ループイフダンはアイネット証券やひまわり証券で提供されているFXのシステムトレード(自動売買)で、リピート系発注機能に分類されます。
ループイフダンは、他のリピート系自動売買と比べても設定する項目も少なくFX初心者向きと言われますが、実際どのような特徴があり、手数料や資金はいくら必要なのか、実績など確認してみました。
ループイフダンとは?
ループイフダンは、リピート系発注機能に分類されるFXのシステムトレード(自動売買)の仕組みです。
通常のFXの場合、安いところで買って高いところで売ることで利益を上げるのが一般的なトレードスタイルです。
しかし、相場は下記のように小さな上下に動く値動きがたくさんあります。
このような値動きを活用して、設定された値幅で自動で売買することによって、取引回数を増やしてコツコツ利益を上げて通常のFXより利益を狙えるのがループイフダンです。
取引通貨ペアや相場状況にもよりますが、下記のように通常のFXよりループイフダンの方がより大きな利益を得ることができます。
ループイフダンのメリット・特徴とは?
ループイフダンは用意されてる設定から選ぶだけなので簡単に始められる
ループイフダンではあらかじめ用意されている設定があるのでそれを選ぶだけで始めることができるようになっていて、初心者でも簡単に設定することができます。
リピート系自動売買ではトラリピが有名で、事前に仕掛けるレンジ幅を想定する必要がありますが、ループイフダンはレンジ幅を想定する必要がなく、為替レートが進む方向に自動でレンジをずらして取引をしてくれます。
そのため、ループイフダンの注文画面は下記のようにシンプルな注文画面となっています。
それでも、「通貨ペア」「売りか買い」「値幅」「損切り設定」は決めることになりますが、ループイフダンランキングが公開されているのでどのような設定が利益を上げているのか確認できるので、迷ったらループイフダンランキングも参考にしてみてください。
ループイフダンは売買タイプと値幅によって下記のように表現されています。
リピート系自動売買なのでレンジ相場は得意
リピート系自動売買は自動で買いと売りを繰り返すので、相場の7~8割と言われているレンジ相場が得意でレンジ相場が続く間はコツコツと利益を積み重ねてくれます。
設定さえすれば後はループイフダン側で24時間365日自動で売買を実行してくれます。
ループイフダンではレンジを追尾してくれる
リピート系自動売買では、想定したレンジ幅の中で為替レートが上下に動くことによってコツコツ利益を上げてくれますが、想定したレンジ幅から外れたら利益を上げられなくなります。
しかしループイフダンでは、レンジ幅の設定がなく自動で為替レートに追尾していく動きをします。
例えば買い(Bタイプ)のループイフダンB15、最大ポジション数:3、損切りなしの場合、ループイフダンを開始すると、下記の「P1」のポジションを保有し、緑色の注文(ポジションは保有していない)が入ります。
※オレンジの丸は利益確定の指値注文
この状態で99.85まで下落せずに相場が上昇し、P1の決済レートである100.15まで上昇するとP1が決済され、元々P1があった100に注文が入り、P1が決済されたレートにポジションがないため、新たに100.15でポジションを保有します。
最大ポジション数が3のため、ポジションが一番遠い注文は取り消され、ループイフダンを開始したときより、ポジションは100から100.15へ、当初99.85、99.70に入っていた注文は100と99.85とすべて設定した値幅分上昇しています。
このような動きをするので、為替レートが上昇していけばその分注文するレートも自動で上昇していき、為替レートに追尾していく動きとなっていきます。(売りの場合は動きが逆となる)
>> アイネット証券【ループイフダン】(公式サイト)
最低取引数量は1,000通貨からと少額から取引が可能
ループイフダンでは1,000通貨から取引ができるので、少額でも取引を開始することができます。
ちなみにループイフダンランキングで最低必要資金が少ない順に並び替えると下記のように1万円程度から運用が可能な設定もあり、決済損益がプラスとなっている設定もあります。
>> アイネット証券【ループイフダン】(公式サイト)
複数の設定を同時に稼働させることができる
ループイフダンでは用意されている設定から選ぶだけで運用を開始することができますが、複数の設定を同時に稼働させることができます。
例えば複数の通貨ペアで分散させた運用を行うことや、同じ通貨ペアで買いと売りを同時に稼働させて両建てさせるようなこともできます。
取引コストが低コスト
ループイフダンでは取引手数料は無料となっていて、トラリピも取引手数料が無料化されたため差はありませんが、実質的な取引コストとなるスプレッドを主な通貨ペアで比較すると下記のようになります。
ループイフダン | トラリピ | |
米ドル/円 | 2銭 | 3~4銭 |
ユーロ/円 | 3銭 | 5銭 |
ポンド/円 | 5銭 | 8銭 |
豪ドル/円 | 4銭 | 6銭 |
NZドル/円 | 6銭 | 7銭 |
カナダドル/円 | 5銭 | 5銭 |
南アフリカランド/円 | 7銭 | 2~3銭 |
トルコリラ/円 | 9銭 | 10銭 |
メキシコペソ/円 | 1銭 | 2.5銭 |
ユーロ/米ドル | 2pips | 4pips |
豪ドル/NZドル | 6pips | 4pips |
※ループイフダンはアイネット証券のスプレッド
※ループイフダンは原則固定(例外あり)、トラリピは変動制のため目安
一般的なFXと比較するとスプレッドは広めですが、同じリピート系自動売買のトラリピと比較すると、特に先進国通貨ペアに関してはループイフダンのスプレッドは狭いので、より低コストで取引することができます。
例えば米ドル円でも差がたった2銭と思われるかもしれませんが、自動売買では取引回数が多くなりがちなので、スプレッドはより狭い方が利益を確保できます。
スワップポイントは高め
FXの自動売買では、比較的短期での売買を繰り返しますが、相場状況によってはなかなか決済されずにある程度の期間保有し続けるポジションが存在することがあります。
特に低金利の円を売るような通貨ペアの場合はスワップポイントが貰えますが、自動売買でもスワップポイントが高い方が利益が積み上がってくれます。
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
トラリピとアイネット証券のループイフダンの主要通貨ペアの買いのスワップポイントは下記となっています。
ループイフダン | トラリピ | |
米ドル/円 | 233円 | 202円 |
ユーロ/円 | 205円 | 202円 |
ポンド/円 | 280円 | 250円 |
豪ドル/円 | 120円 | 115円 |
NZドル/円 | 1円 | 0円 |
カナダドル/円 | 170円 | 162円 |
南アフリカランド/円 | 18円 | 3円 |
トルコリラ/円 | 30円 | 7円 |
メキシコペソ/円 | 27円 | 21円 |
ユーロ/米ドル | ー75円 | ー87円 |
豪ドル/NZドル | 0円 | 0円 |
※2024年1月29日前後適用分
※ループイフダンはアイネット証券のスワップポイント
ほとんどの通貨ペアでトラリピよりループイフダンの方がスワップポイントが高く、決済されないようなポジションがあってもループイフダンの方がスワップポイントでの利益も期待することができます。
>> アイネット証券【ループイフダン】(公式サイト)
損切りありの設定も可能
リピート系自動売買で損切りすることは賛否両論あるのですが、ループイフダンでは損切りありと損切りなしの設定を選ぶことができます。
想定した動きと異なる場合でもレンジ相場を追尾して欲しい場合には、損切りありの設定を選ぶことによりレンジ相場を追尾していってくれます。
リピート系自動売買の王道のやり方で、ある程度値幅や最大ポジション数を大きく設定し損切り設定なしにすれば、損切りがされないように運用させることができます。
また、損切りの他にもマイセーフティ機能というのがあり、保有ポジションの損失合計が設定した金額に達するとすべてのポジションを決済してループイフダンの機能を停止してくれます。(設定した損失額よりも先に口座維持率が100%を下回ると自動ロスカットが発生します)
ループイフダンのデメリットとは?
値幅は準備されたものしか利用できない
ループイフダンでは準備されたものを選ぶだけで運用が可能な反面、値幅を自由に設定することができないといったデメリットがあります。
例えば米ドル円の場合は、10・15・25・50・100銭の中から選ばないといけません。
より自由度高くリピート系自動売買を運用させたい中上級者の方なら、トラリピやトライオートFXの方が細かな設定ができます。
>> トライオートFX(公式サイト)
ポジションを個別決済をするとループイフダンは停止する
ループイフダンを運用させていて、高値つかみしてしまったようなポジションがあって個別に決済させたいといった場合、ポジションを決済させることはできますが、稼働中のループイフダンは停止してしまうので注意してください。
参考 FXのポジションとは?ポジションを持ち続けることは可能?
ループイフダンの実績って?
ループイフダンを提供するアイネット証券によると、2020年度の1年間で平均27%資産が増加したようです。
また、運用資金の大小は利益が出たかは関連はなく、25万円未満の運用資金でも8割の人が利益を出しています。
ループイフダンは他のFXのリピート系自動売買と比べても設定項目が少なく初心者の方でも始めやすいですが、実際半分くらいの方はFX未経験もしくは1年未満となっています。
ループイフダンで人気の通貨ペアとは?
ループイフダンで人気の通貨ペアは、リピート系自動売買で人気の高い豪ドル/NZドル(AUD/NZD)が1位となっていて、次いで米ドル円(USD/JPY)、豪ドル円(AUD/JPY)となっています。
例えば一番人気の高い豪ドル/NZドル(AUD/NZD)の1年の期間でループイフダンのランキングを見てみると、ループイフダンBS20が利益を多く上げています。
最低必要資金は20万円程度でも十分に利益を上げている設定もあります。
値幅が狭い方がより多く取引を行うので利益も大きくなりますが、値幅を広げたほうが資金額は少なく済みます。
もう少し少額から運用を始めるなら目安資金表が公開されているのでこちらを参考にされるのがおすすめです。
※アイネット証券「ループイフダンの目安資金表」
例えば上記は豪ドル/NZドル(AUD/NZD)の場合ですが、1,000pips程度値動きがあると想定すると、値幅を20pipsとすれば45万円程度から、80pipsにすれば12万円程度から運用させることができます。
参考 FXのpips(ピップス)とは?1pipsがいくらか簡単に計算するには?
評価・まとめ
ループイフダンは、リピート系発注機能に分類されるFXのシステムトレード(自動売買)の仕組みで、24時間ほったらかしでも自動で売買をしてくれて、感情に流されないトレードで利益を積み重ねてくれます。
そんなループイフダンのメリットやデメリットとしては下記の点が上げられます。
メリット
- ループイフダンは用意されてる設定から選ぶだけなので簡単に始められる
- リピート系自動売買なのでレンジ相場は得意
- ループイフダンではレンジを追尾してくれる
- 最低取引数量は1,000通貨からと少額から取引が可能
- 複数の設定を同時に稼働させることができる
- 取引コストが低コスト
- スワップポイントは高め
- 損切りありの設定も可能
デメリット
- 値幅は準備されたものしか利用できない
- ポジションを個別決済をするとループイフダンは停止する
リピート系自動売買ではトラリピが有名ですが、ループイフダンはより簡単な設定で始めることができ、トラリピより低コストでスワップポイントが高いといったメリットがあります。
ループイフダンはアイネット証券とひまわり証券で提供されていますが、どちらもISホールディングのグループの一員です。
アイネット証券では、トルコリラ円やメキシコペソ円、南アフリカランド円などの高金利通貨も取引できるなど対応通貨ペア数が多いのが特徴で、ひまわり証券では日経平均やNYダウなどの株価指数を取引できるくりっく株365でループイフダンを利用できるループ365を利用できるといった違いがあります。
参考 アイネット証券とひまわり証券の違いについては下記も参考にしてみてください。
⇒ アイネット証券とひまわり証券を比較!ループイフダンやるならおすすめはどっち?
ループイフダンで取引通貨ペア数が多いアイネット証券
もちろん口座開設・維持費用は無料です。
>> アイネット証券【ループイフダン】(公式サイト)[詳細解説]
ループイフダンで日経平均やNYダウなど株価指数も取引できるひまわり証券
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