J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は、国内の金融商品取引所に上場している不動産投資信託(Jリート)に分散投資ができるアクティブファンドです。
不動産投資信託は安定したインカムゲインの確保が期待できますが、どんな内容のファンドで、低コストなインデックスファンドと比較するとどうなのかなど確認してみました。
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の特徴
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は、国内の金融商品取引所に上場(これに準ずるものを含む)している不動産投資信託(Jリート)を実質的な主要投資対象とするアクティブファンドです。
Jリートへの投資は、不動産研究に特化した株式会社三井住友トラスト基礎研究所から投資助言を受け、徹底した銘柄調査と市場分析に基づいて行われます。
※下記はJ-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)「月報(2019年11月)」からの情報です。
資産内容
用途別組入状況
組入上位10銘柄
(※銘柄数:53銘柄)
ファンドの仕組み
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)はファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はJ-REIT・リサーチマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料(税込) | 3.3% |
信託報酬(税込) | 1.1% |
実質コスト(税込) | 1.081%※ |
信託財産留保額 | 0.3% |
※消費税増税前の運用報告書のため信託報酬より低コストとなっています
分配金
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は毎月分配型で、分配金の実績は下記となっていて、分配金利回りは8.97%(2019年12月時点)となっています。
高い分配金利回りとなっていますが、運用報告書の分配原資の内訳は下記のようになっています。
ファンドの運用収益である「当期の収益」だけでは分配金は賄えておらず、毎月というわけではありませんが元本が返還されているだけのたこ足配当となっている月も散見されます。
参考 投資信託の分配金利回りランキングはあてにならない?日本証券業協会から注意喚起!
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)はつみたてNISA対象外で、iDeCoもネット証券での取り扱いはありません。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | |
リターン | 28.39%(9位) | 12.17%(12位) | 7.96%(14位) | 14.97%(7位) |
リスク(標準偏差) | 8.54(107位) | 8.21(96位) | 8.97(71位) | 15.62(20位) |
シャープレシオ | 3.32(30位) | 1.48(15位) | 0.89(16位) | 0.96(7位) |
対象ファンド数※ | 123本 | 113本 | 88本 | 37本 |
※:「国内REIT」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | 参考指数 (東証REIT指数(配当込み)) | |
1ヶ月 | ー1.04% | ー0.90% |
3ヶ月 | +7.32% | +7.21% |
6ヶ月 | +18.14% | +17.86% |
1年 | +28.39% | +26.97% |
3年 | +41.12% | +38.98% |
設定来 | +221.97% | +194.53% |
※J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)「月報(2019年11月)」より
※ファンド設定日は2005年1月17日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されて約15年が経過しているので、単純な年率平均は約14.8%と高いパフォーマンスとなっていますが、税引き前の分配金を再投資したパフォーマンスなので、実際にはこれよりパフォーマンスは悪いです。
参考指標となっている東証REIT指数(配当込み)をベンチマークとした低コストなインデックスファンドである「たわらノーロード 国内リート」(信託報酬(税込):0.275%)と比較したのが下記となります。
参考 国内リートインデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
(引用元:モーニングスター)
オレンジがJ-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)、赤がたわらノーロード 国内リートの直近3年のトータルリターンのチャートです。
税引き前の分配金を再投資したパフォーマンスですが、J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)の方がパフォーマンスが良く優良なアクティブファンドと言えそうです。
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)では東証REIT指数に採用されている銘柄数より10銘柄ほど少ない銘柄に投資をしてますが、比較した期間では銘柄の選定や比率はうまくいってるように思われます。
当ファンドの情報
- ベンチマーク:ー
- 購入時手数料:3.3%
- 信託報酬(税抜):1.1%(実質コスト:1.081%)
- 信託財産留保額:0.3%
- 純資産残高:約3,540億円
- 分配金利回り:8.97%
- 決算:年12回(毎月17日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2005年1月17日)
- つみたてNISA:対象外
- iDeCo:取扱いネット証券なし
評価・まとめ
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は、国内の金融商品取引所に上場(これに準ずるものを含む)している不動産投資信託(Jリート)を実質的な主要投資対象とし、不動産研究に特化した株式会社三井住友トラスト基礎研究所から投資助言を受け銘柄選定を行っているアクティブファンドです。
過去3年では税引き前の分配金を再投資したパフォーマンスですが、東証REIT指数(配当込み)をベンチマークとした低コストなインデックスファンドである「たわらノーロード 国内リート」(信託報酬(税込):0.275%)よりもパフォーマンスが良く優良なアクティブファンドと言えそうです。
参考 たわらノーロード 国内リートの評価ってどう?過去の利回りはどのくらい?
(たわらノーロード国内リートより低コストなeMAXIS Slim 国内リート(信託報酬(税込):0.187%)が設定されました)
ただ、信託報酬は高く高コストなファンドで、分配金利回りは高いですが、タコ足配当となっている月も散見されるので、国内リート市場が好況な時はいいですが、不況となると基準価額が徐々に下がっていったり、分配金を減配するなどが行われるなどのリスクがある点には注意しましょう。
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)に投資するならネット証券がおすすめ
J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)は、購入時手数料が必要なファンドですが、SBI証券、楽天証券、マネックス証券なら通常注文・積立注文どちらも購入時手数料が無料で投資できます。
また、ネット証券では投資信託を保有しているだけで下記のようなポイントが貰えます。
貰えるポイント | 付与率(年率) | ポイント 投資 | |
SBI証券 | Tポイント | 0.10%(※1,000万円未満) 0.20%(※1,000万円以上) | ○ |
楽天証券 | 楽天ポイント | 0.048% | ○ |
マネックス証券 | マネックスポイント | 0.08% | × |
※月間保有金額
ネット証券によって貰えるポイントが異なりますが、付与率が最も高いのはSBI証券となります。もちろん口座開設・維持費用は無料です。
楽天証券なら、SBI証券同様にポイントで投資信託の購入もできたり、楽天銀行との連携で普通預金の金利がメガバンクの100倍の0.1%になったり、楽天カードで投資信託の積立を行えば1%のポイントが付与されたりとメリットが多いです。
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参考 楽天証券の投資信託の積立は楽天カードを利用してポイントGet!デメリットはない?
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