SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、世界最大級の投資運用会社であるバンガードのETFを投資対象とするインデックスファンドです。
米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーするSBI・V・全米株式インデックス・ファンドとはどんな内容のファンドなのか確認してみました。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドとは?
基本概要
ファンド名 | SBI・V・全米株式インデックス・ファンド |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース) |
為替ヘッジ | なし |
インデックスファンド | 〇 |
投資形態 | ファミリーファンド |
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.0638%+0.03%(投資対象ファンドの信託報酬等)=0.0938% |
実質コスト(税込) | 0.113% ※ |
信託財産留保額 | なし |
純資産残高 | 1,527億円 |
分配金利回り | なし |
つみたてNISA | 対象 |
iDeCo | 取扱いネット証券なし |
決算 | 年1回(7月11日) |
設定日 | 2021年6月29日 |
償還日 | 無期限 |
※2021年6月29日~2022年7月11日までと1年+αの期間が対象
投資対象
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は、米国株式市場の大型株から小型株までを投資対象とし、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーした時価総額加重平均型の株価指数です。
米国株式市場の動向を表す株価指数としてはダウ平均やS&P500が代表的な指数ですが、それらよりも多い約4,000銘柄に分散投資ができます。
組入上位銘柄には時価総額が大きい大手IT銘柄が並んでいて、特にアップルやマイクロソフトの比率が高くなっています。
※引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「月次レポート(2023年4月)」
そのため、組入上位の業種でも情報技術の比率が高くなっていて、大手IT銘柄の値動きにパフォーマンスは左右されそうです。
※引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「月次レポート(2023年4月)」
投資形態
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はSBI・V・全米株式インデックス・マザーファンドにて行われます。
※引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「交付目論見書」
また、マザーファンドを通じて実質的に「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」への投資を行っています。
参考 【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETFの評価・評判って?利回りはどのくらい?
※引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「交付目論見書」
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 0.0638%+0.03%(投資対象ファンドの信託報酬等)=0.0938% |
実質コスト(税込) | 0.113% ※ |
信託財産留保額 | なし |
※2021年6月29日~2022年7月11日までと1年+αの期間が対象
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドはつみたてNISA対象ですが、iDeCoで取り扱っているネット証券はありません。
参考 NISAとiDeCoの違いの比較については下記も参考にしてみてください。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドのパフォーマンスは?
過去の運用成績
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
トータルリターン | 3.67%(140位) | –(–) | –(–) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 20.21(116位) | –(–) | –(–) | –(–) |
シャープレシオ | 0.18(141位) | –(–) | –(–) | –(–) |
対象ファンド数※ | 288本 | — | — | — |
※:「国際株式・北米(為替ヘッジ無し)」カテゴリ
※トータルリターンは分配金(税引前)はすべてファンドに再投資されたものと仮定して算出されたリターン
同じカテゴリのファンド内ではリターンはちょうど中間くらいですが、リスク(価格の振れ幅)は中間よりやや小さくなっています。(リスクの値が小さい方が順位が高い)
1年だけの運用成績なのでこれだけで良し悪しは判断できず、最低でも3年以上のパフォーマンスを確認する必要があります。
ベンチマークとの差
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +2.16% | +2.21% |
3ヶ月 | +4.83% | +4.92% |
6ヶ月 | ー4.51% | ー4.41% |
1年 | +2.93% | +3.33% |
設定来 | +13.64% | +14.45% |
※SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「月報(2023年1月)」より
※ファンド設定日は2021年6月29日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
インデックスファンドなので、ベンチマークから信託報酬(実質コスト)を差し引いたくらいのパフォーマンスとなっていることが理想ですが、直近1年を見るとそれよりややパフォーマンスが悪くなっています。
運用報告書によると信託報酬などの運用コストおよびファンドのキャッシュポジションがマイナスとなる要因として挙げられています。
類似ファンドとしては同じ「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」に投資する「楽天・全米株式インデックス・ファンド」がありますが、比較してみると信託報酬がより高コストな「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の方がパフォーマンスが良くなっています。
期間が短いのでまだ何とも言えませんが、「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の方がパフォーマンスに影響するコストがかかっていたと言えそうです。
基準価額・純資産の推移
※引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド「月次レポート(2023年3月)」
ファンドの純資産額は設定来右肩上がりに推移していて、既に1,000億を超える資金の流入があった人気のファンドです。
毎月の資金流出入額を確認すると一時期よりは資金流入は減ってはいるものの、いまだに流入額はプラスで推移しています。
※引用:ウエルスアドバイザー「月次資金流出入額」
評価・まとめ
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、米国株式市場の大型株から小型株までを投資対象とし、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーします。
マザーファンドを通じて米国ETFである「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」への投資を行っていて、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」は、国内の証券会社でも直接投資をすることも可能です。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドが向いてる方
- 100円からと少額から投資をしたい方
- 日本円で取引したい方
- なるべく手間なく積立投資したい方
- 分配金・配当金は再投資して複利効果を期待したい方
- つみたてNISAを利用したい方
VTIへの直接投資が向いてる方
- ファンド保有時にかかる信託報酬(経費率)を低コストにしたい方
- 分配金・配当金を受け取りたい方(米ドル)
- 相場状況を見て買い増しするなどリアルタイムに取引したい方
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドに投資するならSBI証券
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドはネット証券ではSBI証券・auカブコム証券・松井証券で取り扱いがあります。SBI証券なら年率0.022%のポイントが付与されます。
もちろん口座開設・維持費用は無料です。
投資信託の積立ならクレジットカードを利用すればさらにポイントが貰え、つみたてNISA利用時にもポイントが貰えるのでお得です。
参考 投資信託のクレジットカード積立のおすすめは?デメリットはない?
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)に投資するならSBI証券かマネックス証券
米国ETFは売買手数料と為替手数料がかかりますが、売買手数料はSBI証券、マネックス証券ともに業界最低水準です。為替手数料はSBI証券は住信SBIネット銀行経由で為替を交換すれば6分の1程度までコスト削減でき、マネックス証券は買付時は無料なので、2分の1程度常にコストを削減できます。
さらに両証券会社ともに米国ETFの自動積立ができ、マネックス証券は配当金の自動再投資も可能です。