引では上限が決まっているので信用取引の方が低コストで取引することが可能です。

保有時のコスト

信用取引(楽天証券の場合)は下記のようなコストがかかります。

買建売建
金利(年率)基準金利+3.5% ※1
貸株料(年率)2.0%
付加貸株料当面の間、無料
事務管理費当面の間、無料
権利処理手数料当面の間、無料

※1:基準金利は、市場動向を見て楽天証券が定める。2022年8月以降の買方金利は4.5%(年率)。

 

例えばアマゾンの株価が180ドルで、ドル円が140円とすると年間で買建の場合は882円、売建の場合は504円の費用が掛かります。

 

一方CFDは金利調整額がコストとしてかかり、カバー取引を行う際に発生する金利及び貸株料に銀行間金利(SOFR又はHIBOR)を加味して決定され、マイナスとなる場合は支払いが発生します。(GMOクリック証券の場合)

 

例えばアマゾンの2024年9月の金利調整額をベースに単純に年間コストを算出すると、買いの場合は120円、売りの場合は14円となっていました。

 

CFDは銘柄によって異なるので取引したい銘柄の金利調整額を確認することをおすすめします。

CFDの裏技

CFDの金利調整額は日々発生するため1円未満の場合がありますが、GMOクリック証券の場合は小数点以下は切り捨てとなるので0円となります。

※引用:GMOクリック証券「FAQ

下記はGM(ゼネラルモーターズ)の金利調整額ですが、売りの場合でもマイナスとなっています。

1円未満の場合は切り捨てとなるので、例えば上記のGM(ゼネラルモーターズ)の場合15株まとめて取引すると金利の支払いが発生しますが、1株づつなど分割して注文することにより金利の支払いはなくなります

 

試しにGM(ゼネラルモーターズ)で1株の取引と15株をまとめて取引して、一日経過したときの金利調整額は下記の様になり、1株では端数が切り捨てとなり金利調整額が0円なのに対して、15株の場合は金利調整額がー1円と金利の支払いが発生していました

金利調整額は変動するので必ずコストを0にできるわけではありませんが、分割して注文をしたほうがコストがかからない場合ががあります。

配当相当額

信用取引、CFD(CFDでは権利調整額)ともに直接現物株式を保有していませんが、買いの場合は配当相当額を受け取ることができます。

 

ただ、売りの場合は買いの場合と逆に配当相当額の支払いが発生する点には注意が必要です。

追証

信用取引(楽天証券)、CFD(GMOクリック証券)ともに追証(追加証拠金)制度を採用しています。

 

信用取引(楽天証券)の場合は、委託保証金率が30%を下回った場合は追証が発生します。

50万円を保証金として委託し、100万円の信用買いをした場合は、30万円の委託保証金が必要なので、株価の値下がりで含み損が20万円となってしまうと追証が発生します。

 

CFD(GMOクリック証券)の場合は、証拠金維持率が100%を下回ると追証が発生します。

GMOクリック証券の場合は、米国株の取引はレバレッジ5倍までなので、例えば1株100ドルの銘柄を1株取引するために必要な証拠金は20ドルとなります。

 

時価評価総額(含み損益も加味される)が20ドルを下回ると追証が発生するということになります。

 

追証は信用取引でもCFDでも指定された期日までに対応を行わないと強制的にポジションは決済(反対売買)されてしまいます

 

追証を解消するためには、現金等を入金するか保有しているポジションの一部もしくは全部を決済する必要があります。

ロスカット

ロスカットは追証とは異なる仕組みで、投資家の損失を限定するために、ある一定基準に達したら強制的に決済(反対売買)される仕組みです。

 

信用取引(楽天証券)の場合は、委託保証金率が10%を下回った場合はロスカットされます。

 

そのため、委託保証金率が30%を下回ると追証が発生し、さらに損失が拡大し10%を下回ると保有しているポジションは自動ですべて決済されるという流れとなります。

 

CFDの中でもGMOクリック証券のロスカットはセーフティバルブシステムという仕組みを採用し、ポジションごとにロスカットされる基準が設定されます。

参考 GMOクリック証券のCFDの評価・評判ってどう?メリットやデメリットは?

そのため、GMOクリック証券でポジションを持つと自動でそのポジションのロスカットレートが設定されます。

 

ただ、自動で設定されたロスカットレートがあまり幅が広くなく値動きが少し大きくなるとすぐにロスカットされるような場合があるので、ポジションを持ったらすぐにロスカットレートを確認し、必要であればロスカットされるまでの幅を広げることをおすすめします。

取引可能銘柄数

楽天証券の米国株の信用取引では、買建は約970銘柄、売建は約850銘柄取引することが可能で、NYダウやS&P500、ナスダック100といった主要な指数の構成銘柄は網羅されています。

 

GMOクリック証券のCFDで取引できる米国株は主要な約70銘柄と楽天証券と比較すると取引可能銘柄は少ないです。

参考 GMOクリック証券「株式CFD取扱銘柄

 

ただ、他のCFD業者で例えばIG証券は約7,200銘柄、サクソバンク証券では約6,000銘柄と数多くの銘柄を取引することが可能です。

 

>> IG証券(公式サイト)

>> サクソバンク証券(公式サイト)

米国株の信用取引とCFDはどちらがおすすめ?

信用取引とCFDを利用すれば米国株の買いも売りも取引することができますが、それぞれ一長一短ありますが、まとめると下記のようになります。

 

  • 信用取引がおすすめの方レバレッジを低く抑えて取引したい方
  • 既に所有する米国株を担保に取引したい方
  • 一度に5,000ドル超の取引をする方

 

  • CFDがおすすめの方高いレバレッジをかけて大きな利益を得たい方
  • 少額から取引したい方
  • マイナーな銘柄も取引したい方
  • 米ドルと日本円の交換などを気にせず日本円だけで取引したい方

信用取引は30万円をまず預けないと取引できない点はデメリットで、他にも専門用語が多く出てくるので日本株の信用取引を行ったことがないとやや難解に感じるかもしれません。

 

CFDはFXと同様の差金決済なので、FXをやったことがあればすぐに取引できますし、米ドルをあまり意識せずに日本円で売買が完結するのは始めての方でも比較的簡単に取引することが可能です。

 

米国株で信用取引が可能!空売りも可能な楽天証券

>> 楽天証券(公式サイト)「詳細解説

 

米国株のメジャーな銘柄で取引数量が少ない取引をするならGMOクリック証券

>> GMOクリック証券【CFD】(公式サイト)

 

米国株CFDなら圧倒的な取り扱い銘柄数を誇るIG証券

>> IG証券(公式サイト)

米国株式をCFDで空売りできる会社を比較

CFDで米国株式の取引ができるのは、GMOクリック証券、サクソバンク証券、IG証券がありますが、それぞれの違いについては下記の様になります。

GMOクリック証券サクソバンク証券IG証券
取扱銘柄数
(米国上場株)
70約6,000 ※1約7,000
レバレッジ5倍5倍
(一部例外あり)
5倍
(一部例外あり)
口座管理・維持費用なしなしなし(条件付き) ※2
手数料0円取引金額×0.15%
(最低5米ドル)
2.2セント/1株
(最低16.5米ドル)
取引単位1株1株1株
スプレッド
(Apple)
0.5ドル
スプレッド
(Amazon)
0.5ドル
スプレッド
(テスラ)
0.9ドル

※1:アドバンスコースの場合
※2:証拠金を預けてる状態で6ヶ月以上全ての口座にポジションがない、かつ、6ヵ月以上取引をしていない場合は月額550円

 

取扱銘柄はサクソバンク証券とIG証券が圧倒的に多く、GMOクリック証券やLINE証券はメジャーな銘柄(アップルやアマゾン、Facebookなど)のみ取引ができます。

参考 GMOクリック証券「株式CFD取扱銘柄

参考 LINE証券「取り扱い銘柄一覧

 

手数料はGMOクリック証券とLINE証券は0円で、サクソバンク証券やIG証券では最低手数料が決まっているので、取引数量が少ない場合は不利となりますが、取引数量が多ければサクソバンク証券やIG証券の方が低コストで取引できます。

 

例えばテスラの株を取引する場合の片道のコストを比較すると下記の様になります。

CFD-片道のコスト比較

※テスラの株価を260ドルとして算出

 

5株までの取引ならばGMOクリック証券が最も低コストですが、それ以上はサクソバンク証券が最も低コストで約40株以上の取引ならIG証券が最も低コストとなります。

 

取引する銘柄の株価と取引数量によってコストは変わってきますが、概ね取引数量が少なければGMOクリック証券が低コストで、取引数量が多かったり銘柄の株価が高い場合にはサクソバンク証券やIG証券の方が低コストで取引ができそうです。

まとめ

日本国内で米国株の取り引きができるネット証券である、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・auカブコム証券・サクソバンク証券・DMM 株で米国株の信用取引に対応しているのはSBI証券、楽天証券(マネックス証券は対応予定)です。

 

その中で、米国株の空売りを行えるSBI証券と楽天証券のみで、売建できる銘柄はSBI証券が65銘柄に対して楽天証券は約850銘柄と多くの銘柄で空売りが可能です。

 

また、CFDを利用すれば米国株の売り取引を行うことができ、レバレッジを最大5倍程度までかけて取引することが可能です。

 

CFDで米国株式の取引ができるのは、GMOクリック証券、サクソバンク証券、IG証券がありますが、取扱銘柄はサクソバンク証券とIG証券が圧倒的に多く、GMOクリック証券はメジャーな銘柄(アップルやアマゾン、Facebookなど)のみ取引ができます。

 

取引手数料は、銘柄のスプレッドによってトータルコストが変わってきますが、取引数量が小さい場合はGMOクリック証券が低コストで取引ができますが、GMOクリック証券でスプレッドが比較的広い銘柄に関しては取引数量が小さくてもサクソバンク証券やIG証券の方がトータルコストが安くすむ場合があります。

 

米国株のメジャーな銘柄で取引数量が少ない取引をするならGMOクリック証券

取引手数料が無料なので、気軽に米国株の買いも売りもレバレッジをかけて取引することができます。もちろん口座開設・維持費用は無料です。

>> GMOクリック証券【CFD】(公式サイト)[詳細解説]

 

約6,000銘柄の米国株を取引できるのがサクソバンク証券

最低手数料があるので、取引数量が少ないと不利となりますが、GMOクリック証券でスプレッドが広い銘柄などはサクソバンク証券の方が低コストとなる場合があります。またGMOクリック証券で取引できない銘柄も数多く取引することができます。

もちろん口座開設・維持費用は無料です。

>> サクソバンク証券(公式サイト)

 

米国株CFDなら圧倒的な取り扱い銘柄数を誇るIG証券

サクソバンク証券と同様に最低手数料があるので、取引数量が少ないと不利ですが、ある程度の取引数量を取引するならサクソバンク証券よりも低コストで取引できます。

また、取り扱い銘柄数が多いので他の証券会社で取引できないような銘柄でもIG証券なら取引できるかもしれません。

>> IG証券(公式サイト)

 

米国株で信用取引が可能!空売りも可能なのは楽天証券

レバレッジを低く抑えて取引したい方や既に所有する米国株を担保に取引したい方、一度に5,000ドル超の取引をする方は楽天証券も検討してみてください。

>> 楽天証券(公式サイト)「詳細解説