【EMB】iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETFの評価ってどう？

iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）は、30超の新興国のドル建て国債等に分散投資ができる海外ETFです。

J.P.モルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックスへの連動を目指すETFですが、どのような内容のETFなのか確認してみました。

iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）の特徴

投資対象

iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）は、「J.P.モルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス」の動きに連動する投資成果を目指す海外ETFです。

「J.P.モルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス」は、30超の新興国が発行する米ドル建て国債等で構成されるインデックスです。

※下記はiシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）の2019年9・10月末時点の情報です。

上位保有発行体

組入上位10銘柄

※保有銘柄数：475銘柄

信用格付け

残存期間別投資内訳

ポートフォリオの特性

※ベータ値はファンドと市場（S&P500）の値動きの連動性を示すリスク指標

ベータ値が0.19ということなので、S&P500が1%上昇すれば当ETFは0.19%上昇し、逆にS&P500が1%下落すれば当ETFは0.19%下落することを意味します。

コスト

純資産残高・出来高

純資産残高は約1兆5,600億円で、月間出来高は約8,600万株と流動性も高い状態にあります。

配当・分配金

分配金利回りは5.02%（2019年11月）で直近の分配金は下記のとおりです。

ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託（非上場）でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。

ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。

参考 ETFとJDRの違いって？複雑な分配金に対する税金をまとめてみました！

運用実績・利回り

※iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF（TLT）2019年9月末時点より
※設定日は2002年7月22日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用（管理報酬およびその他の経費）は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません

過去のチャート

「iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）」は高い分配金利回りが魅力ですが、同じく高い分配金利回りで人気の高いハイイールド債に投資する「iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF（HYG）」と分配金を再投資（税引き前）した場合のトータルリターンの比較は下記となります。

参考 iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)の評価って？利回りは？

（引用元：ETFreplay.com）

緑がiシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）、青がiBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF（HYG）の2007年4月4日からのトータルリターンのチャートです。(設定日が若いHYGに合わせるため）

対象期間では「iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）」の方がトータルリターンはよく、ボラティリティ（価格変動）も低いので、EMBの方がローリスク・ハイリターンな動きとなっていたようです。

また、対象期間の基準価額だけの動きは下記のようになっていて、2013年と2017年に両方のETFともに下落をしていますが、2013年は「iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）」の方が、2015～6年には「iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF（HYG）」の方が下落率は高くなっています。

両方とも高い分配金利回りが魅力のETFですが、両方のETFに分散投資をすることによって相場状況によっては下落率を抑制することも可能そうです。

当ETFの情報

• 分類：海外ETF（上場市場：ナスダック）
• ベンチマーク：J.P.モルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス
• 売買手数料：各証券会社により異なる
• 総経費率：0.39%
• 純資産残高：約1兆5,600億円
• 分配金利回り：5.02%
• 売買単位：1株（約12,000円（2019年11月））
• 決算：年12回
• 設定日：2002年7月22日

評価・まとめ

iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）は、「J.P.モルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・コア・インデックス」の動きに連動する投資成果を目指し、30超の新興国が発行する米ドル建て国債等に分散投資ができる海外ETFです。

iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）は分配金利回りが高く、同じく高い分配金利回りで人気の高いハイイールド債に投資する「iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF（HYG）」よりもトータルリターンはよく、ボラティリティ（価格変動）も低いので、EMBの方がローリスク・ハイリターンな動きとなっていたようです。

参考 iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)の評価って？利回りは？

ただ、過去には「iシェアーズ JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ETF（EMB）」の方が下落率が高かったり、「iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF（HYG）」の方が下落率が高かったりしていたので、両方に投資することにより下落率を抑制させる効果も期待できそうです。

また、ベンチマークは異なりますが、米ドル建ての新興市場債券に分散投資ができ経費率が0.3%と低コストな「バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETF（VWOB）」というのもあるので、こちらも検討してみてください。

参考 【VWOB】バンガード・米ドル建て新興国政府債券ETFの評価ってどう？過去の利回りは？

海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付時の手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので検討してみてください。

参考 海外ETFが身近になった？NISA口座で手数料などがお得に！

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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい？海外ETFも対象！
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは？NISAを有効に活用するには？

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