CFDの仕組みを利用してETFの自動売買が可能なトライオートETFの自動売買セレクトにFXの自動売買ができるトライオートFXが追加され、ETFとFXを組み合わせたポートフォリオを作成することができるようになりました。
ETFの自動売買やFXの自動売買を組み合わせるとリターンやリスクはどうなるのか過去の成績を検証してみました。
参考 トライオートETFや自動売買セレクトについては下記も参考にしてみてください。
⇒ トライオートETFの評価ってどう?メリット・デメリットとは?
ETFとFXの値動きを比較すると?
原資産を株式としたETFは、投資対象にもよりますが基本的には右肩上がりの成長が期待できるのに対し、FXは2国間の相対的な力関係によって決まりますが、景気動向や政策金利など様々な要因によって変動するため、多くの場合上がったり下がったりのレンジ相場を形成する傾向があります。
トライオートETFの自動売買セレクトで異なる値動きをするETFとFXでポートフォリオを組むことにより、ETFが停滞や下落基調の時には利益を上げることはできませんが、FXの自動売買を組み合わせることによって利益を得られる機会を増やしていくことを目的としています。
もちろん逆に、FXが停滞や下落基調の時にはETFで利益を得られる機会を増やす目的というのもあります。
ETFとFXを組みわせた場合のリスクやリターンの比較
ここでは「ナストリ_AUD/NZD」を対象に、「ETFだけ」「FXだけ」「ETF・FXの組み合わせ」それぞれのリスクやリターンを比較してみます。
ナストリ_AUD/NZDの設定内容
「ナストリ_AUD/NZD」はETFでは「ナスダック100トリプル_ライジング」、FXでは「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」を下記の比率で設定した内容となっています。(FXは1,000通貨単位)
ナストリ_AUD/NZDの過去の成績は?
2014年1月からのシミュレーション結果は下記の様になっています。
約4年半の運用で約209%の利益が出ていたので、平均年率は約46.5%となっていて、期間中の最大の評価損益は、-466,043円となっていました。
ナスダック100トリプル_ライジングとは?
投資対象はナスダック100トリプルと名がついているように、ナスダック100指数の日次変動率の3倍の値動きとなるように設計された「プロシェアーズ・ウルトラプロQQQ」が投資対象となっています。
ナスダック100指数が前日比5%上昇すれば15%上昇し、5%下落すれば15%下落するといったハイリスク・ハイリターンな値動きをするのが特徴なので、推奨証拠金以上の余裕をもった資金で運用することも検討したいところです。
自動売買ロジックは「ライジング」で、上昇トレンドを狙う大きめの利幅と小幅な値動きで利益を積み上げる2タイプの連続注文を組み合わせ、上昇局面で利益を積極的に積み上げることを重視するようにデザインされています。
「ライジング」は上昇相場にフォーカスした設計のため、下落相場になると「追尾」「スリーカード」といった他のロジックに比べ評価損が大きくなるといった特徴があります。
ナスダック100トリプル_ライジングの過去の成績は?
2014年1月からのシミュレーション結果は下記の様になっています。
約4年半の運用で約100%の利益が出ていたので、平均年率は約22.4%となっていて、期間中の最大の評価損益は、-511,809円となっていました。
コアレンジャー_豪ドル/NZドルとは?
投資対象はその名の通り「豪(オーストラリア)ドル/NZドル」となっています。
自動売買ロジックは「コアレンジャー」で、レンジ帯を2つに分け、中心のコアレンジで細かく売買し、サブレンジでは大きな利幅で取引を行い、サブレンジでは、価格の戻りを想定した取引をするようデザインされています。
過去約4年半(2014年1月2日~2018年4月30日)の高値と安値の差を参考にしてレンジ幅が設定されていて、60%~70%の価格(日足終値)をカバーできる価格帯を「コアレンジ帯」、それ以外を「サブレンジ帯」としています。
「コアレンジ帯」では買いも売りも仕掛けがされているので、この間を推移している間は自動売買で利益を積み重ね、コアレンジ帯より上のサブレンジ帯では売り注文のみ、 コアレンジ帯より下のサブレンジ帯では買い注文のみが仕掛けられているので、含み損を抱えにくくし再度「コアレンジ帯」に戻ってくることを想定した仕掛けとなっています。
オーストラリアとニュージーンランドは相関関係が強いと言われているので、レンジ相場になりやすいですが、過去20年間(月足)の値動きは下記となっています。
過去20年と長期で見るとトライオートETFで想定しているレンジ帯を外れた値動きをしていたこともあるので、相場状況によっては自動売買の設定変更や停止させるなどの対応は必要となってくると思われます。
過去の値動きだけで見ると今のレンジ帯より下に行く可能性は低そうなので、コアレンジ帯より上のサブレンジ帯で売り注文が入ってるので、この注文を停止しておいたり買いに変更したりすることは想定しておいた方がよさそうです。
コアレンジャー_豪ドル/NZドルの過去の成績は?
2014年1月からのシミュレーション結果は下記の様になっています。
約4年半の運用で約310%の利益が出ていたので、平均年率は約68.9%となっていて、期間中の最大の評価損益は、-884,292円となっていました。
3つの設定を比較すると?
ナストリ_AUD/NZD | ナスダック100トリプル _ライジング | コアレンジャー _豪ドル/NZドル | |
推奨証拠金 | 1,002,132円 | 1,011,905円 | 1,040,546円 |
平均年率 | 約46.5% | 約22.4% | 約68.9% |
最大評価損益 | -466,043円 | -511,809円 | -884,292円 |
3つの設定ともに推奨証拠金を約100万円に合わせてみたところ、ETFとFXを組み合わせた「ナストリ_AUD/NZD」が最大評価損益は一番少なく済み、平均年率もETFのみの「ナスダック100トリプル_ライジング」、FXのみの「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」の間の成績と、リターンを期待できながらもリスクが抑えられた設定となっています。
特にETFのみの「ナスダック100トリプル_ライジング」だけで運用するより、FXを組み合わせたほうが平均年率は2倍となり、最大評価損益が抑えられているのでFXを組み合わせる効果はありそうです。
まとめ
CFDの仕組みを利用してETFの自動売買が可能なトライオートETFの自動売買セレクトにFXの自動売買ができるトライオートFXが追加され、ETFとFXを組み合わせたポートフォリオを作成することができるようになりました。
ETFは、投資対象にもよりますが基本的には右肩上がりの成長が期待できるのに対し、FXは多くの場合上がったり下がったりのレンジ相場を形成する傾向があり、異なる値動きをするETFとFXを組み合わせることにより一方が他方の不調をカバーできるという補完関係を狙ったポートポートフォリオを組むことができます。
実際に、ETFとFXを組み合わせた「ナストリ_AUD/NZD」と、ETFのみの「ナスダック100トリプル_ライジング」、FXのみの「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」を過去4年半のシミュレーションより比較してみると下記の様になっています。
【平均年率】
< 「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」
【最大評価損益】
< 「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」
ETFとFXを組み合わせた「ナストリ_AUD/NZD」が最大評価損益は一番少なく済み、平均年率もETFのみの「ナスダック100トリプル_ライジング」、FXのみの「コアレンジャー_豪ドル/NZドル」の間の成績と、リターンを期待できながらもリスクが抑えられた設定となっています。
ETFとFXの組み合わせはデフォルトで用意されている「ナストリ_AUD/NZD」以外にもいろいろ変更してシミュレーション結果を参照することができるので試してみてください。
もちろん口座開設・維持費は無料です。
>> トライオートETF(公式サイト)
ETFの自動売買には興味あるけど、リスクが高いと思われるなら元手資金ゼロでETFの自動売買の積立投資ができる「マネーハッチ」というサービスもありますので、こちらも検討してみてください。
こちらも口座開設・維持費は無料です。
>> マネーハッチ(公式サイト)
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