THEO(テオ)はロボアドバイザーにより、資産運用のプロセスを自動で行ってくれる投資一任型サービスです。
ロボアドバイザーによる資産運用サービスは各社から提供されていますが、THEO(テオ)は多くの投資初心者の方に選ばれています。
THEO(テオ)はどのようなサービス内容で運用実績はどの程度なのか確認してみました。
THEO(テオ)とは?
THEO(テオ)とは株式会社お金のデザインが提供するサービスで、年齢や金融資産額などに応じて世界中の約6,000銘柄のETFから、ロボアドバイザーが最適なポートフォリオを提案、自動で運用しくれるので、長期にわたって運用を任せることができます。
株式会社お金のデザインの基本情報
会社名 | 株式会社お金のデザイン(MONEY DESIGN Co., Ltd.) |
設立年月日 | 2013年8月1日 |
代表者 | 代表取締役社長 中村 仁 |
資本金 / 資本準備金 | 3,590,214,142円 / 8,533,710,719円(2018年9月28日現在) |
金融商品取引業者 | 関東財務局長(金商)第2796号 |
加入協会 | 一般社団法人日本投資顧問業協会、日本証券業協会、 一般社団法人投資信託協会 |
事業内容 | 投資運用業および投資助言・代理業ならびに第一種金融商品取引業 |
「株式会社お金のデザイン」に出資・業務提携している企業は下記のように数多く、期待の高さがうかがえます。
他にも様々な企業と業務提携をおこなっていて、地方銀行や新生銀行、GMOクリック証券、ネット証券最大手のSBI証券とも業務提携しています。
THEO(テオ)のユーザ情報
THEO(テオ)は2016年2月にサービス開始し、約66,000人(2018年8月31日時点)の方が運用しているサービスですが、特徴として、20~40代の投資未経験者の方が多いというのが特徴です。
THEO(テオ)の特徴・メリットとは?
- 1万円から国際分散投資を始められる
- 自分に合ったポートフォリオを提案
- 資産運用の全プロセスを自動化
- 1%の手数料で資産運用すべてを任せられる
- 毎月積立をするなら手数料が最大35%オフ
- AIを活用してリスクを抑制
- 特定口座に対応
- 万が一の時でも預けた資産は守られる
1万円から国際分散投資を始められる
THEO(テオ)の最低投資金額は1万円となっていて、積立は1万円以上1千円単位で指定できるので低額から投資が始められます。(2020年4月7日12:00以降に口座開設した場合は、最低投資金額は10万円に変更になります)
投資対象は、およそ40種類のETFの組み合わせにより国際分散投資を実現していて、リスクの低減、収益を安定化させることを目的としています。
地理的分散
投資地域は限定せず、米国、欧州、アジア、アフリカなど世界のあらゆる地域に分散して投資をすることで、個別地域のリスクを大きく背負うことなく、リスクを分散させています。
THEO(テオ)では、ETFを通じて世界約80の国・地域の11,000銘柄以上に投資を行うので、非常に分散性が高いサービスとなっています。
アセットクラスの分散
分散投資を行う上ではどの資産(アセットクラス)に分散を行うかは重要で、株式や債券、不動産、コモディティ(金など)を投資対象としています。
THEO(テオ)では下記の資産に分散投資を行うことによりリスクの低減を図っています。
時間的分散
資産運用を始めようと思ったときに、できることなら安値となるタイミングで始めたいと思うのは当然ですが、ただどのタイミングが安値だったのかはプロでも振り返ってみないと分からないものです。
定期的に一定額で購入する「ドルコスト平均法」を行えば安値のときは多く、高値のときはに少なくETFを購入できるので、購入単価を平準化することができるので「もっと安くなるかもしれない」「もっと高くなるかもしれない」といった心配を気にすることなく、いつでも資産運用をはじめることができます。
THEO(テオ)では一括投資も積立投資も行うことができるので、自分の資産状況にあった資産運用を行うことができ、約3割の方が積立を実施しているようです。
自分に合ったポートフォリオの提案
THEO(テオ)では下記の基本的なプロフィールを入れるだけでポートフォリオの提案をしてくれます。
- 年齢
- 現在の年収
- 毎月の貯金の目安
- 現在の金融資産額
- THEOをいくらから始めたいか
以前は5つの質問を答えるようになっていたのですが、わかりづらい・答えられないという声がありTHEOが考える質問とユーザの判断・行動にギャップがあることもわかってきたことから質問をなくし、誰でも迷うことなく答えられる基本プロフィールだけの入力になったようです。
基本プロフィールを入力後(メールアドレスの登録が必要)に提案されるポートフォリオは、大きく3つの機能別ポートフォリオと呼ばれる比率を下記の様に提案してくれます。
このポートフォリオは、日本の経済には3つのリスク「低成長リスク」「低金利リスク」「インフレ(物価の上昇)のリスク」があると考え、それぞれのリスクに対応するために、3つの機能別ポートフォリオを採用しているとのことです。
このようなモデルは、米国最大の公的年金基金であるCalPERS(カリフォルニア州職員退職年金基金)で使われているものを、資産運用の世界的な権威である京都大学の加藤康之教授により日本に向けてカスタマイズしたアプローチとなっています。
3つの機能ポートフォリオの概要は下記のような感じです。
- グロース:長期的に、世界の株式市場の成長と同程度の高いリターンを得る
- インカム:定期的に、多くの安定したインカムを得る。
- インフレヘッジ:資産の実質的価値を保全する
特に「グロース」では最小分散投資を基本としたスマートベータの手法に基づき、より小さなリスクでより大きなリターンを目指しています。
詳細については下記も参考にしてみてください。
参考 THEO「運用の考え方」
資産運用の全プロセスを自動化
中長期にわたる資産運用をする場合、ポートフォリオの構築だけでなく、ポートフォリオのメンテナンスも運用成果を向上させるためには重要な要素で、値動きの変動などにより変化してしまったポートフォリオの配分を最適に定められた資産運用方針に戻すよう調整する「リバランス」が必要です。
THEO(テオ)ではこのリバランスは1ヶ月ごとに行われるので、運用の手間を省くことが可能で、ETFを保有することにより発生する配当金も適切な配分により自動で再投資してくれるので複利効果も期待できます。
リバランス頻度が高いので、ETFの売買手数料がかさむことが想定されますが、手数料としての投資一任報酬は3,000万円までは預かり資産の1%でETFの売買手数料や為替手数料などは無料となっているで、それほど気にかける必要はなさそうです。
また、「THEOにおまかせ」モードを利用すればポートフォリオ自体を年1回年齢や市場データに応じて資産配分の見直しがされるので、長期的な運用を任せることができます。(「THEOにおまかせ」モードを利用しなければ自分で設定することもできます)
1%の手数料で資産運用すべてを任せられる
THEO(テオ)の手数料は、3,000万円まで預かり資産の1%、3,000万円以上なら0.5%でETFの売買手数料や為替手数料などは無料となっています。(ETF保有時の信託報酬などのコストは価格に織り込まれるので、間接的にその分のコストもかかります)
1%の手数料は決して安いコストとは言えませんが、下記のプロセスを自動で行い投資の手間がかからないので、資産運用をこれから始めたい方にはメリットがあります。
- 資産配分
- 商品選定
- 発注
- 再投資
- 積立
- リバランス
また、入金の際に必要な手数料は自己負担なのですが、積立の場合は入金手数料はかかりません。
出金はいつでも手数料無料となっています。
毎月積立をするなら手数料が最大35%オフ
THEOでは「THEO Color Palette(テオ カラーパレット)」という手数料を最大0.65%(年率・税別)まで引き下げる手数料体系を導入しています。
対象期間で毎月積立をしていて、運用開始から対象期間内の各月末までの入出金総額の平均によりカラー基準額が決定されます。
カラー基準額に応じて下記のように手数料が割引されます。
テオは毎月積立をして1万円以上投資すればいきなり割引の対象となり、積立金額が大きくなればなるほど割引率も大きくなっていきます。
AIを活用してリスクを抑制
THEOではAIアシストというAIを活用した機能が搭載されています。
世界中のニュースやブログ、SNSといった膨大な自然言語情報(英語)から作成される市場心理指数と市場データをもとに、機械学習アルゴリズムが投資対象銘柄またはポートフォリオが一定期間後に大きく下落するかを判断します。
大幅に下落すると判断した場合は、より保守的なポートフォリオを構築し、下落幅を抑制しようといった動きを自動で行ってくれます。
特定口座に対応
THEO(テオ)での取引で、ETFの売却を行った際には売買差益に対して税金がかかりますし、ETFの分配金にも税金がかかります。
ただ、THEO(テオ)では特定口座に対応しているので、源泉徴収ありを選べば自動で税金の計算や納付を行ってくれるので、基本的には確定申告を行う必要はありません。
参考 特定口座とは?証券会社の口座種類のまとめ!結局どれがいい?
万が一の時でも預けた資産は守られる
株式会社お金のデザインは、顧客の資産と株式会社お金のデザインの資産を明確に区別する分別管理がされているので、株式会社お金のデザインが破たんした場合でも、資産は全額返還されます。
また、日本投資者保護基金に加入しているので、万が一分別管理に不備があった場合など預けた資産が返却できないような事態に陥っても、最大1,000万円までは日本投資者保護基金が補償してくれるので安心です。
THEO(テオ)のデメリットとは?
- NISAやジュニアNISAには非対応
- 運用設定の変更は年間10回まで
NISAやジュニアNISAには非対応
NISAやジュニアNISAには対応しておらず、THEO(テオ)では毎月リバランスによる売買を行っているので、一度の売買での税メリットが大きい現行のNISA制度に合わないためとのことです。
資産運用方針の変更は年間10回まで
資産運用方針の変更は自分で設定可能ではありますが、変更は年間に10回までという制約がかかっています。
通常は運用設定を変更するものではないので、頻繁に変更することはないかとは思いますが、相場の急変などにより資産運用方針を細かく変更したいような方は場合は気をつける必要があります。
THEO(テオ)の運用実績は?
THEO(テオ)では「グロース」「インカム」「インフレヘッジ」という3つの機能別ポートフォリオを採用していますが、約2年間(2016年3月1日~2018年3月30日)の各機能ポートフォリオの推移は以下のようになっていました。
(引用元:THEOホワイトペーパー)
全THEO ユーザーの保有銘柄から算出した機能ポートフォリオの割合は、グロース・ポートフォリオ 49.87%、インカム・ポートフォリオ 34.36%、インフレーションヘッジ・ポートフォリオ 15.78%で、この割合で上記と同一期間運用した場合のポートフォリオの推移は下記となっていました。
(引用元:THEOホワイトペーパー)
約2年の運用期間で平均的なポートフォリオの場合、円建てで約15%程度の利益が出ていたようです。
また、35歳、就業中、金融資産500万円のユーザーに設定されているポートフォリオ(グロースポートフォリオ59%、インカムポートフォリオ30%、インフレヘッジポートフォリオ11%)で2007年7月以降にTHEOの運用方針に基づき、ETFの配当金を再投資し、運用報酬控除後でシミュレーションしたのが下記となっています。
さすがに2008年の金融危機では大きく元本割れしてますが、その後は世界経済の復活とともに順調に資産を伸ばし、長期的にはプラスの結果となっています。
まとめ
THEO(テオ)はロボアドバイザーにより、資産運用のプロセスを自動で行ってくれる投資一任型サービスで、世界約80の国・地域の11,000銘柄以上に投資が行われるため分散性の高いサービスとなっています。
「NISAやジュニアNISAには非対応」「運用設定の変更は年間10回まで」といったデメリットはありますが、下記のような特徴・メリットがあります。
- 1万円から国際分散投資を始められる
- 自分に合ったポートフォリオを提案
- 資産運用の全プロセスを自動化
- 1%の手数料で資産運用すべてを任せられる
- 毎月積立をするなら手数料が最大35%オフ
- AIを活用してリスクを抑制
- 特定口座に対応
- 万が一の時でも預けた資産は守られる
ロボアドバイザーによる一任運用が楽だという点と、1万円からの低額から投資が可能ということで、多くの投資初心者の方がTHEO(テオ)での資産運用を始めています。
ETFを個別で購入し、リバランスを全くしない場合は自分で取引した方がコストは安くなりますが、配当金の再投資、リバランスやポートフォリオの見直しなどを自分で行う手間やコスト面を考えると、すべて一任運用できるTHEO(テオ)は優位性があります。
海外ETFの取引手数料は大手ネット証券では売買手数料が0.45%(下限5ドル、上限20ドル)+為替手数料が0.25%(SBI証券ではもう少し安く抑えられますが)が片道の取引で必要となるので、年に一度売り買いをするだけで1.4%のコストがかかってしまうのでTHEOより割高となります。
1万円から資産運用をすべてお任せするならTHEO(テオ)!
基本プロフィールの入力だけで自分に合ったポートフォリオを提案してくれるので、投資初心者の方でも気軽に始められます。口座開設・維持費はもちろん無料です。
>> THEO(公式サイト)
また、THEO(テオ)では、dポイントも貯まるTHEO+docomoといサービスもあるので、THEO(テオ)に投資してみようと思っていてdポイントを貯めているならTHEO+docomoも検討してみてください。
>> THEO+docomo(公式サイト)
参考 その他のロボアドバイザーの比較については下記も参考にしてみてください。
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