カナダは、米国の隣国の国でG7(主要先進7ヵ国)の一員として世界でも政治的にも経済的にも安定した国と言われています。
世界第二位の広大な国土を有し、世界有数の資源国としての魅力も持ち合わせているカナダの通貨であるカナダドルへの特徴ついて確認してみました。
カナダってどんな国?
基本情報
国名 | カナダ |
人口 | 約3,666万人(世界38位) |
面積 | 約998.5万km2(ロシアに次ぐ世界第2位、日本の約27倍) |
首都 | オタワ |
GDP | 1,652.41(10億USドル)(世界10位) |
国債格付け | ムーディーズ:Aaa S&P:AAA フィッチ:AA+ |
経済成長率 | 4.5%(2021年) |
政策金利 | 4.5% |
主要産業 | 金融・保険・不動産などのサービス業、製造業、建設業、工業、農林業 |
人口の推移
1980~2028年の日本とカナダの人口の推移です。(将来の推移はIMFによる推計)
(引用:世界経済のネタ帳)
日本がやや減少傾向となっている中、カナダの人口は増加傾向となっていて今後も増加が予想されていて、特にG7での伸び率は一番高かったようですが、移民の受け入れが押し上げ要因となっているようです。
参考 ロイター「カナダ人口、16─21年に5.2%増 移民が押し上げ=国勢調査」
カナダも近い将来は出生率は低迷し、先進国にみられる少子高齢化が進むと予測されていますが、メリット・デメリットありますが一つの対策である移民を受け入れることによって今後の人口の増加が予測されています。
失業率の推移
1980~2028年の日本とカナダの失業率の推移です。(将来の推移はIMFによる推計)
(引用:世界経済のネタ帳)
失業率は日本よりもカナダの方が高い状態で、今後は現状の状態が推移することが想定されています。
名目GDP(USドル)の推移
1980~2023年の日本とカナダの名目GDP(USドル)の推移です。(将来の推移はIMFによる推計)
(引用元:世界経済のネタ帳)
1980年代以降、日本の方が大きくGDPを伸ばし差をつけましたが、カナダも右肩上がりで成長していて、将来は日本よりも高い経済成長率が予想されています。
カナダドル(CAD)の特徴とは?
世界有数の資源国通貨
カナダはロシアに次ぐ世界第2位の広大な国土を持ち、エネルギーおよび天然資源が多く埋蔵されていることで知られています。
特に石油の埋蔵量は世界第3位(オイルサンドの埋蔵量含む)で、全世界の約10%がカナダに埋蔵されていることになります。
国名 | 埋蔵量(億バレル) |
ベネズエラ | 3,038 |
サウジアラビア | 2,975 |
カナダ | 1,681 |
イラン | 1,578 |
イラク | 1,450 |
※BP Statistical Review of World Energy 2020
そのため、カナダドルは原油価格と連動しやすい傾向があり、原油価格が上がればカナダドルも上がりやすく、原油価格が下がればカナダドルも下がりやすい傾向があります。
ただ、カナダの主力産業は小売業やサービス業である三次産業がGDPの7割を占めていることもあり、資源価格の影響は比較的受けにくくなってます。
政策金利は上昇傾向
カナダでは2017年7月から利上げを開始し、緩やかながら政策金利が上昇していましたが、インフレ抑制のためコロナウィルスの影響で大きく引き下げられました。
ただその後はエネルギー価格の高騰などによるインフレ抑制のために再度政策金利を引き上げ始め、2023年4月時点では4.5%まで引き上げられています。
それでもインフレ目標を2%、目標レンジを1~3%に設定していますが、インフレ率が下降傾向ということもあり一旦利上げサイクルの停止が決定されました。
※引用:TRADING ECONOMICS
ただ、インフレ率が目標の2%より高い状態が続いていて、カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁はインフレ率が2%を超えて定着する兆しが見えたらさらに金利を上げる準備があると言ってるので、さらなる金利上昇もあり得るかもしれません。
隣国の米国の影響を受けやすい
カナダは地理的に米国と隣接しているため、経済的にもつながりが強く、1994年の北アメリカ自由貿易協定 (NAFTA) 締結以降より密接な関係となっています。
輸出の7割以上、輸入の5割が米国が占めるなど最大の貿易相手国となっているため、米国の経済動向に影響を受けやすいという特徴があります。
カナダドル円の過去のチャート
※引用:楽天証券
過去10年間の月足のチャートを見ると、75円から110円あたりを推移していてレンジ相場になりやすい傾向となっていましたが、過去10年で最も高い水準にまで円安が進んでいます。
下記は直近1年のチャートですが、直近ではやや円高傾向となりいったんレンジ相場となっています。
※引用:楽天証券
カナダドルに投資するなら?
カナダドル円のスワップポイント狙いの投資
カナダは政策金利が休場していて、低金利政策を続ける日本円との政策金利差は大きく広がってるので、FXでカナダドル円の買いポジションを保有することによって、外貨預金の金利のように日々スワップポイントを得ることができます。
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
例えば、カナダドル円101.2円、初期投資資金101.2万円、スワップ金利1日125円とすると下記のような感じになります。
取引数量 | 必要証拠金 (4%) | 年間スワップ | 年間利回り | ロスカット (証拠金維持率100%) |
1万(レバレッジ1倍) | 40,480円 | 45,625円 | 4.51% | 4円 |
2万(レバレッジ2倍) | 80,960円 | 91,250円 | 9.02% | 54.6円 |
3万(レバレッジ3倍) | 121,440円 | 136,875円 | 13.53% | 71.5円 |
5万(レバレッジ5倍) | 202,400円 | 228,125円 | 22.54% | 85円 |
10万(レバレッジ10倍) | 404,800円 | 456,250円 | 45.08% | 95.1円 |
※スワップポイントは2023年5月調査時点で最も高いスワップ金利となっているGMOクリック証券の値を参考に算出
※参考:カナダドル円の史上最安値は1995年の時で約58円です。
レバレッジ1倍でも4.5%、レバレッジ2倍なら9%程度の利回りとスワップポイントだけでも利益を得ることができます。
参考 FXの強制ロスカットとは?計算方法や証拠金維持率・レバレッジとの関係は?
参考 FXのレバレッジとは?レバレッジ1倍でも借金することはある?
上記は初期投資資金を101.2万円としてますが、取引数量1万でレバレッジ2倍なら初期投資資金は101.2万円÷2=50.6万円からと初期投資金額を抑えることができ、さらに1,000通貨取引ができるFX会社であれば、レバレッジ2倍なら5.1万円程度から投資を始めることができます。
カナダドルの為替差益狙いの投資
カナダドルは、格付け大手2社が最上級の格付けをつけていて、世界的なインフレとなる前はインフレ率も低く経済が緩やかながらも安定的に成長しているため優等生通貨と言われています。
また、カナダドル円は、流動性が低いために米ドル円と比較すると若干大きく値が動くときもありますが、比較的素直な値動きをすることが多いので、テクニカル分析がし易い通貨ペアとも言われています。
ただ、デイトレードやスキャルピングのような短期売買が目的の場合には、値動きが大きくないので利益を上げにくく、米ドル円と比較するとスプレッドも高めなので短期売買にはあまり向いてない通貨ペアです。
参考 FX初心者向けのおすすめ通貨ペアって?トレードスタイル別の選び方とは?
カナダドルのリピート系自動売買
FXではいろいろな自動売買がありますが、例えばカナダドル円で考えた場合、比較的レンジ相場が続く傾向にありリピート系自動売買に向いた通貨ペアと言えます。
リピート系自動売買では、相場の高値と安値を狙うのではなく為替レートの上げと下げの繰り返しによる「総推移」を、自動売買で利益をこつこつ積み重ねる取引手法となります。
そのため、このようなリピート系自動売買に向いている通貨ペアは下記のような通貨ペアとなります。
- 長期でレンジ相場を形成している
- 総推移が大きい
- 高低差が小さい
- スワップポイントが高く、スプレッドが低い
高低差が小さければ、仕掛ける自動売買の数を少なくできるので投資資金を抑えることができ、小さなレンジ幅で為替レートが推移しているので、少ない資金から始めることができ、リピート回数が増えるので利益を得る機会が増えるということになります。
リピート系自動売買で元祖ともいえるトラリピでは、ログイン後の情報とはなりますが各通貨ペアの総推移や高低差を公開しています。
高低差や総推移と、100pipsの値幅内でどの程度総推移があったのかがわかる「100pipsあたり総推移」(総推移÷高低差×100)も併せて比較すると下記のようになります。
米ドル円 | カナダドル円 | 豪ドル円 | |
高低差(平均) | 15.4 | 14.6 | 15.9 |
総推移(平均) | 442.3 | 435.3 | 483.6 |
100pipsあたり総推移(平均) | 3499.8 | 3757.5 | 3844.6 |
※2009年から2022年の平均
総推移が高く高低差が低い通貨ペアとは、100pips当たり総推移が高いということなので、豪ドル円がもっともトラリピに向いていますが、100pipsあたり総推移が豪ドル円とほとんど変わらず、高低差がより狭いカナダドル円の方がより少額から始めることができます。
トラリピではカナダドル円は人気がある通貨ペアで、2021年は2位、2020年は1位となっています。
>> マネースクエア(公式サイト)
まとめ
カナダは、米国の隣国の国でG7(主要先進7ヵ国)の一員として世界でも政治的にも経済的にも安定した国と言われていて、世界第二位の広大な国土を有し、世界有数の資源国としても知られています。
そんなカナダの通貨であるカナダドル(CAD)の特徴として下記のような点が挙げられます。
カナダドル(CAD)の特徴
- カナダはG7(主要先進7ヵ国)の一員
- 政治的にも経済的にも安定した優等生通貨
- カナダの政策金利は4.5%
- 良くも悪くも米国の経済動向などに左右されやすい
- 世界有数の資源国通貨のため原油価格に左右されやすい
先進国でありながら資源国通貨としての特性を持つカナダドルは、格付け大手2社が最も高い格付けとなっていて、インフレ率も低く経済が緩やかながらも安定的に成長しているため優等生通貨と言われています。
また、カナダドル円は、流動性が低いために米ドル円と比較すると若干大きく値が動くときもありますが、素直な値動きをすることが多く比較的安心な通貨ペアとして知られています。
そんなカナダドル円ですが、値動きがあまり大きくないので利益を上げにくく、米ドル円と比較するとどのFX会社もスプレッドが広めなので短期売買にはあまり向いてない通貨ペアですが、値動きの値幅が狭い中で値動きがある通貨ペアなのでリピート系自動売買に向いています。
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政策金利が上昇傾向となり、今後もインフレ抑制のために政策金利が引き上げられることが想定されているので、FXのスワップポイントも多くもらえることが期待できます。
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※ファイナンス・マグネイト社調べ(2021年1月~2021年12月)
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