新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)ってどう?投資して大丈夫?

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新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は純資産残高1兆1000億円を超える国内トップクラスの規模の投資信託です。

毎月分配型で米国のリート市場に分散投資ができるファンドで、過去にはモーニングスター社の選定するFund of the year 2015でREIT型部門優秀ファンド賞も受賞し外部機関からの評価も高いようですが、投資する価値があるのか内容について確認してみました。

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)の特徴

投資対象

米国の取引所上場および店頭市場登録の不動産投資信託証券(US-REIT)126銘柄(2017年8月)に分散投資を行い、市場平均よりも高い水準の配当収益の確保と長期的な値上がり益の獲得を目指したアクティブファンドです。

ベンチマークは設定されておらず、参考指標として「FTSE NAREIT Equity REITs インデックス(配当込み)」が月次レポート等に記載されているといった感じです。

コスト

買付手数料 (SBI証券の場合)
1,000万円未満 3.24%
1,000万円以上3,000万円未満 2.16%
3,000万円以上1億円未満 1.08%
1億円以上 0.54%
信託報酬 1.53%
実質コスト 1.61%
※2017年3月6日+2016年9月5日の決算ベース
信託財産留保額 0.1%

また、下記の様に各販売会社の取り扱い純資産総額が増えた場合、販売会社の取り分は増えますが投資する方には何もメリットがないようです。

(引用元:新光US-REITオープン「目論見書」)

純資産残高

約1兆1,000億円超と国内でもトップクラスの規模となっていますが、2017年1月の減配以降は右肩下がりの傾向となっています。

分配金

毎月分配型なので毎月分配金が出ていて、直近(2017年8月)では50円となっており、分配金利回りは23.51%(2017年9月)となっています。

分配金が出ているということは、税金の問題もあり複利効果が落ちるため長期投資という観点では効率よく運用されているとは言えません。

また、SBI証券での「分配金健全率」(分配金に占めるファンドの運用で得た利益の割合)は15.6%となっているのでたこ足配当となっています。

当ファンドの情報のまとめ

  • ベンチマーク:なし
  • 買付手数料:(SBI証券の場合)1,000万円未満 3.24%
  • 信託報酬:1.53%(実質コスト1.61%)
  • 信託財産留保額:0.1%
  • 純資産残高:約1兆1,000億円超
  • 分配金利回り:23.51%(2017年9月)
  • 決算:毎月5日
  • 買付単位:100円以上1円単位、積立も100円から(SBI証券)
  • 償還日:2024年9月30日(設定日:2004年9月30日)

所感

純資産残高は約1兆1,000億円と国内でもトップクラスの規模の投資信託で、米国のリート市場に分散投資ができます。

毎月分配型ということですが、たこ足配当となっていて長期投資には向かない投資信託で、下記の様にインカムゲイン+キャピタルゲイン+為替要因といった収入以上に分配金が大きい状態となっています。

(引用元:新光US-REITオープン「月次レポート(2017年8月)」)

本来は下記の様に米国リートでの利回りは4%前後なので、それ以上の分配金利回りとなっているということは自己資産を切り崩して分配金を出して純資産残高を減らしてるから、表面上の分配金利回りがよく見えてるだけにすぎないです。

(引用元:新光US-REITオープン「月次レポート(2017年8月)」)

参考 投資信託の分配金利回りランキングに日本証券業協会から注意喚起!

過去の成績は?

期間別騰落率

ファンド
1ヶ月 ー2.6%
3ヶ月 +0.3%
6ヶ月 +0.7%
1年 +4.1%
3年 +29.0%
5年 +90.3%
設定来 +107.7%

※新光US-REITオープン「月次レポート(2017年8月)」より
※ファンド設定日は2004年9月30日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません

基準価額・純資産の推移

(引用元:新光US-REITオープン「月次レポート(2017年8月)」)

評価

ファンドが設定されてから約13年半が経過し、累積リターンが107.7%となっているので、単純な年率平均は約8.3%となっています。(分配金を再投資し、税金などが考慮されていないので、実際のリターンはより少なくなります)

同じ米国リートに投資する「フィデリティUSリートファンドB」は約13年半運用されていて、同様の計算をすると単純な平均年率は13.9%なので、フィデリティUSリートファンドBの方が過去の成績はよかったと言えます。

参考 フィデリティ・USリート・ファンドBってどう?利回りって?

まとめ

新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)は、米国のリート市場にに分散投資を行い、市場平均よりも高い水準の配当収益の確保と長期的な値上がり益の獲得を目指したアクティブファンドで、組入銘柄数は126銘柄(2017年8月)となっています。

毎月分配型投資信託で、分配金はたこ足配当となっていて、同じ米国REITに投資する「フィデリティ・USリート・ファンドB」と比較しても過去の成績は悪く買付手数料は高いし、信託報酬も高いです。

それでもここまで純資産残高が増えたきっかけとなったのは、2010年8月に分配金を60円から90円に増配し、そこから大きく資産残高を増やしています。

このときの基準価額は5,000円くらいですから、分配金利回りは20%程度となっていました。

たこ足配当をして分配金利回りを大きく見せ、しかも各金融機関はこのファンドを売って純資産残高が増えれば手数料の取り分が大きくなるので、積極的に販売してお金を集めていたという構図となっています。

しかも償還日が設定されているのでもしその時期に相場環境が悪く、運用を続けたいと思っても強制的に売却しなければいけなくなるので、新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)への投資はおすすめできません

それでも新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)を購入したい方は?

ゼウスは買付手数料が必要となるので、少しでも買付手数料が安いところで購入することでトータルリターンを上げることができます。

フィデリティ証券なら口座開設時に3ヶ月の間はどの投資信託を何回購入しても買付手数料は無料ですし、ファンドの買付手数料が無料となるクーポン(3ヶ月間有効)が誕生月や口座開設月の翌月に付与されるので、1年のうち6ヶ月は買付手数料無料でファンドを購入することができます。

しかもNISA口座ならファンドを一括でも積立でも、買付手数料が無料がなるので上手く利用しましょう。もちろん口座開設・維持費は無料です。

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参考 フィデリティ証券の詳細を確認したい方は下記も参考にしてみてください。

⇒ フィデリティ証券の評価・評判は?手数料あり投信がほしい人は必見!

同じUSリートに投資する毎月分配型のおすすめファンドは?

「フィデリティ・USリート・ファンドB」は同じUSリートに投資する毎月分配型のファンドで、平均年率13.9%とゼウスの8.3%より利回りはよかったので、こちらの方がおすすめです。

しかもNISA口座にすれば、分配金に税金はかからないので実質過去実績の平均年率13.9%とほぼ同等の環境で取引ができます。
(ただし、特別分配金はもともと税金はかからないのに再投資するとその分NISA枠を使ってしまうので注意してください)

参考 フィデリティ・USリート・ファンドBってどう?利回りって?

毎月分配型のUSリートの比較はこちらも参考にしてみてください。

参考 USリート投資信託の利回りってどれがいい?投資するならどのファンド?

健全な毎月分配金を得るならETFもあります!

毎月分配金が必要であれば健全な配当がもらえるETFに投資をするという選択肢もあります。下記の記事の「まとめ」に、安全に毎月分配金をもらえる方法を書いてますので参考にしてみてください。

参考 REITとは?投資信託やETFなどで投資が可能です!

低コストなインデックスファンドを毎月分配型の代わりに!

リートへ投資して毎月分配金を得たいなら、個別インデックスファンド+SBI証券の定期売却サービス(無料)という選択肢もあります。

定期売却サービスを利用すれば、毎月分配と同様に定期的にお金が手に入りますしインデックスファンドは信託報酬が低コストのものが増えてきているので、実質利回りも高くなります。

参考 SBI証券の投信定期売却サービスとは?毎月分配型ファンドは不要か?

コメント

  1. 石黒 善夫 より:

    75歳、学校卒業とともに、株式等投資を始めた。 最初は失敗続き。 最初の株価4万円の時は、仕事一辺等で全然やっていなかった。  15年前退職。 退職金の多くを運用。 リーマンショックの前、一時的に投資資産 8千万円になる。 リーマンで最低4千8万円になる。 1年で5千3百万円に戻る。  その時、みずほ証券のセールスマンに、『ゼウス』を薦められた。 6千7百円位。 買っては下がり、買っては下がる。 90円の配当があったので、3年位続けた。 2015年、投資資産、1億1千万になる。 家を直したり、車を買ったりで2千万円使う。 その後、下がって『ゼウス』全部売り。 トータルリターン 4千6万円。 メキシコペソとトルコリラに投資。  いい時に売り、いい時に買ったと思う。  もう歳だから、分配金で生活できると思う。

  2. 佐藤綾 より:

    はじめまして。一般の主婦です。
    一年程前に少額ですが新光US-REITを購入しました。毎月2万程分配金があります。が今日届いた取引残高報告書を見たら25万程赤字になってました。早速ネットで調べたら石黒様のコメントを拝読しメールしました。
    やめた方がいいでしょうか?

    • renobell より:

      佐藤様

      コメントありがとうございます。
      新光US-REITですが、2018年4月に分配金の更なる引き下げを行うこととなりました。

      ファンド通信『新光US-REIT オープン(愛称:ゼウス)』第160期決算・分配金のお知らせ

      こちらの資料の「Q1.なぜ、分配金を引き下げたのですか。」に記載があるように、
      ・たこ足配当となっている分配金の支払いにより基準価額が低下している
      ・米国10年国債利回りの上昇を受け、米国REIT市場が下落していること
      ・円高が進んだこと
      といった要因を挙げています。

      その中で「基準価額の要因分析」の【図表3:2015年~2017年 要因分析(概算、年間合計)】は下記の様になっています。

      2017年の記載を見ると、「支払分配金合計」が大きいのはたこ足配当を続けているからなのでこれは想定されるものの、「為替要因」「信託報酬等」のマイナス分を「REIT要因」で補えてない状況となっています。

      新光US-REITでは過去に信託報酬の引き下げを行ってないので「信託報酬等」の引き下げはあまり期待できず、あとは米国REIT市場が上昇するか円安になるかがキーとなります。

      投資目的にもよりますが、米国REIT市場の上昇や円安に期待するなら保有するという選択肢もありますが、信託報酬が高い割には直近3年は分配金を再投資してもマイナスと厳しい状況が続いているので、一度売却して他の低コストなファンドに乗り換えるという選択をしてもいいかと思います。

      ちなみに上記の資料で運用にかかわる「REIT要因」「為替要因」だけを合計するとプラスとなっていて、「信託報酬等」を合計するとマイナスとなっていて高い信託報酬が足を引っ張っている状況でもあります。