ベトナム成長株インカムファンドはその名の通りベトナムの株式に投資ができるアクティブファンドです。
運用を行うキャピタルアセットマネジメントは、ベトナムやフィリピンなどのアセアン市場や南アフリカ、中近東といった新興国市場、シェールガス関連株式に投資するファンドを運用するといった特徴がありますが、ベトナム成長株インカムファンドはどんな内容のファンドなのか内容を確認してみました。
ベトナム成長株インカムファンドの特徴
投資対象
ベトナム成長株インカムファンドは、ベトナムに上場している株式および、世界各国の取引所に上場するベトナム関連企業の株式に投資を行うアクティブファンドです。
ベトナム関連企業とは、ベトナムで営業を行う、またはベトナム経済の動向から影響を受けるビジネスを行う企業のことで、ベトナムでの事業規模が小さくても将来拡大する見込みのある企業も対象となっています。
ファンド名にインカムとついているように、成長が期待できる銘柄だけでなく配当が魅力的な株式も選別して48銘柄(2018年3月時点)に分散投資を行っています。
業種別構成比
銀行 | 24.6% |
食品・飲料・タバコ | 17.9% |
不動産 | 14.2% |
運雄 | 8.1% |
公益事業 | 7.5% |
テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 5.2% |
素材 | 4.1% |
資本財 | 3.3% |
その他 | 15.1% |
※ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」より
組入上位10銘柄
銘柄名 | 業種 | 組入比率 |
ビナミルク(ベトナム乳業) | 食品・飲料・タバコ | 10.2% |
ビングループ | 不動産 | 9.0% |
ベトナム外商銀行 (ベトコムバンク) | 銀行 | 7.4% |
ペトロベトナム・ガス | 公益事業 | 7.0% |
HDバンク | 銀行 | 5.2% |
FPT | テクノロジー・ハードウェアおよび機器 | 5.1% |
ベトジェット航空 | 運輸 | 5.1% |
マッサングループ | 食品・飲料・タバコ | 4.7% |
ホアファットグループ | 素材 | 3.7% |
ベトナム産業貿易商業銀行 | 銀行 | 3.6% |
※ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」より
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | (SBI証券の場合)なし |
信託報酬(税抜) | 1.71% |
実質コスト(税抜) | 2.34% ※決算日:2018年2月20日ベース ※期間:2017年8月22日~2018年2月20日 |
信託財産留保額 | 0.3% |
実質コストは過去の運用報告書が公開されていないようで、半年分の運用報告書から算出していますが、過去の運用報告書が公開されていないのは、不親切な感じがします。
分配金
年4回決算がありますが、最近では決算のたびに分配金が出されていて、分配金利回りは4.47%(2018年4月)で下記の様に分配金を出しています。
(引用元:ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」)
また、分配金は下記の様にファンドの運用収益で賄えていてたこ足配当とはなっていません。
(引用元:ベトナム成長株インカムファンド「運用報告書(第7作成期)」)
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
つみたてNISA、iDeCoともに対応していません。
過去の運用成績・利回り
基準価額騰落率
ファンド | |
1ヶ月 | +4.5% |
3ヶ月 | +12.3% |
6ヶ月 | +34.2% |
1年 | +50.0% |
設定来 | +76.2% |
※ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」より
※ファンド設定日は2014年8月20日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
(引用元:ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」)
所感
ファンドが設定されて約3年半が経過しているので、単純な年率平均は約21.8%と高い成長をしています。
ただ、設定当初から2年間くらいは横這いだったのですが、2017年ころから成長をしてきているといった感じで、ベトナムの事実上の経済を表す指標として利用される「VNインデックス」も下記の様に成長しています。
(引用元:ベトナム成長株インカムファンド「月次レポート(2018年3月)」)
NYダウと比較すると過去10年ではVNインデックスの方が成長していますが、上下の変動は大きくハイリスク・ハイリターンな動きとなっています。
(引用元:SBI証券)
純資産残高も株価上昇につられるように上昇していて、約200億円程度の規模にまで成長してきています。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:なし
- 為替ヘッジ:なし
- 購入時手数料:(SBI証券の場合)なし
- 信託報酬(税抜):1.71%(実質コスト:2.34%(半年))
- 信託財産留保額:0.3%
- 純資産残高:約200億円
- 分配金利回り:4.47%(2018年4月)
- 決算:年4回(2、5、8、11月の20日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2014年8月20日)
- つみたてNISA・iDeCo:対象外
評価・まとめ
ベトナム成長株インカムファンドは、ベトナムに上場している株式および、世界各国の取引所に上場するベトナム関連企業の株式に投資を行うアクティブファンドで、48銘柄に分散投資ができます。
ファンドが設定されて約3年半が経過し、単純な年率平均は約21.8%と高い成長をしていますすが、設定当初から2年間くらいは横這いで、2017年ころから成長をしてきているといった感じなので今後も同様の成長が続くかはわかりませんし、ベンチマークや参考指標もないので何とも評価し難いファンドです。
ただ、ベトナムに投資する投資信託は数も少なく、高コストなファンドしかないような状況なので、ベトナム成長株インカムファンドも信託報酬や実質コストは高コストなファンドですが、中長期的には成長が期待できるベトナムへの投資に魅力を感じるなら選択肢となりえるかもしれません。
また、VNインデックスではないですが、ベトナムの株価指数に連動する米国市場及び香港市場に上場する下記のような海外ETFもあり、ベトナム成長株インカムファンドよりは低コストに投資することもできます。
- ヴァンエック ベクトル ベトナム ETF(VNM) :経費率0.63%
- dbx FTSEベトナム(03087) :経費率0.85%
ベトナム成長株インカムファンドはSBI証券、楽天証券、マネックス証券なら購入時手数料が無料!
ベトナム成長株インカムファンドは証券会社によっては購入時手数料が必要となりますが、SBI証券と楽天証券、マネックス証券なら無料で、投資信託を保有しているだけでポイントがもらえるのでお得です。SBI証券が一番付与率が高くおすすめです。
もちろん口座開設・維持費は無料です。
>> SBI証券(詳細解説)
>> 楽天証券(詳細解説)
>> マネックス証券(詳細解説)
投資信託で失敗しない証券会社選び!
これから投資信託で資産運用を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?個人投資家に人気の投資信託ランキングをチェックしたい方はこちら!
参考 【最新】投資信託ランキング!個人投資家が選ぶ人気のファンドは?
SBI証券ならベトナムの個別株へも投資が可能
ベトナム成長株インカムファンドが組み入れている銘柄など、SBI証券ならベトナムの個別株に投資も可能です。気になる銘柄があればチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
コメント