モーニングスターで過去10年間のリターンで全投資信託の中でもトップ10に入るのがSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)です。
主に国内の中小型株に分散投資を行う投資信託で、パフォーマンスはいいのですが積立ができないという欠点がありあまり注目されませんでしたが、姉妹ファンドで積立ができるSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jreviveⅡ)やSBI証券のiDeCoに採用されたこともあり、購入しやすい環境が整ってきました。
実際どのような内容のファンドなのかjreviveⅡも含めて確認してみました。
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(jrevive)の特徴
投資対象
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)は、国内の中小型株式のうち、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定していて、国内の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式を厳選し、約50銘柄に分散投資を行うアクティブファンドで、ジェイリバイブⅡも同じマザーファンドに投資しているので同じ運用となります。
このファンドは、中小型株に特化した企業面談調査のスペシャリストである「エンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社」より投資助言を受けて運用されています。
エンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社の特徴としては、年間約1,000回の個別直接面談して銘柄調査を行っていることです。
運用戦略としては、
②1社に依存しすぎないよう分散投資を徹底
となっており、①でチームによる個別面談を最重視し、組織内で情報と知識と情報を共有化し継続的な調査・助言体制を構築しています。
②では、堅実成長・割安企業を約50社厳選することで「銘柄の分散」と徐々に組入れる「時間の分散」を行い、株価が上昇しても1社のファンド組入比率は4%未満を維持するようにしています。
そのため、比較的情報が少ない中小型株を個別面談で情報収集・分析を行い割安時に投資するという投資スタイルを実現しています。
※下記はSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ「月報(2021年5月)」からの情報です。
資産構成
※単位:百万円
市場別組入比率
業種別組入比率
組入上位10銘柄
ファンドの仕組み
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用は中小型割安成長株・マザーファンドにて行われます。
また、姉妹ファンドである「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jreviveⅡ)」も同じマザーファンドのため、ほぼ同じ運用成績となります。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料(税込) | 3.3%を上限(jrevive、jreviveⅡ) |
信託報酬(税込) | 1.87%(jrevive) 1.848%(jreviveⅡ) |
実質コスト(税込) | 2.004%(jrevive) 1.996%(jreviveⅡ) |
信託財産留保額 | 0.3%(jrevive、jreviveⅡ) |
分配金
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
対してSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)では、下記のように分配金がでていて、分配金利回りは0.44%となっています。
運用報告書で分配金の内訳を確認すると当期分配金は、すべて当期の収益で賄えていて、過度な分配金は出しておらずタコ足配当とはなっていません。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)ともに、つみたてNISA対象外で、iDeCoで取り扱っているネット証券もありません。
ただ、同じマザーファンドで運用される「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」という姉妹ファンドがあり、iDeCoでSBI証券(セレクトプラン)、マネックス証券で取り扱っています。
「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」は、購入時手数料は無料で信託報酬も1.65%(税込)とSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)よりも低コストで運用することができます。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
【SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ】
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
---|---|---|---|---|
トータルリターン | 20.09%(68位) | 0.79%(62位) | 11.63%(36位) | 22.03%(4位) |
リスク(標準偏差) | 16.97(56位) | 21.81(33位) | 18.93(24位) | 18.14(11位) |
シャープレシオ | 1.18(72位) | 0.04(61位) | 0.61(36位) | 1.21(2位) |
対象ファンド数※ | 91本 | 84本 | 66本 | 44本 |
※:「国内小型グロース」カテゴリ
【SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)】
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
---|---|---|---|---|
トータルリターン | 20.14%(67位) | 0.76%(63位) | 11.57%(37位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 16.98(57位) | 21.85(34位) | 18.96(26位) | –(–) |
シャープレシオ | 1.19(70位) | 0.04(62位) | 0.61(37位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 91本 | 84本 | 66本 | — |
※:「国内小型グロース」カテゴリ
基準価額騰落率
jrevive | jreviveⅡ | |
1ヶ月 | ー1.33% | ー1.32% |
3ヶ月 | +5.17% | +5.21% |
6ヶ月 | +4.89% | +4.92% |
1年 | +20.09% | +20.14% |
3年 | +2.37% | +2.31% |
5年 | +73.37% | +72.90% |
設定来 | +365.57% | +79.56% |
※SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)「月報(2021年5月)」より
※ファンド設定日はSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ:2006年7月31日、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型):2015年7月10日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
【SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ】
【SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)】
所感
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブは、過去10年では成績は良かったものの、2018年に純資産残高、基準価額ともにピークを迎えた後は、やや苦戦しています。
直近では一時期下落した分を取り戻し2018年当時の最高値水準にまで戻してきていますが、直近3年ではTOPIXと同程度のパフォーマンスと特段いい成績となってはいなさそうです。
(引用元:モーニングスター)
赤がSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ、青がTOPIX、橙が日経平均の直近3年間のチャートです。
高い信託報酬でも過去にはそれを上回る高いパフォーマンスとなっていたので、魅力あるアクティブファンドでしたが、今ではただ信託報酬が高いファンドとなってしまっていて残念です。
2018年に入ってからは資金流出が続いている状態となっています。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:なし
- 購入時手数料(税込):3.3%を上限
- 信託報酬(税込):
jrevive:1.87%(実質コスト:2.004%)
jreviveⅡ:1.848%(実質コスト:1.996%) - 信託財産留保額:0.3%
- 純資産残高:
jrevive:約70億円
jreviveⅡ:約240億円 - 分配金利回り:
jrevive:ー
jreviveⅡ:0.44% - 決算:
jrevive:年1回(7月22日)
jreviveⅡ:年2回(1、7月の22日) - 買付単位:
jrevive:1口以上1口単位
jreviveⅡ:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券) - 償還日:
jrevive:無期限(設定日:2006年7月31日)
jreviveⅡ:無期限(設定日:2015年7月10日) - つみたてNISA:対象外
- iDeCo:取り扱いネット証券なし
同じマザーファンドの「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」をSBI証券、マネックス証券で取り扱いあり
評価・まとめ
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)は、国内の中小型株式のうち、株価が下落した銘柄から財務安定性に優れ、業績も安定していて、国内の経済社会に貢献すると考えられる企業の株式を厳選し、約50銘柄に分散投資を行うアクティブファンドです。
姉妹ファンドとして、SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jreviveⅡ)や「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>」といったファンドもあります。
過去10年間のリターンで全投資信託の中でもトップ10に入るファンドですが、直近3年のパフォーマンスはTOPIXと同レベルと、過去は高い信託報酬でもそれ以上のパフォーマンスで魅力あるアクティブファンドでしたが、今ではただ信託報酬が高いファンドとなってしまっていて残念です。
ジェイリバイブに投資するならSBI証券がお得です!
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブは、購入時手数料が必要なファンドですが、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら通常注文・積立注文どちらも購入時手数料が無料で投資できます。
また、ネット証券では投資信託を保有しているだけで下記のようなポイントが貰えます。
貰えるポイント | 付与率(年率) | ポイント 投資 | |
SBI証券 | Tポイント | 0.10%(※1,000万円未満) 0.20%(※1,000万円以上) | ○ |
楽天証券 | 楽天ポイント | 0.048% | ○ |
マネックス証券 | マネックスポイント | 0.08% | × |
※月間保有金額
ネット証券によって貰えるポイントが異なりますが、付与率が最も高いのはSBI証券となります。もちろん口座開設・維持費用は無料です。
楽天証券なら、SBI証券同様にポイントで投資信託の購入もできたり、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。
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マネックス証券は独自ポイントなので上記2社と比較すると利用できる場面は少ないですが、ビットコインなどの仮想通貨へも交換可能です。
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