バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は、新興国市場の大型株・中型株・小型株に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスへの連動を目指すETFですが、過去はどの程度の利回りとなっていたのか内容について確認してみました。
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)の特徴
投資対象
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は、「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」の動きに連動する投資成果を目指す海外ETFです。
FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスは、新興国23ヵ国の大型・中型・小型株式およそ4,000銘柄で構成されるインデックスで、中国へ外国人の投資は規制がされていますが、その規制が緩和され投資枠が拡大すると中国A株のウェイトも上昇するといった特徴があります。
※下記はバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)2019年3末月時点の情報です。
市場別構成比率
セクター別構成比率
保有上位10銘柄
ポートフォリオの特性
保有銘柄数 | 4,726 |
株価純資産倍率(PBR) | 1.8 |
株価収益率(PER) | 13.4 |
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なる |
総経費率※ | 0.12% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約7.1兆円(2019年3月)で、月間出来高は約32,000万株と流動性も非常に高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは2.59%(2019年5月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | ベンチマーク | |
1年 | ー2.89% | ー3.52% |
3年 | +10.32% | +10.10% |
5年 | +3.91% | +3.89% |
10年 | +7.24% | +7.28% |
設定来 | +6.44% | ー |
※バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)2019年4月末時点より
※設定日は2005年3月4日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
※インデックスは下記のように変更されてきていて、その合成インデックスとなります
過去のチャート
(引用元:モーニングスター)
緑がバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)、オレンジがS&P500の2005年3月4日からののチャートです。
米国の代表的な指数であるS&P500と比較してみると、2008年のリーマンショックからの立ち直りは早かったのですが、その後は横ばい傾向が続いていてあまり成長しておらず、好調な米国株式の指数であるS&P500に抜かれてしまっています。
参考 S&P500に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は特に中国の比率が高めなので、今後も中国経済に左右されそうです。
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE Arca)
- ベンチマーク:FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.12%
- 純資産残高:約7.1兆円
- 分配金利回り:2.59%
- 売買単位:1株(約4,500円)
- 決算:年4回
- 設定日:2005年3月4日
評価・まとめ
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)は、「FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス」をベンチマークとし、新興国市場の大型株・中型株・小型株に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
新興国株式市場へ0.12%と低コストで投資できるETFで、投資信託では「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」が約0.25%程度のコストで実質「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」に投資することができます。
「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」のほうがコストは高いですが、100円から投資可能で自動積立にも対応しているといったメリットがあります。
ただ、分配金は米国での課税(10%)と国内での課税(20.315%)の二重課税となっているので外国税額控除を「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」なら受けられますが、「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」では控除は受けられないといったデメリットがあります。
比較すると下記のような違いがあります。
VWO | 楽天・新興国株式インデックス・ファンド | |
最低投資金額 | 約4,500円 (2019年5月時点) | 100円 |
自動積立 | 〇(SBI証券のみ) | 〇 |
手数料 | 売買手数料+為替手数料 | なし |
通貨 | ドル建て | 円建て |
保有時のコスト | 0.12% | 0.2496%+その他費用 |
分配金再投資 | × | (分配金がでなければ) ファンド内で自動で再投資 |
外国税額控除の適用 | 〇 | × |
ある程度の資金で一括購入し外国税額控除の申請などの手間を惜しまないなら保有時のコストが低コストな「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」が長期で見ればトータルリターンはよくなります。
ただ、多少のコストがかかっても手間なく低額から自動積立してほったらかし投資をするなら「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」の方が手間がかかりません。
また、海外ETFは売買手数料や為替手数料といったコストがかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
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⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
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