資産運用をするには金融商品に投資をすることになります。金融商品にはそれぞれ特徴があり、リスク・リターンの度合いが異なります。
それぞれの特徴を理解したうえで投資しないとリスクが高すぎたとあとで後悔することにになるかもしれません。
そうならないように各金融商品の種類別にメリット、デメリットを理解したうえで投資を行いましょう!
資産運用の種類別の特徴
低リスク・低リターン
預貯金
【メリット】
- 元本が保証されている
- 流動性が高い
【デメリット】
- メガバンクの普通預金金利は0.001%とリターンは見込めない
- 定期預金はネット銀行でも1年で0.15%程度で流動性が低くなる
ネット証券会社とネット銀行の組み合わせ
SBIなら住信SBIネット銀行とSBI証券、楽天なら楽天銀行と楽天証券といったネット証券とネット銀行を連携させるとネット銀行の普通預金金利がアップします。
【メリット】
- 普通預金の金利が100倍の0.1%になる(SBIは3.5倍の0.01%)
- 流動性も高い
- 預金を現金に換えたり、株や投資信託への投資が簡単に行える
【デメリット】
- 銀行と証券会社の両方の口座開設が必要
参考 楽天証券と楽天銀行の連携で金利をメガバンクの100倍に!ポイントも貯まる!
個人向け国債
個人向け国債には固定金利のものもありますが、低金利の今はまったくメリットがないので、変動金利10年ものについてのみ記載します。
【メリット】
- 国が発行しているので安全性は非常に高い
- 発行後1年経過すれば1万円単位で換金可能
【デメリット】
- 利子は0.05%と最低水準
- 中途解約すると直近2回分の利子×0.8が額面より差し引かれる
- 日本がデフォルトにならないとはいえない
外貨預金
銀行での外貨預金は手数料が高いのでおすすめできない商品です。
参考 外貨預金をおすすめできない理由とは?高金利には裏がある?
一部のネット銀行では手数料は安く抑えられてますが、それでもFXを利用した方が手数料は安いのでトータルリターンは良くなります。
参考 外貨預金とFXはどっちがお得か徹底比較!外貨MMFはどう?
ミドルリスク・ミドルリターン
投資信託
株式投資などとは異なり、資産運用のプロが投資家から集めた資金で運用います。運用等で得た利益は投資金額応じて利益が分配されます。
初めて資産運用を始める初心者の方には、積立なら100円と低額から始められるのでおすすめです。
【メリット】
- 1つで様々な投資先に投資ができる分散投資が可能
- 少額から投資が可能で、積立するのに向いている
- 分配金を再投資する商品もあるので、複利での資産運用が手軽にできる
【デメリット】
- 数千本もあるので選ぶのが難しい
- 売買時や保有中など様々な手数料が差し引かれ、投資信託によっては高コストなものがある
参考 投資信託の手数料ってどこで購入しても同じ?安く購入するには?
ETF
取引所に上場している投資信託のことをETFといい、通常の投資信託は一日一度純資産額より価格を計算しています。ETFの場合は、市場が開いている場合はいつでも売買でき、価格がリアルタイムに変更されます。
【メリット】
- 投資信託同様に分散投資が可能
- 少額の資金で買うことができます
- リアルタイムに売買できます
- 投資信託より信託報酬が割安です
【デメリット】
- 分散投資をしていても市場全体が影響をうけるときなどは損失が出るときがある
- 売買手数料のほかに保有中には信託報酬が必要となる
参考 ETFとは?コストは安いが投資する上でのメリット、デメリットは?
REIT
投資家から資金を集め、複数の不動産に投資することにより、不動産から得られる家賃や売却益を配当金として受け取れます。
【メリット】
- 少額で実物不動産に投資をすることができる
- 1つのファンドで複数の物件に投資をするので自動的に分散投資となる
- 実物不動産に比べると売買が簡単で流動性に優れている
【デメリット】
- 実物不動産に比べると価格変動リスクがある
- 不動産への投資なので不動産自体が下がっている場合には影響を受ける
株式
資産運用や投資の代表的金融商品で、一般的に証券市場で株式を価格が安い時に購入して、価格が高い時に売却することで利益を得ることで利益を上げることができます。
これ以外にも企業が決めた日に株主となっていると、配当金や株主優待、証券会社によっては保有している株を貸し出すことによって金利を得られる貸株などでも利益を上げることができます。
参考 貸株とは?年率20%の金利が付く?でもデメリットには要注意!
【メリット】
- 売買タイミングによっては高い利益を得ることができる
- 株式を保有していると、配当金や株主優待をもらえる
【デメリット】
- 売買タイミングによっては損失を生じることがある
- 万が一、株主となった企業が倒産すると紙くずとなってしまう
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは金融型クラウドファンディングと呼ばれ、5%~10%と高い利回りが得られるということもあり新しい投資手法として注目されています。
ただ、ソーシャルレンディング会社によっては金融庁から行政処分を受けている会社もあるので、投資先の会社は運用実績や大手企業の資本が入っているなど安全な会社を選ぶことが重要です。
【メリット】
- 5~10%を中心に高利回りの案件が多い
- 1万円からの少額投資が可能で、分散投資が可能
- 投資する案件によっては毎月分配金をもらえる
- 基本的に株式などの相場との相関関係がない
- 1ヶ月だけの融資など短期間の案件などもある
【デメリット】
- 元本保証ではない(貸倒リスク)
- 各案件の運用はソーシャルレンディング事業者に委ねるので指図できない
- 原則途中解約はできない
- 具体的な投資先がわからない
参考 ソーシャルレンディングとは?高利回りだけどどんなリスクがある?
ハイリスク・ハイリターン
FX
FX(外国為替証拠金取引)とは、日本円と米ドルなど異なった2つの通貨を交換することによる取引のことをいいます。
参考 FX(外国為替証拠金取引)とは?初心者の外貨投資の始め方!
よくドル円が100円などとニュースでやっていますが、100円で1ドルが買えるということで、
100円で買って101円で売ればその差額の1円が利益となります。
また、金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買えば、2通貨間の金利差である差額を受け取ることができ、これをスワップポイントといいます。
参考 FXのスワップポイントとは?2国間の金利差を低リスクで日々もらうには?
FXで特徴的なのはレバレッジをかける取引ができ、これにより自己資金の何倍もの取引ができるようになります。
例えば、自己資金が100万円で米ドル円を100円で買って、101円で売れば1万円の利益になります。
ここでレバレッジをかけて自己資金の10倍、1000万円分の米ドル円を買うことができるので(国内のFX会社では最大25倍まで)、利益も10倍の10万円となりますが、損失も10倍となります。
レバレッジをかければかけるほど、利益も大きくなりますがその分損失も大きくなるためFXはハイリスクと言われています。
ただ、レバレッジは自分でコントロールすることができ、例えばレバレッジ1倍とすることで外貨預金とほぼ同じリスクとなるので、レバレッジを抑えて取引すればリスクを低減させることができます。
参考 FXのレバレッジとは?レバレッジ1倍でも借金することはある?
【メリット】
- 外貨預金と比べると取引コストが圧倒的に安い(1/10~1/100)
- 少額から投資可能でレバレッジをかければ大きな利益を狙える
- 保有中はスワップポイントを日々受け取ることができる
【デメリット】
- ある一定の損失が発生した際に、これ以上損失が拡大してしまわないよう強制的に取引を終了されてしまう(ロスカット)
- 急激な為替変動があった場合、預けた金額以上の損失がでてしまう可能性がある
CFD
CFDとは「差金決済取引」のことをいい、FXもCFDの一種となるのでFXと同じような特徴を持ちますが、FXは為替を対象としてますが、CFDでは日経平均やNYダウ平均といった株価指数や、米国の個別株、金・原油なども幅広い商品を対象に取引することができます。
参考 CFDとは?取引の仕組みや投資する上でのメリット・デメリットは?
FX同様にレバレッジをかけることができるのでハイリスク・ハイリターンとしてますが、FX同様にレバレッジを低く抑えることによって、投資信託やETFと変わらないリスクで取引することができます。
【メリット】
- CFDは売買できる投資商品が多い
- ほぼ24時間取引ができる
- 買いからも売りからも利益が出せる
- 証拠金取引なので少額から取引できる
- 売りの場合は金利調整額、買いの場合は権利調整額を受け取れる
【デメリット】
- 仕組みが理解しづらい
- 取扱銘柄がやや複雑
先物取引
先物取引とは、大豆やコーン、金、ガソリンや灯油などが、将来のある時期にいくらで売買するのか、その権利を取引するものです。
今の値段より高くなると思えば、現在の値段で買う権利を、安くなると思えば現在の値段で売る権利を取引するということとなります。
通常先物取引というと商品先物のことを言いますが、金融先物取引というものもあり、日経225などの株価指数やユーロ円3ヶ月金利先物のような金利に投資するものもあります。
【メリット】
- 少額から投資可能なのでレバレッジをきかせて大きな利益を得ることが可能
- 売りの取引でも株(信用取引)の逆日歩やFXでのマイナススワップポイントのようなコストは発生しません
【デメリット】
- 取引期間が決められているので決済したくないときにも決済しなければいけない
- レバレッジをきかせて取引をしていると預けた金額以上の損失が出る可能性があります
まとめ
資産運用は、複数の資産に分散投資し長期間にわたり複利で資産を増やしていくことを目的とします。
分散投資するためには上記に記載した各金融商品の特徴を理解し、自分が許容できるリスクの範囲内で複数の金融商品に投資することによってリスクを分散することができます。
ただ、これから資産運用をはじめる初心者の方がいきなりすべての金融商品を理解した上で投資を行うのはハードルが高いので、初心者の方は投資信託のようにはじめから分散投資されている商品などがありますので、こちらから始めることをお勧めします。
そのあとETFや株、FX、CFDなどを検討してみてください。
あまり悩んでいても、現状と何も変わりませんので、少額からでいいので、まずは行動しましょう!
資産運用を始めるにはまずは4大ネット証券で口座開設しておくのがおすすめです。
どのような投資をするかにもよりますが、SBI証券か楽天証券のどちらかを選んでおけば取扱商品も多いので失敗はないです。
もちろん口座開設・維持費は無料です!
>> SBI証券 (詳細解説)>> マネックス証券 (詳細解説)
>> 楽天証券 (詳細解説)
>> auカブコム証券
投資信託で失敗しない証券会社選び!
これから投資信託で資産運用を始める方は、ネット証券選びで失敗しないようにこちらも参考にしてみてください。
参考 【投資信託】ネット証券おすすめ比較ランキング!お得な口座は?
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