投資信託(非上場)で根強い人気がある毎月分配型ですが、国内ETFにも毎月分配型のETFがあり、それが上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)です。
ETFの分配金は投資信託(非上場)と異なりすべて健全な分配金となるため、まさに不労所得となりますが、どんな内容のETFなのか内容を確認してみました。
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)の特徴
投資対象
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は、「FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし、円ベース)」の動きに連動する投資成果を目指す国内ETFです。
FTSE世界国債インデックスは、日本を除く世界主要国の債券市場の動向を表す外国債券のインデックスで、先進国だけでなく新興国も一部含まれています。
組み入れられる債券の最低格付としては、S&Pの「Aー」格、かつムーディーズの「A3」格と投資適格級の債券のみとなっていて、除外基準はS&Pの「BBBー」格未満、かつムーディーズの「Baa3」格未満と投資不適格級(ジャンク級)となった時となっています。
※上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)「月報(2020年7月)」からの情報です。
国別アロケーション
組入上位銘柄
利回り等
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なる 参考 おすすめネット証券比較(国内株式・ETF編) ※購入価額は基準価額に100.05%以内の率を乗じた価額 |
信託報酬(税抜)※ | 0.25% |
信託財産留保額 | 0.1% |
※その他費用としてファンドの日々の純資産総額にたいてい年率0.15%を乗じた額や売買委託手数料などのコストが別途かかる
分配金・配当金
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は、決算は毎月行われ下記の様に分配金が出されていて、分配金利回りは2.59%です。
ETFは税法により、発生した利子や配当などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を分配することになっているので、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
平均売買高・マーケットメイカー
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は、平均売買高(直近90日)約300口と流動性が低く、マーケットメイク制度の対象銘柄ではないなので、不利な価格で売買してしまうことがあり得ます。
参考 日本取引所グループ「マーケットメイク制度」
ETFは市場でいつでも売買できるのがメリットですが、買いたい時に買って、売りたい時に売るためには、出来高や売買代金が多い等の流動性が重要になってきますが、上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は取引するのにリスクがありそうです。
運用実績・利回り
分配金込み基準価額 | 対象指数 | |
1ヶ月 | +0.94% | +1.00% |
3ヶ月 | +4.09% | +4.20% |
6ヶ月 | +3.33% | +3.59% |
1年 | +6.70% | +7.22% |
上場来 | +50.18% | +58.24% |
※上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)「月報(2020年7月)」より
※設定日は2009年9月25日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)のベンチマークと同じFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし、円ベース)に連動し、より低コストな投資信託である「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(信託報酬:税抜0.14%) 」と税引き前分配金を再投資した場合のトータルリターンを比較したのが下記となります。
(引用元:モーニングスター)
オレンジが上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)、赤がeMAXIS Slim 先進国債券インデックスの過去3年間のトータルリターンのチャートです。
eMAXIS Slim 先進国債券インデックスは分配金を出していないファンドですが、eMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方がトータルリターンは上回っていて、毎年0.2%程度eMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方がリターンが良くなっています。
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は、実際には分配金が出されると課税されるため、よりリターンが悪くなるので長期で投資するならeMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方がリターンは期待できます。
当ETFの情報
- 分類:国内ETF
- ベンチマーク:FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし、円ベース)
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 信託報酬(税抜):0.25%
- 純資産残高:約130億円
- 分配金利回り:2.59%
- 売買単位:10口(約521,000円(2020年8月))
- 平均売買高(直近90日):300口
- 決算:毎月10日
- 上場日:2009年9月30日(設定日:2009年9月25日)
評価・まとめ
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)は、「FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし、円ベース)」の動きに連動する投資成果を目指すので、日本を除く世界主要国の外国債券に分散投資ができる国内ETFです。
毎月分配金が出るETFなので、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当ではないので安心して受けることができます。
ただ、同じベンチマークでより低コストなeMAXIS Slim 先進国債券インデックスと比較してみると、毎年0.2%程度eMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方がリターンが良くなっているので、長期で投資するならeMAXIS Slim 先進国債券インデックスがおすすめです。
上場インデックスファンド海外債券(FTSE WGBI)毎月分配型(1677)のように毎月分配金が必要なら、SBI証券や楽天証券で利用できる投資信託の定期売却サービスを利用すれば、分配金が出ないファンドも毎月分配金相当額を得られることもできるので、こちらも検討してみてください。
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