FXの取引コストは、多くの会社で取引手数料が無料となっているので実質的な取引コストはスプレッドとなり、FX会社によってスプレッドが異なるので低コストで取引するならスプレッドが狭い方がより低コストでトレードができます。
ただ、スプレッドだけでなく他にも気をつけたいポイントもあるので、スプレッドを比較しつつどのFX会社がより低コストでトレードができるのか確認してみました。
FXのスプレッドとは?
FXのスプレッドは買値と売値の差のことで、多くのFX会社では口座開設・維持費用は無料で取引手数料も無料となっているので、FXでトレードするときの実質的なコストがスプレッドとなります。
上記はGMOクリック証券の画面ですが、真ん中にある「0.3」がスプレッドのことを表していて、「bid」と「ask」の差である0.003円(0.3銭)がスプレッドということになります。
スプレッドが狭いFX会社が低コストなFX会社?
スプレッドが小さい(狭い)方がFXでトレードする際にはより低コストで取引することができ、一部のFX会社ではスプレッドは原則固定となっています。
低コストなFX会社で取引する方が有利ですが、原則固定となっていてもスプレッドは時間帯や相場状況によっては広がることもあります。
そのため、単純にスプレッドが狭いFX会社を選ぶのではなく、スプレッド配信率も注目すればより安定的に低コストで取引ができます。
スプレッド配信率とは?
スプレッド配信率は原則固定のスプレッドが配信された割合のことで、100%に近いほど原則固定のスプレッドが配信されていて、スプレッドが広がる時間帯が少ないことを意味するので、低コストで取引できる時間帯が長いFX会社であると言えます。
スプレッド配信率を公開しているFX会社によっては、スプレッドが広がりやすい早朝の時間帯を除いたスプレッド配信率を公開していますが、早朝の時間帯に取引しないのであればそのようなFX会社も検討してみてください。
短期売買なら約定力は高い方が有利
FXでトレードツール等で表示されている為替レートで注文をして、その注文が成立することを約定と言いますが、約定力が低いと狙った為替レートとは異なる値で約定してしまうことがあります。
中長期での取引スタイルであるスイングトレードやスワップポイント狙いであれば、多少の差異は許容できますが、スキャルピングのような短期売買を行う場合は、小さな差益を狙った取引となるので約定力が高いほど有利に取引することができます。
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
参考 FX初心者向けのおすすめ通貨ペアって?トレードスタイル別の選び方とは?
短期売買がメインの取引スタイルの場合は、スプレッドが狭く配信率が高いFX会社を選ぶことも重要ですが、約定力もFX会社を選ぶポイントとして検討してみてください。
参考 FXの約定力が高くスリッページが発生しにくいFX会社はどこ?
約定力が高く、スキャルピングOKなFX会社については下記も参考にしてみてください。
参考 FXでスキャルピングOKのおすすめ口座ってどこ?スプレッドが狭いだけでいい?
FX会社のスプレッドを比較
スプレッドはFX会社や通貨ペアによって異なりますが、主なFX会社の主要通貨ペアのスプレッドは下記の様になっています。
FX会社 | 米ドル円 | ユーロ円 | 英ポンド円 | 豪ドル円 | NZドル円 |
SBIFXトレード ※1 | 0.18銭 | 0.48銭 | 0.88銭 | 0.58銭 | 1.18銭 |
みんなのFX ※2 | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 0.6銭 | 1.0銭 |
LIGHT FX ※2 | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.0銭 |
ヒロセ通商【LION FX】 | 0.2~1.4銭 | 0.4~1.6銭 | 0.9~2.3銭 | 0.6銭 | 0.8銭 |
GMOクリック証券【FXネオ】 | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.2銭 |
外貨ex byGMO | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.2銭 |
DMM FX ※5 | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 0.8銭 |
セントラル短資FX ※6 | 0.2銭 | ー | ー | 0.4銭 | ー |
FXプライムbyGMO | 0.1銭 | 0.8銭 | 1.1銭 | 0.9銭 | 1.6銭 |
FX会社 | 南アフリカ ランド円 | トルコ リラ円 | メキシコ ペソ円 | カナダ ドル円 | ユーロ米ドル |
SBIFXトレード | 0.88銭 | 1.58銭 | 0.2銭 | 1.38銭 | 0.38pips |
みんなのFX | 0.9銭 | 1.6銭 | 0.3銭 | ー | 0.3pips |
LIGHT FX | ー | ー | ー | ー | 0.3pips |
ヒロセ通商【LION FX】 | 0.8銭 | 1.6銭 | 0.2銭 | 1.5銭 | 0.3pips |
GMOクリック証券【FXネオ】 | 0.9銭 | 1.7銭 | 0.2銭 | 1.7銭 | 0.4pips |
外貨ex byGMO | 1.3銭 | ー | 0.4銭 | 1.7銭 | 0.4pips |
DMM FX | 1.0銭 | ー | 0.2銭 | 0.7銭 | 0.4pips |
セントラル短資FX | 0.3銭 | ー | 0.1銭 | ー | ー |
FXプライムbyGMO | 0.9銭 | ー | 0.5銭 | 1.7銭 | 0.6pips |
※2023年3月調査時点
※1:SBIFXトレードは100万通貨以下のスプレッド
※2:みんなのFX・LIGHT FXは8:00~29:00まで原則固定(例外あり)
※3:GMOクリック証券は1度の注文上限が100万通貨まで
※4:外貨ex byGMOは8:00~27:00までのスプレッド
※5:DMM FXは原則固定(例外あり)。NZドル円・カナダドル円はキャンペーン中のスプレッド
※6:セントラル短資FXは17:00~24:00まで原則固定(例外あり)
※7:FXプライムbyGMOはは9:00~28:00までのスプレッド。1万通貨未満の場合は別途取引手数料が3銭かかる。また米ドル円は1取引当たり50万通貨超の場合は0.6銭
各社いろいろと条件が付いてるのですが、SBI FXトレード、GMOクリック証券、DMM FXは時間帯によってスプレッドが異なるなど細かな条件なく取引できます。
日本時間の深夜から早朝に取引しないのであれば、みんなのFXがスプレッドが全体的に狭くなっているので、低コストで取引が出来そうです。
FX会社のスプレッド配信率を比較
主なFX会社の主要通貨ペアの原則固定のスプレッド配信率は下記となっています。
FX会社 | 米ドル円 | ユーロ円 | 英ポンド円 | ユーロ米ドル |
GMOクリック証券【FXネオ】 | 97.55% | 97.12% | 97.17% | 97.69% |
DMM FX | 95.41% | 95.52% | 95.52% | 95.61% |
SBIFXトレード (100万通貨以下) | 80.76% | 91.34% | 91.39% | 91.33% |
上記は取引ができる全時間帯での配信率で、日本時間の早朝などスプレッドが広くなりがちな時間帯も含んでいます。
GMOクリック証券、DMM FXといった国内大手2社は安定して狭いスプレッドとなっていて、いつでも低コストで取引できると言えます。
また、下記は特定の時間帯ごとにスプレッドが異なるFX会社の配信率です。
FX会社 | 米ドル円 | ユーロ米ドル | ||
みんなのFX | 8:00~29:00 | その他時間帯 | 8:00~29:00 | その他時間帯 |
0.2銭(99.03%) | 3.9銭(96.36%) | 0.3銭(99.73%) | 3.9銭(98.45%) | |
LIGHT FX | 8:00~29:00 | その他時間帯 | 8:00~29:00 | その他時間帯 |
0.2銭(99.04%) | 3.9銭(96.57%) | 0.3銭(99.73%) | 3.9銭(98.4%) | |
セントラル短資FX | 17:00~24:00 | その他時間帯 | ー | ー |
0.2銭(99.24%) | 0.2~10銭(99.79%) | ー | ー | |
FXプライムbyGMO | 9:00~28:00 | その他時間帯 | 9:00~28:00 | その他時間帯 |
0.1銭(99.30%) | 6銭(99.59%) | 0.6銭(99.82%) | 10銭(99.88%) |
例えばFXプライムbyGMOの米ドル円は9:00~28:00は0.1銭とスプレッドも狭く配信率も高いのでこの時間帯はどこよりも低コストで取引できる可能性は高そうです。
ただ、その他時間帯ではスプレッドはだいぶ広がるので、この時間帯に取引するような場合には例えばみんなのFXやLIGHT FXの方が低コストで取引できる可能性は高いと言えます。
スプレッドが狭く配信率も高いおすすめのFX会社
GMOクリック証券
GMOクリック証券は、全時間帯で狭いスプレッドで配信率も高いので低コストで取引することができます。
1,000通貨にも対応しているので、少額からでも取引することができ、特に先進国通貨のスワップポイントも業界でも高い水準にあります。
>> GMOクリック証券【FXネオ】(公式サイト)[詳細解説]
みんなのFX・LIGHT FX
みんなのFX・LIGHT FXは、8:00~29:00と時間帯は限定されますが、配信率が高くスプレッドも最狭水準となっていて、低コストで取引できます。
LIGHT FXは南アフリカランド円やメキシコペソ円、トルコリラ円などの高金利通貨で原則固定対象外となっていますが、日中であればあまりスプレッドも広がっていないので低コストで取引することができます。
また、スワップポイントも南アフリカランド円やトルコリラ円、メキシコペソ円といった高金利通貨のスワップポイントも高く、NZドル円、カナダドル円などの先進国通貨のスワップポイントも高く、スワップポイントを狙った投資でも活躍してくれそうなFX会社です。
参考 南アフリカランド円のスワップポイント比較ランキング!おすすめのFX会社は?
参考 トルコリラ円のスワップポイント比較ランキング!おすすめのFX会社は?
参考 メキシコペソ円のスワップポイント比較ランキング!スプレッドも比較!
参考 NZドル円のスワップポイントとスプレッドの比較ランキング!おすすめのFX会社は?
参考 カナダドル円のスワップポイント比較ランキング!スプレッドも比較!
LIGHT FXはみんなのFXと同じトレイダーズ証券が運営するFXサービスで、過去にはLIGHT FXの方が高金利通貨のスワップポイントが高かったのですが、今は同一となっています。
そのため、ほぼ同じ条件で取引ができる「LIGHT FX」「みんなのFX」2つの口座を使い分けることで資金管理や収支管理などがしやすくなります。
- 一つを長期取引用、もう一つを短期取引用などトレードスタイル別に分ける
- スワップポイント狙いで通貨ペアごとにLIGHT FXとみんなのFXを分ける
>> LIGHT FX(公式サイト)
参考 LIGHT FX(ライトFX)とみんなのFXの違いって?スプレッドやスワップポイントは異なる?
まとめ
FXの取引コストは、多くの会社で取引手数料が無料となっているので実質的な取引コストはスプレッドとなり、FX会社によってスプレッドが異なるので低コストで取引するならスプレッドが狭い方がより低コストでトレードができます。
ただ、いつでも提示されているスプレッドで取引できるわけではなく、その時の状況により広くなったりするので配信率が高い方がより提示されているスプレッドで取引できる可能性が高くなります。
そのため、単純にスプレッドが狭いFX会社を選ぶのではなく、スプレッドが広がる時間帯が少ないことを意味するスプレッド配信率も注目すればより安定的に低コストで取引ができます。
また、スキャルピングのような短期売買をしたい方は、スキャルピングOKのFX会社や、約定力が高いFX会社の方が余計なコストが発生せず安心して取引ができます。
参考 FXでスキャルピングOKのおすすめ口座ってどこ?スプレッドが狭いだけでいい?
FX取引高が世界第1位※の国内最大手のFX会社であるGMOクリック証券
※ファイナンス・マグネイト社調べ(2021年1月~2021年12月)
全時間帯で狭いスプレッドで配信率も高いので低コストで取引することができます。1,000通貨にも対応し少額からFXを始めることができます。
もちろん口座開設・維持費用は無料です。
>> GMOクリック証券【FXネオ】(公式サイト)[詳細解説]
スプレッドだけでなくスワップポイントが高いみんなのFX・LIGHT FX
みんなのFX・LIGHT FXは、スプレッドが狭く早朝以外はスプレッド配信率も高いです。スワップポイントも高金利通貨を中心に全体的に高いので中長期の取引スタイルなら好条件です。
もちろん口座開設・維持費用は無料です。
>> LIGHT FX(公式サイト)