フィデリティ証券は1998年から日本で営業を行っている老舗の証券会社で、投資信託に強みがあります。
最近は後発のネット証券の陰に隠れてる感じですが、投資信託のサービスを改善し続けて各方面での評判も高いフィデリティ証券のサービス内容について確認してみました。
フィデリティ証券とは?
フィデリティ証券は、独立系資産運用グループであるフィデリティ・インターナショナルの一員です。
フィデリティ・インターナショナルは、1946年に米国で設立されたフィデリティ・インベストメンツの米国外を対象とした国際部門として設立され、世界25カ国でビジネス展開を行う約37兆円の運用資産を有する世界有数の独立系資産運用グループです。
日本では1969年にフィデリティ投信が日本に拠点を構えて以来40年以上の歴史を誇り、同じグループの一員であるフィデリティ証券は1998年より日本で投資信託の販売を行うなど国内でも長年ビジネスを行っています。
フィデリティ証券のメリットは?
口座開設時の「スタート0%プログラム」
フィデリティ証券で口座開設すると、「スタート0%プログラム」が適用され、最大3ヵ月間、600本以上の投資信託の購入時手数料が無料となります。
投資信託の注文はネットでも電話でも購入時手数料が無料となるので、ネットだけでは不安な方でも安心して低コストで投資信託の注文を行うことができます。
「オンライン0%プログラム」でずっと購入時手数料が無料
新規口座開設特典である「スタート0%プログラム」の適用が終わった後も、マイページにて取引のペーパーレス化手続き「オンライン0%宣言」を行えば、そのあともずっと購入時手数料が無料で投資信託を購入することができます。
手続きも下記のように3ステップと簡単に行え、その後ずっと購入時手数料が無料となります。
ただし、新規口座開設特典である「スタート0%プログラム」と異なり、購入時手数料が無料となるのはネットでの注文だけで、電話での注文の場合は購入時手数料が必要となるので注意してください。
投資信託の積立は1,000円から
時間分散の効果や、少額から始められる投資信託の積立ですが、フィデリティ証券では毎月1,000円から1,000円単位で資産運用を始めることができます。
積立コースは2つあり、「毎月積立」「いつでも積立」がありますが、「毎月積立」なら指定の金融機関から毎月1回自動引き落としで積立してくれます。
「いつでも積立」は日付や曜日を指定して積立する方法ですが、証券口座振替となるのでフィデリティ証券への預かり金やMRFからの振り替えとなります。
一つ上のサービス「フィデリティ・プレミアムクラブ」
フィデリティ証券では1,000万円以上の残高があれば、「フィデリティ・プレミアムクラブ」というサービスが適用されます。
ネットでも電話でもいつでも投資信託の購入時手数料が無料となったり、株式の手数料が税抜463円となったりするので約定金額が数百万円といった取引をするなら他のネット証券もよりもお得に株式の取引を行うことができます。
また、プラチナメンバーだと信託報酬現金還元サービスというのがあり、ファンドの信託報酬のうち販売会社(フィデリティ証券)配分の10%相当額の1ヵ月分を現金で還元してくれます。
例えばフィデリティ証券で購入時手数料が無料で、純資産残高が5,000億円を超す「フィデリティ・USリート・ファンドB」だと、販売会社の配分は0.6%あります。
参考 フィデリティ・USリート・ファンドBの評価ってどう?過去の利回りは?
1か月の平均残高が3,000万円あったとすると、年間18,000円をキャッシュバックしてくれます。
残高に対してキャッシュバックは微々たるものかもしれませんが、他のネット証券のようにポイントではなく現金を還元してくれる方がうれしい方も多いと思います。
投資信託を運用しながら切り崩す定期売却サービスが利用できる
投資信託を保有していればいつかは売却することになりますが、老後の生活費の確保のため今まで作り上げた資産を有効活用する「投資信託を運用しながら切り崩す」投資信託の定期売却サービスを利用することもでき、下記のようなメリットを享受できます。
- 資産の寿命を引き延ばせる
- 投資信託の売却タイミングも時間分散しリスクを抑えることができる
- 分配金が出ないインデックスファンドでも毎月分配金を受け取ることができる
- 自動的に売却してくれるので面倒な手間が不要
- 売却する間隔や売却日、売却金額は自分で決められる
定期売却は下記のようにほとんどの投資信託を対象に、毎月や隔月を指定して金額もしくは定率指定で自動で売却することができます。
定期的に売却した資金は自動定期出金で、指定した金融機関に手数料無料で自動出金することができるので利便性も高いです。
分配金がでる投資信託の購入を考えているなら便利な分配金自動振込
毎月分配型投資信託など分配金が出る投資信託では、分配金は「分配金受け取り」「分配金を再投資」を選ぶことができます。
毎月分配型投資信託の分配金を生活費の一部にあてたい場合「分配金受け取り」とする方もいらっしゃると思いますが、他のネット証券だとだいたいその証券会社の口座に分配金が振り込まれるので、出金するためには証券会社の口座から普段使ってる銀行に出金をしなければいけません。
フィデリティ証券では「分配金自動振込」というサービスが提供されていて、分配金を手数料無料で指定した金融機関に自動で振込してくれます。
現役時代は、分配金を再投資して資産を増やし、定年後には分配金は自動振込して生活費の一部に利用するといった使い方ができますし、ファンドごとに「分配金受け取り」「分配金を再投資」を選択できるので、一部のファンドだけ「分配金自動振込」にするといった使い方もできます。
ポートフォリオの作成や分析ツールが利用できる
資産運用を始めるにあたって何を買ったらいいかといった悩みはつきものですが、フィデリティ証券では、かんたんな質問に答えるだけでリスク許容度や投資計画に合わせたポートフォリオ例を提示してくれる「ポートフォリオナビ」というのがあります。
資産配分の決定にはノーベル経済学賞受賞者が提唱する「ポートフォリオ選択論」を用いていて、フィデリティ証券に口座を持っていればそのままカート機能を利用してファンド購入や、ファンドの積立を始めることも可能です。
また、「ポートフォリオナビ」やすでに保有している投資信託のポートフォリオのリスク・リターンの分析結果や将来の収益予測などがグラフやマップで簡単に確認できる「ポートフォリオ分析ツール」も利用できます。
改善候補ファンドも提示されるので、ポートフォリオがどの程度改善されるか、予想される期待収益がどの程度変化するのか等も確認することができます。
各方面での評価も高い
2020年 オリコン顧客満足度 ネット証券 投資信託部門で1位を獲得するなど、実際の利用者からの満足度も高く評価されています。
また、「投資信託の購入に関するネット証券イメージ調査」で金融機関(銀行・証券会社)に勤務して、その中でCFP/ファイナンシャル・プランニング技能士1級の資格を保有する「金融のプロ」と位置付けができる方々を対象とした調査においても3部門で1位となるなど評価されています。
- 金融知識が豊富な人が選んでいる証券会社
- 1,000万円以上投資信託を購入する人向けの証券会社
- 取り扱い投資信託の質にこだわっている証券会社
(2016年8月日経BP編集企画センター調べ)
フィデリティ証券のデメリットは?
取り扱い金融商品が少ない
フィデリティ証券は投資信託がメインとなっていて、投資信託以外では国内株式の東京証券取引所(一部・二部・マザーズ・JASDAQ)の上場の現物やETF、REITが取引できるくらいなので、他のネット証券と比べると取り扱い金融商品は少ないです。
投資信託や国内株式以外に例えば米国株などを取引したいながら他のネット証券を選ぶか、併用するなどを検討してください。
投資信託の取り扱い本数も大手ネット証券より少ない
フィデリティ証券での投資信託の取り扱い本数は約670本と、約2,600本取り扱っているSBI証券や楽天証券と比較すると取り扱い本数は少ないです。
ただ、信託報酬が低コストな「eMAXIS Slimシリーズ」「<購入・換金手数料なし>シリーズ」などの取り扱いがあるので、低コストなインデックスファンドなどにも投資することは可能です。
ただ、フィデリティ証券のサービスを利用するために、他の金融機関で保有している投資信託を移管する際には、フィデリティ証券で取り扱いがあるか確認が必要です。
フィデリティ証券の評判は?
フィデリティ証券が投信販売手数料を撤廃、「投資助言」で収益を得る顧客本位のビジネスモデルに。
長期に渡って顧客に寄り添う弊社のビジネスも認知が広がるきっかけになるかも。 pic.twitter.com/d5If4AdGJI— 濵島成士郎@プライベートバンカー (@wealthlead) November 21, 2019
運用会社各社のレポートをタイムリーにみるならフィデリティ証券のHPが見やすいです。気になるトピックについては、各運用会社のサイトに行くよりも、このサイトで探す方が少しは早く見つかるかもしれません。https://t.co/QaJinHHTWO https://t.co/yxHSjAcjri
— バーディー (@Cultivation_Man) May 6, 2020
投信手数料ゼロ以上に、フィデリティ証券を利用したいというワクワク感が必要なんじゃないかしら? https://t.co/e2MTCO0hF7
— 稲川 雅彦 (@doyoda86) November 20, 2019
まとめ
世界有数の独立系資産運用グループの一員であるフィデリティ証券は、あまりメジャーではありませんが1998年より日本で投資信託の販売を行うなど国内でも長年ビジネスを行っています。
そんなフィデリティ証券のメリットや特徴としては下記のような点が挙げられます。
- 口座開設時の「スタート0%プログラム」
- 「オンライン0%プログラム」でずっと購入時手数料が無料
- 投資信託の積立は1,000円から
- 一つ上のサービス「フィデリティ・プレミアムクラブ」
- 投資信託を運用しながら切り崩す定期売却サービスが利用できる
- 分配金がでる投資信託の購入を考えているなら便利な分配金自動振込
- ポートフォリオの作成や分析ツールが利用できる
- 各方面での評価も高い
投資信託のサービスは大手ネット証券にも引けを取らないサービスとなっているので、この機会に検討してみてください。
フィデリティ証券の口座開設・維持費はもちろん無料です。
>> フィデリティ証券 (公式サイト)
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