トライオートETFはCFDを通してETFを自動売買することができ、自動売買のロジックもETFの特徴に合わせて様々なロジックを組み合わせることができます。
そんなロジックには下落相場でも利益を狙う売り注文の「ショート」がありますが、どのようなメリット・デメリットがあるのか紹介します。
トライオートETFについては下記も参考にしてみてください。
参考 【口コミ】トライオートETFの評価・評判ってどう?メリット・デメリットは?
トライオートETFのロジック「ショート」とは?
トライオートETFのロジック「ショート」はその名の通り、相場が下がる局面で利益を狙う売り注文のロジックです。
※発注上限、建玉上限に達している場合、発注および約定しない場合があります
※売り注文は、今後の相場動向等によりインヴァスト証券の判断で利用が停止させられることがあります
ショートは下記の銘柄で利用することができます。
銘柄名 | Ticker | 概要 |
ナスダック100トリプル | TQQQ | ナスダック100指数の日々の値動きの3倍を目指す値動き |
ナスダック100 | QQQ | ナスダック100指数と連動 |
S&P500ダブル | SSO | S&P500指数の日々の値動きの2倍を目指す値動き |
テクノロジー株 | XLK | S&P500のテクノロジー、通信セクターに連動 |
金融株トリプル | FAS | 米国大型株の中で金融セクターに分類される銘柄で構成されるラッセル1000金融サービス株インデックスの日々の値動きの3倍を目指す値動き |
MSCIワールド | ACWI | 先進国および新興国の株式で構成されるMSCI ACWIに連動 |
小型株 | IWM | 米国の小型株で構成されるラッセル2000指数に連動 |
ショートの設定値
- 売買:売り
- 注文本数:12本~30本(銘柄により異なる)
- 注文数量の下半分の注文が1口、上半分の注文が2口
- エントリー価格:2021年1月から2022年8月末までの日時変動幅を参考に等間隔で価格を設定
- カウンター値:カウンター固定でエントリー価格と同じ価格
- フォロー値:設定なし
- 利確幅:2021年1月から2022年8月末までの日時変動幅と日時変動率を参考に、最も低いエントリー価格の注文は日時変動幅を設定し、エントリー価格が上がるにつれて利確幅が広くなる
- 損切り幅:設定なし
実際のショートの設定は、例えばナスダック100トリプルのショートだと下記の右にある青字の価格で注文が入るような自動売買の設定がされます。
下記は一部の自動売買注文を抜粋したものですが、12.00ドル~90.60ドルの間に仕掛けが入り、エントリー価格は等間隔となっていて、上半分の注文数量は10口、下半分の注文数量が5口となっていることが確認できます。
~
また最も低いエントリー価格の利確幅よりエントリー価格が上がると利確幅が広くなっています。
ショートのメリットは?
相場が下落時にも利益を狙える
ショートは売りのロジックなので、相場が下落すれば利益を得られることができます。
ショートが使える銘柄にはS&P500やナスダック100といった過去数十年右肩上がりに成長してきた指数があり、基本的には買いが推奨です。
ただ、必ず右肩上がりになっているわけではなく大きく下落したり横ばいとなるような場面も当然あり、そのような場面でもショートを利用することで利益を積み上げられることが可能です。
両建てする場合は資金効率が向上する
トライオートETFは両建て時の証拠金額はMAX方式となっているので、買いのロジックと併用していれば資金効率が向上します。
MAX方式とは、同時に同じ銘柄の買い注文と売り注文を設定する場合は金額が多い方のみ証拠金が必要となる仕組みです。
そのため、両建てした場合は買いと売りの証拠金が多い方のみの資金で買いも売りも注文することができるので、もし買いのロジックを動かしていたら注文数量にもよりますが基本的には追加資金は必要なく売りのロジックも稼働させることが可能です。
買いのリスクヘッジ的に利用できる
トライオートETFでは、S&P500やナスダック100といった右肩上がりに成長してきた指数に投資する場合は基本的には買いのロジックを稼働させます。
ただ、上記にも記載したように必ずしも右肩上がりとはならず下落局面などがあり、そのような局面の時には1つの注文数量は少なくても、自動売買の場合は複数のポジションを保有している場合が多いので大きな含み損を抱える場面があります。
ショートを仕掛けていれば、下落局面でも利益を積み上げてくれるので買いのロジックだけで運用する場合と比べると評価損を抑制することができます。
S&P500とナスダック100の過去のチャートは下記ようになっていますが、特にナスダックは2021年12月を頂点として大きく下落したのち、横ばいとなっています。
(引用元:TradingView)
赤がナスダック100、青がS&P500の約20年のチャートです。
ナスダック100は今後以前の高値を更新するような動きとなる可能性はあるものの、直近では横ばいやもう一段の下落があり得たり、高値更新まで少し時間がかかるかもしれません。
もちろん含み損を抱えたまま何もせずに見守るという選択肢もありますが、追加資金なく少しでも評価損を減らせるならショートを運用するという選択肢もありかと思います。
金利調整額を日々得ることができる
トライオートETFでは買いのポジションを保有している時に金利調整額の支払いが発生しますが、売りのポジションを保有している場合は金利調整額を日々得ることができます。(売りの場合は貸株料調整額も含んだ金額)
銘柄名 | Ticker | 金利調整額 |
ナスダック100トリプル | TQQQ | 0.385円 |
ナスダック100 | QQQ | 4.366円 |
S&P500ダブル | SSO | 0.77円 |
テクノロジー株 | XLK | 2.054円 |
金融株トリプル | FAS | 1.284円 |
MSCIワールド | ACWI | 1.412円 |
小型株 | IWM | 2.825円 |
※適用期間2023年1月23日~1月27日の1日分の金額
金額的には大きくはないものの、少しでも利益を得られていれば気休め程度にはなります。
ショートのデメリットは?
初期設定ではレンジ幅が広すぎる場合がある
ショートのロジックは2021年1月から2022年8月末までと比較的直近の値動きを参考に設定がされています。
例えばナスダック100トリプルのチャートを2010年からみると頂点となっている90.60ドルは史上最高値です。
再び90ドルくらいまで上がるような局面となった時には上昇傾向となっていることが想定され、その時に売り注文が必要かは疑問が残ります。
定期的に見直しが必要
上記のようにエントリー価格は直近1年半の値動きを参考にレンジ幅が決まっているのと同様に利確幅も直近1年半の値動きを参考に設定されています。
この設定のままだと時間経過とともに市場の流れが変わった時には、注文や決済がされにくくなっていく可能性があります。
自動売買なので頻繁にチャートを確認する必要はありませんが、ほったらかしにはせずに定期的に注文や決済履歴、対象ETFのチャートの確認などを行い適宜相場に合わせて修正することをお勧めします。
ショートが使える銘柄が限られている
トライオートETFでは日本上場ETFや米国上場ETFなど29銘柄の取り扱い銘柄があります。
ただ、ロジック「ショート」は現時点では下記の7銘柄しか設定がありません。
銘柄名 | Ticker | 概要 |
ナスダック100トリプル | TQQQ | ナスダック100指数の日々の値動きの3倍を目指す値動き |
ナスダック100 | QQQ | ナスダック100指数と連動 |
S&P500ダブル | SSO | S&P500指数の日々の値動きの2倍を目指す値動き |
テクノロジー株 | XLK | S&P500のテクノロジー、通信セクターに連動 |
金融株トリプル | FAS | 米国大型株の中で金融セクターに分類される銘柄で構成されるラッセル1000金融サービス株インデックスの日々の値動きの3倍を目指す値動き |
MSCIワールド | ACWI | 先進国および新興国の株式で構成されるMSCI ACWIに連動 |
小型株 | IWM | 米国の小型株で構成されるラッセル2000指数に連動 |
取引したい銘柄がショートに対応しているかは確認しておく必要があります。
ショートの活用方法とは?
ショートのメリット・デメリットを踏まえると下記のような活用方法が考えられます。
ショートの設定をカスタマイズする
トライオートETFで用意されているロジック「ショート」をまずは稼働させ、その後に各注文をカスタマイズする方法です。
特に初期設定ではレンジ幅が広すぎる場合があるので、例えば下記はナスダック100トリプルの設定ですが、12ドルから90.60ドルまで16個の売り注文が設定されています。
もし50ドル以上に値が上がったら下落傾向ではなく上昇傾向になると想定すると、50ドル以上の売り注文は不要なので50ドルを上回っている注文の稼働を停止させます。
注文の設定数は半分となるので、証拠金は半分で済みますし売りの場合も積極的に利益を狙いに行くなら50ドル以下の注文の数量を倍にすることも可能です。
このようにショートのデフォルトの設定を簡単な変更でレンジ幅を狭めたりすることは可能です。
ショートの設定を参考にビルダーで設定する
トライオートETFではビルダーという機能があり、例えば下記のような時にはより細かなカスタマイズを行うことができます。
- 自分の予想にあったレンジ幅を設定したい
- 注文本数を増やしたり減らしたりしたい
- 継続的な下落に備え、売り下がるようなロジックを組みたい
ビルダーでは、ロジックを設定する基準となる価格とレンジ幅を自分で決めることができるので、より自分の予想に沿った注文を置くことができます。
もちろんそのレンジ幅にどれだけの本数の注文を置くかも設定することが可能です。
また、ビルダーでは利確幅に加えて、利確した後に「次にどこで売るか」というカウンター値を設定することも可能で、カウンター値を利確幅より小さくすることで売り下がるロジックを設定することができます。
例えば売り注文で利確幅2ドル、カウンター値を1ドルとすると下記のように79ドルで保有していたポジションが77ドルで決済されると、次の新規注文は79ドルではなく78ドルで新規注文が出され、当初の79ドルより下がった価格での注文となります。
このように決済されるたびに当初の注文価格より下の価格で新規注文がされるので、売り下がるロジックとなります。
まとめ
トライオートETFのロジック「ショート」はその名の通り、相場が下がる局面で利益を狙う売り注文のロジックで、下記のようなメリット・デメリットが挙げられます。
ショートのメリット
- 相場が下落時にも利益を狙える
- 両建てする場合は資金効率が向上する
- 買いのリスクヘッジ的に利用できる
- 金利調整額を日々得ることができる
ショートのデメリット
- 初期設定ではレンジ幅が広すぎる場合がある
- 定期的に見直しが必要
- ショートが使える銘柄が限られている
トライオートETFの投資対象となる銘柄は特にS&P500やナスダック100といった右肩上がりに成長してきたインデックスと連動するので基本的には買いが推奨ですが、必ずしも右肩上がりではなく上がったり下がったりを繰り返しながら上がってきています。
そのため一時的には大きく下落をする場面もあり、そのような場面で利益を狙えるロジックが「ショート」で特にすでに買いのロジックを運用中であれば追加資金は必要なくリスクヘッジ的にも活用できます。
ただ、既に用意されている「ショート」では銘柄によってはレンジ幅が広かったりするので、デフォルト設定から一部の注文を止めたりするカスタマイズをしたり、ビルダーを使ってより細かなカスタマイズをして活用する方がおすすめです。
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