iFree 日本債券インデックスは、大和アセットマネジメントが運用する低コストインデックスファンドシリーズiFreeシリーズで、日本の公社債に分散投資ができるインデックスファンドです。
NOMURA-BPI総合に連動する投資成果を目指した運用を行うとのことですが、どんな内容のファンドなのか確認してみました。
iFree 日本債券インデックスの特徴
投資対象
iFree 日本債券インデックスは、日本の公社債(国債や社債など)で構成される「NOMURA-BPI総合」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
「NOMURA-BPI総合」は、多くの国内債券型インデックスファンドで利用されていて、国債の他、地方債、政府保証債、金融債、事業債および円建外債等で構成されていて、インカム収入を考慮した時価総額加重平均型の指数です。
参考 国内債券インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
※下記はiFree 日本債券インデックス「月報(2022年7月)」からの情報です。
資産別構成
債券種別構成
債券格付別構成
組入上位10銘柄
債券ポートフォリオ特性値
ファンドの仕組み
iFree 日本債券インデックスはファミリーファンド方式で運用され、実質的な運用はダイワ日本債券インデックスマザーファンドにて行われます。
購入時手数料・信託報酬(実質コスト)などのコスト
購入時手数料 | なし |
信託報酬(税込) | 新発10年国債の利回りが
|
実質コスト(税込) | 0.137% |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬が長期国債の利回りによって変動する方式となっていますが、他の類似ファンドはそのような方式はとらず固定の信託報酬となっています。
わざわざ信託報酬が引きあがるかもしれない当ファンドを選ぶ理由はないように思います。
投資信託保有時には信託報酬というコストがかかりますが、それ以外にも実際に運用した後に事後報告として運用報告書に記載される隠れコストもあります。
目論見書に「その他の費用・手数料」といった記載があり、主に監査費用や売買時手数料などで、運用をしないと確定しないコストとなっていて、通常信託報酬とその他の費用なども含めたコストを実質コストと呼んでいます。
インデックスファンドのように同じインデックスをベンチマークとしているなら実質コストが低い方が将来のリターンに有利となるので、信託報酬だけでなく実質コストも確認してみてください。
分配金
本ファンドは設定来一度も分配金が出ていないので効率的な運用がされています。
ファンドで投資している株式や債券などから得られた利子や配当、売買益などを分配せず、さらに運用に回すことにより複利効果が期待できます。
つみたてNISA(積立NISA)・iDeCo対応状況
iFree 日本債券インデックスはつみたてNISA対象外で、iDeCoもネット証券では取り扱いはないようです。
参考 NISA、つみたてNISA(積立NISA)、iDeCoの比較については下記も参考にしてみてください。
⇒ NISA・つみたてNISA(積立NISA)・iDeCoを比較!どれがおすすめでお得?過去の運用成績(リターン・リスク)
リターン・リスク
年 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) |
トータルリターン | -2.78%(44位) | -1.41%(52位) | -0.17%(42位) | –(–) |
リスク(標準偏差) | 1.42(65位) | 1.97(69位) | 1.76(64位) | –(–) |
シャープレシオ | -1.96(53位) | -0.71(50位) | -0.09(37位) | –(–) |
対象ファンド数※ | 123本 | 114本 | 107本 | — |
※:「国内債券・中長期債」カテゴリ
基準価額騰落率
ファンド | ベンチマーク | |
1ヶ月 | +0.7% | +0.7% |
3ヶ月 | ー0.4% | ー0.4% |
6ヶ月 | ー1.5% | ー1.4% |
1年 | ー2.8% | ー2.6% |
3年 | ー4.2% | ー3.7% |
5年 | ー0.8% | +0.0% |
設定来 | ー2.7% | ー1.7% |
※iFree 日本債券インデックス「月報(2022年7月)」より
※ファンド設定日は2016年9月8日
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
所感
ファンドが設定されてから約6年が経過しましたが、信託報酬(実質コスト)などを加味するとベンチマークと比較して乖離はないように思え、ベンチマークとの連動性は高そうです。
類似ファンドとの比較
国内債券インデックスファンドで信託報酬が特に低コストなファンドで、実質コストやマザーファンドの規模などを比較したのが下記となります。
ファンド名 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込) | マザーファンド規模 (百万円) | 純資産残高 年間増加額 (百万円) | 1年間の リターン |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim国内債券インデックス | 0.132% | 0.135% | 314,171 | +2,676 | -2.77% |
ニッセイ国内債券インデックスファンド | 0.132% | 0.134% | 47,767 | +251 | -2.79% |
Smart-i 国内債券インデックス | 0.132% | 0.141% | 82,199 | +472 | -2.77% |
iFree日本債券インデックス | 0.132% 0.242% | 0.137% | 36,568 | +1,115 | -2.78% |
たわらノーロード 国内債券 | 0.154% | 0.155% | 273,346 | +2,380 | -2.81% |
三井住友・日本債券 インデックス・ファンド | 0.176% | 0.178% | 122,582 | -3,461 | -2.82% |
参考 国内債券インデックスファンド(投資信託)を比較!おすすめは?
信託報酬は複数のファンドで最安値となっていますが、実質コストは「ニッセイ国内債券インデックスファンド」が最も低コストとなっていて、次いで「eMAXIS Slim国内債券インデックス」となっています。
ただ、人気が高いのは「eMAXIS Slim国内債券インデックス」で直近1年のリターンもわずかですが「eMAXIS Slim国内債券インデックス」の方が良かったので「eMAXIS Slim国内債券インデックス」がバランスが良く最もベストなファンドと言えそうです。
参考 eMAXIS Slim 国内債券インデックスの評価・評判
当ファンドの情報
- ベンチマーク:NOMURA-BPI総合
- 購入時手数料:なし
- 信託報酬(税込):0.132%(実質コスト:0.137%)
※新発10年国債の利回りが1%以上の時は0.242% - 信託財産留保額:なし
- 純資産残高:約50億円
- 分配金利回り:なし
- 決算:年1回(11月30日)
- 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券などのネット証券)
- 償還日:無期限(設定日:2016年9月8日)
- つみたてNISA:対象外
- iDeCo:取扱いネット証券無し
評価・まとめ
iFree 日本債券インデックスは、NOMURA-BPI総合の動きに連動する成果を目標とするインデックスファンドで、日本の国債の他、地方債、政府保証債、金融債、事業債および円建外債等に分散投資ができます。
実質コストも低コストで、1年間のリターンも良かったのですが、将来国債の金利が上昇し1%以上となると信託報酬が上がってしまうので、他の類似ファンドより大きくパフォーマンスが悪化する可能性があります。
それであれば、iFree 日本債券インデックスより実質コストが低コストな「eMAXIS Slim国内債券インデックス」「ニッセイ国内債券インデックスファンド」に投資をした方が将来国債の利回りが上昇しても低コストで運用することができるので、こちらも検討してみてください。
参考 eMAXIS Slim 国内債券インデックスの評価・評判
iFree 日本債券インデックスを購入するのにおすすめの証券会社は?
各ネット証券では投資信託に関して保有残高に応じたポイント還元と、クレジットカード積立によるポイント還元があり、積立するならトータルでのポイント還元率が高い方がお得です。(クレジットカード積立はつみたてNISA銘柄も対象)
参考 投資信託でポイントが貯まるネット証券を比較!おすすめはどこ?
トータルのポイント還元率が業界最高水準のマネックス証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.03%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1.1%
クレジットカード積立を利用するならトータルのポイント還元率が業界最高水準なのがマネックス証券です。
クレジットカード積立で必要なマネックスカードは、マネックス証券を口座開設すれば作ることができ、貯まったポイントは株式手数料や暗号資産に交換することや、他のポイントサービス(dポイント・Tポイント・Pontaポイントなど)に交換することも可能です。
Pontaポイントを貯めるならauカブコム証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.005%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:1%
投資信託の保有残高によるポイント還元は低いのですが、クレジットカード積立によるポイント還元率は1%と還元率は高めです。
ただ、マネックス証券の方が保有残高による還元率も高いので還元率にこだわるならマネックス証券がおすすめです。
それでも
保有残高によるポイント還元率は業界最高水準のSBI証券
- 保有残高によるポイント還元率:0.05%
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.5%(一般カード)
ゴールドカードなら1%・プラチナカードなら2%・プラチナプリファードなら5%
投資信託の保有残高によるポイント還元率は業界でも最高水準で、クレジットカード積立を利用しない場合にはおすすめです。
クレジットカード積立で一般カードだと還元率は低いですが、ゴールドカードは年間で100万円以上利用すれば翌年以降の年会費永年無料となるので条件クリアできそうであればゴールドカードの方がおすすめです。(ただしクレジットカード積立は集計対象外です)
>> 三井住友カード(NL)
楽天ポイントが貰える楽天証券
- 保有残高によるポイント還元率:ー
- クレジットカード積立によるポイント還元率:0.2%
(一般カード)
楽天証券では、保有残高によるポイント還元率が「一定の残高をはじめて達成した場合」のみポイントが還元されるルールに変更され、実質保有残高によるポイント還元はほぼなくなりました。
またクレジットカード積立も低コストなファンドは0.2%(※)と還元率が下がり、ポイント還元率は他社と比較すると見劣りする感は否めません。
※2022年9月買付分より信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%(税込)未満の銘柄
それでも楽天ポイントは楽天経済圏では貯めやすく、様々なサービスで利用できるので、楽天ポイントを貯めたい方は楽天証券という選択肢もあるかと思います。
>> 楽天カード(公式サイト)
その他下記の証券会社でも購入できます。
>> GMOクリック証券
参考 口座開設時に必ず選ぶ特定口座については下記も参考にしてみてください。
⇒ 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
投資信託に投資するのにおすすめの証券会社は?
ネット証券では投資信託に関するポイント還元など様々なサービスを行っていますが、どのような違いがあるのか、おすすめはどこかは下記も参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
各資産クラスのインデックスファンドの比較についてはこちら!
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