iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)は、分配金利回りが高い米国の優先株式に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
S&P 米国優先株式インデックスへの連動を目指すETFですが、過去はどの程度の利回りとなっていたのか内容について確認してみました。
iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)の特徴
投資対象
iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)は、「S&P 米国優先株式インデックス」の動きに連動する投資成果を目指す海外ETFです。
優先株式とは、決められた一定の配当が支払われる株式で、配当や残余財産を普通株式よりも優先的に受け取ることができる株式のことで、その代わりに株主総会での議決権がないことが多いので、投資家からすると議決権の行使より配当を優先的に得られますし、企業側も議決権を付与することなく資本の増強ができるメリットがあります。
このような特徴を持つ優先株式は、普通株式と比べると配当が高いという特徴をもってます。
※下記はiシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)2018年11月時点の情報です。
業種別構成比率
組入上位10銘柄
ポートフォリオの特性
保有銘柄数 | 301 |
株価純資産倍率(PBR) | 1.13 |
株価収益率(PER) | 14.31 |
ベータ値※ | 0.11 |
※ベータ値はファンドと市場(S&P500)の値動きの連動性を示すリスク指標
ベータ値が0.11ということなので、S&P500が1%上昇すれば当ETFは0.11%上昇し、逆にS&P500が1%下落すれば当ETFは0.11%下落することを意味するので、S&P500と比較すると約1/9の値動きとなっていてローリスク・ローリターンな値動きとなっていると言えます。
コスト
売買手数料 | 各証券会社により異なる |
総経費率※ | 0.46% |
純資産残高・出来高
純資産残高は約1.7兆円(2018年11月)で、月間出来高は約5,800万株と流動性も非常に高い状態にあります。
配当・分配金
分配金利回りは5.26%(2018年10月)で直近の分配金は下記のとおりです。
※通貨単位:米ドル
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
ETF(年率) | インデックス | |
1年 | ー0.67% | ー0.06% |
3年 | +3.00% | +3.71% |
5年 | +5.03% | +5.72% |
10年 | +9.26% | +10.50% |
設定来 | +3.92% | +4.41% |
※iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)2018年10月時点の情報より
※設定日は2007年3月26日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
ファンドに1万米ドル投資し、分配金(税引前)を当該ファンドに再投資したと仮定して算出したもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です。
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NASDAQ)
- ベンチマーク:S&P 米国優先株式インデックス
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.46%
- 純資産残高:約1.7兆円(2018年10月)
- 分配金利回り:5.26%(2018年10月)
- 売買単位:1株(約4,000円(2018年10月))
- 決算:年12回
- 設定日:2007年3月26日
評価・まとめ
iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)は、「S&P 米国優先株式インデックス」をベンチマークとし、分配金利回りが高い米国の優先株式に幅広く分散投資ができる海外ETFです。
分配金利回りは5~6%は期待でき、株価上昇を期待するというより安定的に毎月分配金がほしい方に向いていて、投資信託のたこ足配当のように自分が投資したお金が返ってきてるわけではないので、一度投資したら分配金を一生もらい続けられるメリットがあります。
ただ、組入銘柄は金融セクターの比率が高いので不景気には弱く、2008年のリーマンショックの時にはかなり大きく下落しています。
高配当なETFでは、「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)」も分配金利回りは5~6%程度と利回りは高く両ETFのトータルリターンを比較したチャートが下記となります。
(引用元:ETFreplay.com)
緑がiシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)、青がiシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)の2007年4月4日(HYGの設定日)からのチャートです。
「iシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)」より「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)」の方がトータルリターンは常に上回っていて、2008年のリーマンショック時なども「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)」の方が下落幅は抑えられていますので、高配当を目的とするなら「iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)」も検討してみてください。
参考 iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)の評価って?利回りは?
また、海外ETFは売買手数料や為替手数料といったコストがかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
参考 海外ETFが身近になった?NISA口座で手数料などがお得に!
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参考 SBI証券の米国ETFでの貸株サービスや自動積立については下記も参考にしてみてください。
⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 【海外株式・ETF】ネット証券口座おすすめ比較ランキング!手数料が安いのは?米国株・ETFでは為替変動リスクがありますが、リスク軽減策については下記を参考にしてみてください。
参考 米国株への投資は為替変動リスクが気になる?軽減する方法はある?
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