DIAM新興市場日本株ファンドは、ジャスダック、東証マザーズといった国内の新興市場に上場している銘柄を主要投資対象としたファンドです。
過去には純資産残高の急増により販売を停止するほど人気の集めたファンドですが、過去どのくらいのリターンだったのか内容について確認してみました。
DIAM新興市場日本株ファンドの特徴
投資対象
日本の新興市場であるジャスダックや東証マザーズ等に上場されている銘柄(上場予定を含みます)を主要投資対象とし、純資産残高の原則5割を上限として、他の市場に上場している中小型株にも投資を行うアクティブファンドです。
投資する銘柄は、個別銘柄調査を通じて、企業の成長力、競争力、収益力、経営力、株価等の観点から銘柄を選別し、年1回の決算でキャピタルゲイン(売買差益)を中心に分配することとしています。
2017年6月の月報によると組入銘柄数は98銘柄で組入上位10銘柄は下記の様になっています。
銘柄 | 組入比率(%) |
ペプチドリーム | 5.88 |
じげん | 4.69 |
ベクトル | 4.63 |
エン・ジャパン | 3.94 |
アカツキ | 3.79 |
グレイステクノロジー | 3.78 |
アンリツ | 3.55 |
アイスタイル | 3.15 |
アライドアーキテクツ | 3.09 |
ユーザベース | 2.96 |
※DIAM新興市場日本株ファンド「月報(2017年6月)」より
コスト
買付手数料 | (マネックス証券、フィデリティ証券の場合) なし |
信託報酬 | 1.52% |
実質コスト | 1.70% ※2017年4月17日決算ベース |
信託財産留保額 | 0.3% |
純資産残高
純資産残高は130億円に達した翌営業日を買付申込受付の最終日となっている影響もあり約136億円(2017年7月)となっています。
分配金
分配金利回りは3.54%(2017年7月)で過去の分配金実績は下記の様になっています。
決算日 | 分配金 |
2017年04月17日 | 2,000円 |
2016年04月18日 | 2,000円 |
2015年04月17日 | 2,000円 |
2014年04月17日 | 2,000円 |
2013年04月17日 | 2,000円 |
2012年04月17日 | 700円 |
2011年04月18日 | 1,500円 |
2010年04月19日 | 1,000円 |
2009年04月17日 | 0円 |
2008年04月17日 | 0円 |
累積分配金(課税前) | 13,200円 |
分配金は、下記の様にファンドの運用で得た利益から分配されています。
(引用元:DIAM新興市場日本株ファンド「運用報告書(2017年4月)」
当ファンドの情報のまとめ
- ベンチマーク:なし
- 買付手数料:(マネックス証券、フィデリティ証券の場合)なし
- 信託報酬:1.52%(実質コスト1.70%)
- 信託財産留保額:0.3%
- 純資産残高:約136億円
- 分配金利回り:3.54%(2017年7月)
- 決算:年1回(4月17日)
- 買付単位:積立のみ購入可能(マネックス証券なら100円から)
- 償還日:2027年11月29日(設定日:2007年11月29日)
所感
日本の新興市場であるジャスダックや東証マザーズ等に上場されている銘柄(上場予定を含みます)を主要投資対象として約100銘柄に分散投資ができるアクティブファンドです。
下記のような告知を出し、2016年5月25日を買付申込受付の最終日として以降の買い付けが一時停止されるほど、純資産残高が増加し人気をあつめたファンドです。
「日本の新興市場の規模および流動性などを総合的に勘案した結果、受益者の皆様の利益を優先し適正な資産規模にて運用を行なうため、当ファンドの純資産総額が130億円に達した翌営業日をお買付け申込受付の最終日とし、以降のお買付け申込受付を一時停止」
一括購入は出来なくなっていますが、一部の証券会社では積立での購入は継続されています。
また、このファンドは償還日が2017年11月28日で設定されていたのですが、信託期間を10年延長しています。
参考 「DIAM新興市場日本株ファンド」信託期間延長のお知らせ
「投資機会を継続して提供することが受益者の皆様の利益に資すると考え」とありますが、それだったら償還日を設定せずにいつでも投資家が購入や解約できるようにする方がいいかと思うんですけど・・。
過去の成績は?
トータルリターン
ファンド | |
1ヶ月 | +2.10% |
6ヶ月 | +26.96% |
1年 | +42.69% |
3年(年率) | +29.03% |
5年(年率) | +47.08% |
設定来 | +889.17% |
※SBI証券当ファンドトータルリターン(2017年6月30日)より
※ファンド設定日は2007年11月29日
※分配金を再投資した収益率で、購入時手数料および分配金にかかる税金は考慮されてません
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
基準価額・純資産の推移
(引用元:DIAM新興市場日本株ファンド「月報(2017年6月)」)
評価
ファンドが設定されてから約10年が経過し、累積リターンが889.17%となっているので、単純な平均年率は約88.9%となっています。(分配金を再投資し、税金などが考慮されていないので、実際のリターンはより少なくなります)
かなりハイリターンですが、他の国内株式に投資するアクティブファンドと比較したトータルリターンのチャート(過去3年間)は下記の様になっています。
(引用元:モーニングスター)
オレンジがDIAM新興市場日本株ファンド、赤がSBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ、緑がひふみ投信、青が日経平均の過去3年間のトータルリターンのチャートです。
「DIAM新興市場日本株ファンド」と「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」が高い成績を残していて、次いで「ひふみ投信」となっていていずれも日経平均よりは大きく上回った成績となっています。
参考 SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(jrevive)ってどう?
参考 ひふみ投信(ひふみプラス)の評価・評判ってどう?利回りや実質コストってどのくらい?
「DIAM新興市場日本株ファンド」と「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」を比べてみると、「DIAM新興市場日本株ファンド」の方が波の上下が大きいのでハイリスク・ハイリターンとなっていそうです。
過去の成績は非常にいいですが、今後ここまでのいい成績を残せるかはわかりませんし、新興市場ということでリスクは高めになっているので投資するにしても資産の一部にとどめておく方がよさそうです。
まとめ
日本の新興市場であるジャスダックや東証マザーズ等に上場されている銘柄(上場予定を含みます)を主要投資対象とし、純資産残高の原則5割を上限として、他の市場に上場している中小型株など約100銘柄に分散投資を行うアクティブファンドです。
単純な平均年率は約88.9%と非常に高い成績を残していて、国内株式のアクティブファンドである「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」や「ひふみ投信」よりも過去3年間のトータルリターンは一番成績がよかったようです。
ただ、新興市場への投資比率が高いのでハイリスク・ハイリターンとなっているのと、償還日が設定されているので、投資する際には注意が必要です。
DIAM新興市場日本株ファンドは下記の証券会社で積立することができます
一括購入は出来ませんが、積立の新規申し込みを受け付けています。もちろん口座開設・維持費は無料です。
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