「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」で2010年から6年連続でトップ10入りするなど、個人投資家に人気が高いファンドが結い2101です。
日本株式を投資対象としたアクティブファンドで鎌倉投信の直販のみですが、つみたてNISAに対応した数少ないアクティブファンドですが、ファンドの内容や過去の成績などはどうなのか確認してみました。
結い2101の特徴
投資対象
結い2101は鎌倉投信が直販する投資信託で、主に国内株式を中心に社会との調和の上に発展する企業の株式に分散投資を行うアクティブファンドです。
「これからの日本に必要とされる企業に資金を投じる」を基本理念とし、日本の良さを実感できるファンドとするため、「人・共生・匠」をテーマに、下記のような企業に投資を行います。
- 「 人 」 :人財を活かせる企業
- 「共生」:循環型社会を創る企業
- 「 匠 」 :日本の匠な技術・企業文化・感動サービスを世界に発信できる企業
投資先企業上位10社の銘柄にも「人」「共生」「匠」というテーマに分類して投資しているのがわかります。
このような運用哲学に共感されている方や、直販で頑張っている投資信託を応援したいということで個人投資家の方に人気があるようです。
また、結い2101では現金比率が高いのが特徴で、3割~4割程度は常に現金として保有していて、この現金は運用されていないため利益をだせてないどころか、信託報酬1%がとられる投資家としてはマイナスのお金です。
この点については月報である「結いだより」第96号に下記のような説明がなされています。
一般的な株式投信は、純資産のほとんどを株式に投資をしているので、現金はほとんど持っていません。このような運用方針は、相場がずっと上昇すればいいのですが、下落局面になると純資産は株価の下落分目減りし、割安な状況下であっても現金がないために追加投資ができない場合があります。 また一般的な株式投信は、受益者から解約を請求された場合、現金払出しのための資産売却をおこないますが、本来ならば売却すべきタイミングでないときに組入れ銘柄を売らなければならないなど、 効率的な運用ができない場合があります。
(引用元:「結いだより」第96号)
割安な状況下で追加投資ができない、解約があった場合に組入銘柄を売却しないといけないという点が理由とのことですが、3割~4割といった比率の妥当性についても説明してほしいところです。
※以下は結い2101「結いだより(2018年04月04日)」第97号より
資産構成比
テーマ別構成比
市場別構成比
投資先企業上位10社
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税抜) | 1.0% |
実質コスト(税抜) | 1.02% |
信託財産留保額 | なし |
分配金
過去に分配金が出たことはありますが、あまり積極的に分配金を出す投資信託ではないので、効率的な運用がされています。
過去の分配金実績は下記となります。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
結い2101はつみたてNISA対象商品ですが、iDeCoには対応してないようです。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の成績・利回り
基準価額騰落率
ファンド | TOPIX | |
1ヶ月 | 0.0% | ー2.9% |
1年 | +16.0% | +13.5% |
3年 | +19.8% | +11.2% |
5年 | +55.5% | +65.9% |
設定来 | +102.1% | +77.6% |
※結い2101「結いだより(2018年04月04日)」第97号より
※ファンド設定日は2010年3月29日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産残高の推移
(引用元:結い2101「目論見書」)
所感
ファンドが設定されてから約8年が経過し、102.1%基準価額が上昇しているので、単純な平均年率は約12.8%という成績となっています。
現金の比率が高い割にTOPIXよりいい成績を残しているのは評価できるポイントかと思いますが、他の国内アクティブファンドで人気の高い「ひふみ投信」「ジェイリバイブ」、TOPIX(配当込み)をベンチマークとする「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」と比較してみると下記の様になります。
(引用元:モーニングスター)
オレンジが結い2101、赤がジェイリバイブ、緑がひふみ投信、青が三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの過去3年間のチャートです。
現金比率が高いのでTOPIX(配当込み)をベンチマークとする「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」と比較すると上下の変動は緩やかに推移していて、TOPIX(配当込み)よりリスクが低減されていると言えます。
参考 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドってどう?
株価が下落局面では比較的下落率は抑えられていて安定的に推移していますが、株価の上昇局面には「ひふみ投信」「ジェイリバイブ」と比較すると上昇率はかなり低い状況となっています。
参考 ひふみ投信(ひふみプラス)の評価・評判ってどう?利回りや実質コストってどのくらい?
参考 SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(jrevive)ってどう?
そのため、結い2101はTOPIXと同等くらいの成績でいいので、とにかく低リスクで日本株の運用をしたい方に向いています。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:なし
- 為替ヘッジ:ー
- 買付手数料:なし
- 信託報酬(税抜):1.0%(実質コスト1.02%)
- 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約350億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(7月19日)
- 買付単位:10,000円以上1円単位
- 償還日:無期限(設定日:2010年3月29日)
- つみたてNISA対応
- iDeCoは取り扱いなし(2018年4月時点)
評価・まとめ
結い2101は、主に国内株式を中心に社会との調和の上に発展する「人・共生・匠」をテーマに企業の株式に分散投資を行うアクティブファンドです。
「割安な状況下で追加投資ができない」「解約があった場合に組入銘柄を売却しないといけない」という理由で3~4割を現金として保有しているのが特徴的で、この現金は運用されていないため利益をだせてないどころか、信託報酬1%がとられる投資家としてはマイナスのお金となっている点は注意が必要です
それでも、現金の比率が高い割にTOPIXよりいい成績を残しているのは評価できるポイントかと思いますし、TOPIX(配当込み)をベンチマークとする「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」と比較しても上下の変動は緩やかに推移していて、TOPIX(配当込み)よりリスクが低減されているので、とにかく低リスクで日本株の運用をしたい方に向いています。
「ひふみ投信」も下げ相場時の時に現金を増やして下げ幅を抑えるというコンセプトのもと、現金比率を最大50%まで引き上げることがあるとのことですが、結い2101よりは大分運用成績はいい状況となっていますし、「ジェイリバイブ」はさらに運用成績がいい状況となっています。
リスクとリターンどちらを重視するかによりますが、リスク優先ならば結い2101の選択肢はあるものの、これだけのリターンの差があるとどうしても「ひふみ投信」や「ジェイリバイブ」の方に投資したくなるのではないでしょうか。
ひふみ投信にはひふみプラスという姉妹ファンドがあり、ネット証券で購入できます。
参考 ひふみ投信(ひふみプラス)の評価・評判ってどう?利回りや実質コストってどのくらい?
国内株式のアクティブファンドで人気が高いひふみ投信!
今後同様の成績を出していけるか注目されるファンドですが、国内株式は為替リスクがないので投資しやすいですよね。
口座開設・維持は無料ですのでこちらの公式サイトで詳細を確認してみてください。
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