Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)は、テクノロジー・セレクト・セクター指数の日々の値動きの反対方向の3倍のパフォーマンスとなる投資成果を目指した海外ETFです。
米国株式市場を牽引するテクノロジー株が下落すると考えるときに、大きなリターンが期待できるDirexion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)ですが、過去どのような値動きをしていたのか確認してみました。
Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)の特徴
投資対象
Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)は、テクノロジー・セレクト・セクター指数の日々の値動きの反対方向の3倍のパフォーマンスとなる投資成果を目指した海外ETFです。
「テクノロジー・セレクト・セクター指数」は、米国の代表的な株価指数であるS&P500を構成する銘柄からテクノロジーセクターに分類される銘柄で構成される指数で、下記に分類される企業を含みます。
- インターネットソフトウェア・サービス
- 情報技術サービス
- ソフトウェア
- 通信機器
- コンピュータ・周辺機器
- 電子装置・機器
- 事務用電子機器
- 半導体・半導体製造装置
- 各種電気通信サービス
- 無線通信サービス
Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETF(TECS)の日々の値動きは、原資産となる「テクノロジー・セレクト・セクター指数」の反対方向の3倍の値動きとなるので、原資産が前日比5%上昇すれば15%下落し、5%下落すれば15%上昇するような動きをします。
ただ、必ずしも3倍の値動きとなるわけではなく下記のような特徴があります。
【原資産が上昇局面にある場合】
原資産が1日目「+5%」、2日目「+10%」と値上がりした場合は、2日間で15.5%の上昇となるため、レバレッジ型ETFは3×ー15.5%=ー46.5%の下落となりそうですが、実際にはー40.5%の下落と必ずしも3倍の値動きとはなりません。
【原資産が下落局面にある場合】
原資産が1日目「ー5%」、2日目「ー10%」と値下がりした場合は、2日間でー14.5%の下落となるため、レバレッジ型ETFは3×14.5%=+43.5%の上昇となりそうですが、実際には+49.5%の上昇と必ずしも3倍の値動きとはなりません。
【原資産が上昇・下落を繰り返す場合】
原資産が1日目「+5%」、2日目「ー10%」、3日目「+6%」といった値動きをした場合は、3日目には基準日の値の水準に戻っていますが、レバレッジ型ETFは約-10%と基準日の値まで回復していません。
上昇と下落を繰り返すような相場ではレバレッジ型ETFはパフォーマンスが次第に悪化していくという特性があるため、長期で保有するほどベンチマークの動きから乖離していきます。
※下記はDirexion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETF(TECS)2019年12月末時点の情報です。
業種別構成比率
保有上位10銘柄
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なるが、為替手数料も加味するとSBI証券が最安 参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは? |
総経費率 | 0.95% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約60億円で、1日の平均出来高も約200万株と流動性も高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは2.21%(2020年3月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | テクノロジー・セレクト・セクター指数 | |
1年 | ー73.81% | +50.29% |
3年 | ー56.37% | +25.83% |
5年 | ー49.67% | +19.37% |
10年 | ー47.24% | +17.00% |
※Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)2019年12月末時点より
※設定日は2008年12月17日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
(引用元:モーニングスター)
青がDirexion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETF(TECS)、オレンジがS&P500の2008年12月17日からのリターンのチャートです。
S&P500は過去右肩上がりとなっているのに対し、Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETF(TECS)はずっと下落を続けています。
テクノロジーセクターは、S&P500を右肩上がりにしている一因でもあるので、Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETF(TECS)のように反対方向の3倍の値動きをすると長期では大きく下落するのは想定でき、短期的にテクノロジー株が下落すると考える時には大きな利益が期待できます。
長期で投資するならDirexion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECL)ならテクノロジー・セレクト・セクター指数の日々の値動きの3倍の値動きとなるので、今後もテクノロジー株が成長すると考えるなら大きな利益が期待できるETFで、過去11年間で約6,800%と非常に高いパフォーマンスとなっています。
参考 【TECL】Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETFの評価って?過去の利回りは?
当ETFの情報
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE Arca)
- ベンチマーク:テクノロジー・セレクト・セクター指数の反対方向の3倍の値動き
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.95%
- 純資産残高:約60億円
- 分配金利回り:2.21%
- 売買単位:1株(約800円(2020年3月))
- 決算:年4回
- 設定日:2008年12月17日
評価・まとめ
Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500を構成する銘柄からテクノロジーセクターに分類される銘柄で構成された「テクノロジー・セレクト・セクター指数」の日々の値動きの反対方向の3倍の投資成果を目指す海外ETFです。
Direxion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECS)の日々の値動きは、原資産となる「テクノロジー・セレクト・セクター指数」の反対方向の3倍の値動きとなるので、原資産が前日比5%上昇すれば15%下落し、5%下落すれば15%上昇するような動きをします。
S&P500を右肩上がりにしている一因でもあるテクノロジーセクターも右肩上がりのパフォーマンスとなっているので、長期で保有すると大きく損失することとなり、あくまで短期的にテクノロジー株が下落すると考える時に大きな利益が期待でき、個別銘柄を選ばずすぐに投資することができるのがメリットです。
米国の個別銘柄を空売りできるネット証券はありませんが、CFDなら米国株式を買いも売りもでき、レバレッジをかけた取引を行うことも可能です。
参考 米国株の信用取引(空売り)ができる証券会社ってある?CFDはどう?
長期で投資するならDirexion デイリーテクノロジー株ベア3倍 ETF(TECL)ならテクノロジー・セレクト・セクター指数の日々の値動きの3倍の値動きとなるので、今後もテクノロジー株が成長すると考えるなら大きな利益が期待できるETFで、過去11年間で約6,800%と非常に高いパフォーマンスとなっています。
参考 【TECL】Direxion デイリーテクノロジー株ブル3倍 ETFの評価って?過去の利回りは?
海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付時の手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので検討してみてください。
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
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参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?米国株・ETFでは為替変動リスクがありますが、リスク軽減策については下記を参考にしてみてください。
参考 米国株への投資は為替変動リスクが気になる?軽減する方法はある?
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