FXのpips(ピップス・ピプス)とは、FXの取引において使用される単位のことで、よく「何pipsの利益が出た」とか「何pipsで損切りしてる」などとと使われています。
スプレッドの表記などにも「pips」が使われていたり日本円が絡む通貨ペアだと「銭」が使われいていたりしますが、そもそもpips(ピップス)と言う単位はどういうもので、1pipsはいくらとなるのか簡単に計算するにはどうするのか確認してみました。
FXのpips(ピップス)とは?
FXのpipsは、ピップスとかピプスと呼ばれているFX取引において使用される単位のことで、「Percentage in point」もしくは「price interest point」(pip)の複数形のことです。
日本円を除く主要通貨ペアでは1pipsは小数点第4位のことを表し、日本円に関しては小数点第2位のことを表します。
pipは最小通貨単位の1%を意味していることから日本円の最小の単位である1円の1%である0.01円=1銭=1pipsとなり、米ドルは最小単位である1セントの1%である0.01セント=0.0001ドル=1pipsとなっています。
また、日本円だけなぜ小数点第2位なのかというと、他の主要通貨ペアに比べて円の価値が100分の1に近いためとも言われています。
実際に為替レートは、円が絡む通貨ペアである米ドル円(USD/JPY)や米ドルが絡む通貨ペアであるユーロドル(EUR/USD)は下記のように表示されます。(外為オンラインの場合)
【米ドル円の場合】
【ユーロドルの場合】
上記の場合、米ドル円の売りは「110.38」で買いは「110.39」となりその差である「0.01」が1pipsとなり、買いと売りの差はFXではスプレッドと呼ばれ実質的な取引コストとなります。
ユーロドルは、売りは「1.1413」で買いは「1.1414」となりその差である「0.0001」が1pipsとなります。
ただ、他のFX会社では下記のように表示される為替レートは、円が絡む通貨ペアでは小数点第3位まで、米ドルが絡む通貨ペアでは小数点第5位まで表示されています。(GMOクリック証券の場合)
【米ドル円の場合】
【ユーロドルの場合】
表示されている小数点以下の数値が異なっていても1pipsは変わらず、米ドル円の売りは「110.295」で買いは「110.298」となり小数点第2位である「0.01」が1pipsなので、買いと売りの差である「0.003」は0.3pipsとなります。
もちろんユーロドルの場合でも、売りは「1.14200」で買いは「1.14204」となり小数点第4位である「0.0001」が1pipsなので、買いと売りの差である「0.00004」は0.4pipsとなります。
結局為替レートが小数点第何位まで表示されていても、1pipsは下記のようになります。
- 円が絡む通貨ペア(米ドル円や豪ドル円など):小数点第2位が1pips
- 米ドルなどが絡む通貨ペア(ユーロドルや豪ドル米ドルなど):小数点第4位が1pips
1pipっていくらなの?
1pipsはFXで使われる単位だと言うことはわかりましたが、結局1pipsはいくらとなるのかはどの通貨ペアを何通貨トレードしたかによって異なってきます。
円が絡む通貨ペア(米ドル円など)の場合
円が絡む通貨ペアは、例えば米ドル円なら「USD/JPY」と表記されますが、右側に日本円がある通貨ペアで、米ドル円以外にはユーロ円(EUR/JPY)、英ポンド円(GBP/JPY)などがあります。
例えば米ドル円をトレードして1pipsの利益が出た場合、取引数量によっていくらになるかは異なります。
【1通貨のトレードの場合】
【1,000通貨のトレードの場合】
【10,000通貨のトレードの場合】
米ドル円以外でも、ユーロ円や英ポンド円なども同様に
「取引数量 × 0.01円」
が1pipsとなるので計算しやすく、「1pips=1銭」と表記されることもよくあります。
米ドルが絡む通貨ペア(ユーロドルなど)の場合
米ドルが絡む通貨ペアは、例えばユーロドルなら「EUR/USD」と表記されますが、右側に米ドルがある通貨ペアで、ユーロドル以外には英ポンドドル(GBP/USD)、豪ドル米ドル(AUD/USD)などがあります。
例えばユーロドルをトレードして1pipsの利益が出た場合は、取引数量だけでなく米ドル円の為替レートによっていくらになるかが異なり、1米ドルが130円とした場合は下記のようになります。
【1通貨のトレードの場合】
【1,000通貨のトレードの場合】
【10,000通貨のトレードの場合】
1pipsがわかれば利益や損失は簡単に算出可能
1pipsがいくらかわかれば利益や損失は簡単に算出可能で、下記のように算出することができます。
1pipsの価格は、日本円が絡む場合は「1pips=1銭」となりますが、米ドルが絡む場合は「1pips=0.0001ドル」となり、そのときの米ドル円の価格を乗算すれば日本円で算出できます。
また、日本円が絡む通貨ペアの利益と取引数量の関係は表にすると下記のようになります。
取引数量 | 利益 | |||
1pips | 10pips | 50pips | 100pips | |
10万通貨 | 1,000円 | 10,000円 | 50,000円 | 100,000円 |
1万通貨 | 100円 | 1,000円 | 5,000円 | 10,000円 |
1,000通貨 | 10円 | 100円 | 500円 | 1,000円 |
1通貨 | 0.01円 | 0.1円 | 0.5円 | 1円 |
多くのFX会社では1,000通貨もしくは10,000通貨からの取引となりますが、SBI FXトレードは1通貨から取引することができます。
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なぜpipsという単位を使うのか?
異なる通貨ペアでも比較がしやすくなる
米ドル円やユーロ円のように円が絡んでいる通貨ペアは、為替レートが1円動いたとか50銭動いたとかイメージはしやすいと思いますが、ユーロドルが0.005ドル動いたとか言われてもいまいちイメージしづらいかと思います。
FXはもちろん日本円が絡む通貨ペアだけでなく、米ドルやユーロ、英ポンドなど様々な通貨の組み合わせをトレードすることができるので、日本円が絡まない通貨ペアも数多くあり、それらを共通の単位で表現できるのがpipsになります。
例えば、米ドル円が100円から100.5円に値が動けば、差額は0.5円=50銭ですが、ユーロドルだと、1.1400から1.1450に値が動けば、差額は0.005ドル=0.5セントとなるのですが、どちらも50pips値が動いたと表現することができます。
このように日本円が絡まない通貨ペアでも同じpipsという単位を使えば、どのくらい値が動いたかなど比較することが容易になります。
トレードの分析がしやすくなる
FXのトレードをしていると、自分のトレードで何円の利益が獲得できたのか気になるところですが、FXではいくら儲けたかではなく獲得した値幅(獲得pips)で管理・分析した方が成果が分かりやすいです。
今月は利益が10万円だったといっても、100,000通貨で取引していれば10pipsと獲得した値幅は小さく、偶然でも小さな値幅であれば利益を出すことは可能ですが、1,000通貨で取引している場合だと1,000pipsの値幅を獲得したことになり、トレードとしての難易度は格段に上がります。
取引数量を大きくすれば利益額も大きくなるのですが、獲得pipsは小さくなりトレードとしての難易度は低くなるので、獲得pipsで分析をした方がトレードの実力を分析しやすいです。
また、日本円が絡む通貨ペア以外に複数の通貨ペアをトレードした結果を獲得pipsで分析することによって、自分の得意な通貨ペアや不得意な通貨ペアなどが浮き彫りになることもあるので、、共通の単位であるpipsで比較分析することは意味があります。
まとめ
FXのpipsは、ピップスとかピプスと呼ばれているFX取引において使用される単位のことで、為替レートが小数点第何位まで表示されていても、1pipsは下記のようになります。
- 円が絡む通貨ペア(米ドル円や豪ドル円など):小数点第2位が1pips
- 米ドルなどが絡む通貨ペア(ユーロドルや豪ドル米ドルなど):小数点第4位が1pips
1pipsがいくらかはどの通貨ペアを何通貨トレードしたかによって異なり、例えば10,000通貨をトレードした場合には下記のようになります。
1pipsはいくらか
- 円が絡む通貨ペア(米ドル円や豪ドル円など):100円
- 米ドルなどが絡む通貨ペア(ユーロドルや豪ドル米ドルなど):130円
※1米ドル=130円とした場合
特に円が絡む通貨ペアの場合は「1pips=1銭」となるので、取引数量を乗算すれば簡単に1pipsいくらか算出できます。
1pipsがいくらかわかれば利益や損失は簡単に算出可能で、下記のように算出することができます。
pipsはFXでどの通貨ペアでも使用できる共通の単位で、FXのトレードにおいて日本円換算での利益額も重要ですが、何pips獲得(損失)したかを管理・分析し、複数の通貨ペアのトレード結果の比較分析にpipsを利用すれば自分の得意な通貨ペアや不得意な通貨ペアがわかることもあるので、pipsで損益を考えるようにしてみてください。
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参考 積立FXについては下記も参考にしてみてください。
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