iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)は、米国の投資適格の社債に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
社債への投資ということで安定的に分配金がもらえるETFとなっていますが、どんな会社へ投資をし、どのくらいの分配金がもらえるのか確認してみました。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)の特徴
投資対象
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETFは、「Markit iBoxx米ドル建てリキッド 投資適格指数」をベンチマークとし、米国の投資適格社債約2,500銘柄に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
投資適格社債は格付けが高い債券となるので、債務不履行(デフォルト)となるような可能性は低く、ハイイールド社債と比べるとリスクが低く安全ですが、利回りはやや低くなります。
※下記はiシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)2021年12月時点の情報です。
上位保有発行体
組入上位10銘柄
業種
残存年数
信用格付
ポートフォリオの特性
実効デュレーション | 9.69年 |
加重平均クーポン | 3.60% |
加重平均残存期間(年) | 13.82年 |
ベータ値※ | 0.13 |
※ベータ値はファンドと市場(S&P500)の値動きの連動性を示すリスク指標
ベータ値が0.13ということなので、S&P500が1%上昇すれば当ETFは0.13%上昇し、逆にS&P500が1%下落すれば当ETFは0.13%下落することを意味するので、S&P500と比較すると約1/10の値動きとローリスク・ローリターンな値動きとなっていると言えます。
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、DMM 株なら買いと売りの手数料は無料 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.14% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約4.3兆円で、1日の平均出来高は約1,500万株と流動性も高い状態にあります。
分配金
分配金利回りは2.10%(2019年3月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
貸株金利
SBI証券では保有している米国株式・米国ETFを対象に証券会社に貸し出すことで、貸し出した米国株式や米国ETFに応じた貸株金利を受け取ることができ、メリット・デメリットとしては下記のような点が挙げられます。
米国貸株サービスのメリット
- 貸株金利を得ることができる
- 貸株中でも配当金を受け取ることができる
- 貸株中にいつでも売却可能
米国貸株サービスのデメリット
- 配当金が配当相当額になる可能性がある
- 貸株中に証券会社が倒産したら損失となる可能性がある
- 投資者保護基金の対象とはならない
参考 SBI証券の米国貸株サービスのメリット・デメリットとは?金利はどのくらい?
貸株は、株式売却益・配当金に続く第三の収入源となってくれ株式を保有していればほったらかしていても貸株金利を受け取ることができますが、iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)の貸株金利は0.01%と決して金利は高くありません。
少しでも利益を得たいところですが、配当金が配当相当額となった場合には損益通算や外国税額控除ができなくなるデメリットなどもあるので利用にあたっては慎重に検討してください。
自動積立
SBI証券とマネックス証券では、米国株式米国ETFを自動で積立購入できるサービスを行っています。
毎月金額指定で積立することができるで、ドルコスト平均法にて株式の購入を行うことができ、SBI証券なら株数指定なども指定できるので、より細かな設定をすることができます。
SBI証券の米国株式・ETF定期買付サービス
- 定期的に買付したい銘柄に対して買付日を指定できる
- 「株数指定/金額指定」「円貨決済/外貨決済」の組み合わせが可能
- NISA枠ぎりぎり注文、課税枠シフト注文も選択できる
- 積立の引落は銀行引落サービスの利用が可能
ただし、米国株やETFの配当金の再投資は自動では行われませんが、マネックス証券では、配当金の再投資も自動で行うことができ、配当金額が1株に満たない場合、外国取引口座の資金を自動で充当し、1株の発注を行うようなことも可能です。
配当金を再投資して複利効果を得たいような場合は、配当金は再投資する必要がありますが、マネックス証券なら自動で行われるの手間が省けます。
>> マネックス証券 (公式サイト)
運用実績
ETF(年率) | ベンチマーク(年率) | |
1年 | ー1.19% | ー1.08% |
3年 | +9.22% | +9.35% |
5年 | +5.87% | +5.99% |
10年 | +5.35% | +5.51% |
設定来 | +5.64% | +5.87% |
※iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)2021年12月時点より
※設定日は2002年7月22日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE アーカ)
- ベンチマーク:Markit iBoxx米ドル建てリキッド 投資適格指数
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.14%
- 純資産残高:約4.3兆円
- 分配金利回り:2.10%
- 売買単位:1株(約15,000円)
- 決算:年12回
- 設定日:2002年7月22日
まとめ・評価
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETFは、「Markit iBoxx米ドル建てリキッド 投資適格指数」をベンチマークとし、米国の投資適格社債約2,500銘柄に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
税引前分配金を再投資したものとすると、設定来では年率5.64%となっていますが基準価額のみの推移は下記の様になっています。
リーマンショックやコロナ相場で大きく下落したこともありますが、下落率は20%程度と株式に比べると安定した動きとなっていて、米国株式の代表的な株価指数であるS&P500と比較したのが下記となります。
(引用元:Yahooファイナンス)
青がiシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF、赤がS&P500で設定日である2002年7月22日からのチャートです。
株式と比較すると大きな上昇もなければ大きな下落もなくローリスク・ローリターンな値動きとなっているので、安定的に分配金を得るのに適しています。
また、国内ETFでは「iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債ETF(為替ヘッジあり)」(1496)が上場していて、為替ヘッジありなので為替リスクを抑制した投資適格社債に投資することも可能です。
参考 iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(1496)の評価って?利回りは?
為替ヘッジありの「iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債ETF(為替ヘッジあり)」(1496)は国内ETFなので、売買手数料も低コストで投資できますが、信託報酬が0.28%以内(税抜)とややコストがかかり、分配金は年4回となっている点などの違いがあります。
海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用しましょう。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)へ投資するならSBI証券・マネックス証券がおすすめ!
海外株式、ETFを購入するのにおすすめの証券会社は?
SBI証券
- 為替手数料は住信SBI銀行を利用すれば業界最安
- 米国株・ETFを自動で積立することができる
- 米国株・ETFで貸株サービスを利用できる
もちろん口座開設・維持費は無料です。
>> SBI証券 (公式サイト)
参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
マネックス証券
- 米国株・ETFを自動で積立することができる
- 米国株・ETFの配当金や分配金を自動で再投資することが可能
- 買付時為替手数料は無料
もちろん口座開設・維持費は無料です。
>> マネックス証券 (公式サイト)
DMM 株
- 売買手数料は買いも売りも無料
ただ分配金受取時の為替手数料が高かったり、分配金や売却時には自動で日本円に交換されてしまうので、再投資する際に再度為替手数料が必要なので、他社より条件的に不利となる可能性があります。もちろん口座開設・維持費は無料です。
>> DMM株(公式サイト)
海外ETF、海外株式で失敗しない証券会社選び!
海外ETFや海外株式を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?
米国株・ETFへの投資で円高が気になるなら!
米国株・ETFでは円高になると株価に関係なくリターンが減ってしまいますが、FXをうまく使えば為替リスクを軽減させることができますので下記を参考にしてみてください。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)は自動売買も可能!
ETFの自動売買が可能なトライオートETFでは、iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)の自動売買を行うことが可能です。
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